北のヴェネツィアとも呼ばれるベルギーのブルージュ。その名の通り、運河に囲まれた美しい街並みを楽しむことができます。2009年にアカデミー賞やゴールデングローブ賞にノミネートされたイギリス映画『ヒットマンズ・レクイエム』の舞台になったことでも知られる街です。映画の撮影地も巡りつつ、ブルージュの魅力をお伝えします。
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空港からブルージュへの行き方
ブルージュは、ベルギーのブリュッセル・シャルルロワ空港からバスに乗り1時間弱ほどで到着します(バス料金1人:€5/¥600)。小さな街なので、1日あれば十分に観光できますが、ゆっくり見て回りたい方は何泊かしても楽しめるかと思います。
美しい運河に囲まれた街ブルージュ
世界中で知られる映画『ヒットマンズ・レクイエム』の舞台
ブルージュと言えば2008年に公開され、『ファンタスティック・ビースト』にも出演していた俳優コリン・ファレルが初めてゴールデングローブ主演男優賞を受賞したイギリス映画『ヒットマンズ・レクイエム』を思い出す方も少なからずいるのではないのでしょうか。
しかしこの映画の原題は『In Bruges(ブルージュで)』というのは皆さんご存知でしょうか。ヨーロッパ中のほとんどの国で、原題のままのタイトルで公開されました。
ブルージュは人口約11万人、面積約140㎢と、そんなに大きな街ではないのにも関わらず(山口県防府市とほぼ同じ規模)、それでも皆がブルージュと聞けば同じ情景を思い浮かべることができるほど、ヨーロッパ全体で馴染みのある地名で、日本の鎌倉のような街なのです。
16~18世紀に建てられた歴史的建造物
美しいゴシック様式の建造物や、屋根の破風が階段状になっているレンガ造りの建物は、中世ヨーロッパによくみられる建築様式です。オランダやフランス、ドイツでも似たような造りの建物を見ることができますが、ブルージュでは町全体で建築物の保存活動に取り組んでおり、運河とのコントラストでより美しく映えます。
北のヴェネツィアと呼ばれる所以
中世の時代には、イタリアのヴェネツィアのゴンドラと同じように、運河の上を走るボートが交通手段としてブルージュの繁栄を支えました。
流石に現在では、海の上に位置するヴェネツィアとは違い、メインの交通手段はゴンドラやボートではありませんが、街にはいくつか乗船場があり、街を運河の上から見て回れるボートツアーに参加することもできます。映画でも主人公2人がブルージュに到着してすぐに体験しています。(ツアー料金1人:€8/¥1,000)
- Boottochten Brugge
- ベルギー / 乗り物
- 住所:Nieuwstraat 11, 8000 Brugge, ベルギー地図で見る
- Web:http://www.boottochten-brugge.be/
観光は広場を中心にすると便利
映画の撮影でも頻繁に出てくる一番大きなマルクト広場には、レストランやカフェが並んでおり、ランチや休憩にぴったりの場所です。
世界遺産ブルージュ鐘楼は必見
また、この広場に建っている、ブルージュで一番背の高い塔はブルージュ鐘楼(Belfort van Brugge)です。15分ごとに様々な曲を奏でるベルの仕組みや鐘楼の歴史を学びつつ、階段で一番上まで登ることができます。
通路はとても狭く急で、反対側から来た人とすれ違うのも困難な造りのため、一度に鐘楼の中に入れる人数は決まっていて、出口から出てきた人数と同じ人数だけ次の人が入る、という仕組みになっています。(入場料1人:€10/¥1,200)
たどり着くまで相当長い道のりですが、鐘楼のてっぺんからの景色は、また帰るときに元来た長く急な階段を下らなければならないことを一瞬忘れさせられるくらい圧巻です。
この鐘楼は映画の中でも重要なシンボルマークになっており、クライマックスでは涙を流さずにはいられないシーンに使われているので、ブルージュに行ったらブルージュ鐘楼は是非上まで登ってみて下さい。
映画を観てから訪れてほしい、美しいだけではない街ブルージュ
ブルージュは街全体が美術館と言っても過言ではないほど美しい街並みで、事前知識が何も無くても十分楽しめます。
しかし映画鑑賞や俳優コリン・ファレルが好きな方はもちろん、昔の人々の生活の様子などを垣間見ることが好きな方、ヨーロッパの歴史ある建造物に興味がある方は、是非映画『ヒットマンズ・レクイエム』を観た後にブルージュを訪れてみてください。
もっとこの街に親近感が湧き、違った角度から観光を楽しむことができると思います。