写真：Emmyベルギー第二の都市の港町「アントワープ」には、多くの観光スポットがあります。世界一美しい駅として知られるアントワープ駅を始め、世界遺産のノートルダム大聖堂にはネロが最後に見たルーベンス最高傑作の絵が並んでいます。そしてホーボーケン村には、日本人のために作られたネロとパトラッシュの銅像も。活気ある港町は、ヨーロッパらしい建物が並んでおり魅力の一つです。物語の舞台となった見所満載のアントワープ町歩き♪ブリュッセルからも日帰り可能なので、ぜひ足を延ばしてみて下さいね。
この記事の目次表示
『フランダースの犬』の舞台になったアントワープ
アントワープは、ブリュッセルから鉄道で北へ約45分離れた所に位置します。ヨーロッパ第2位の規模の港を臨み、昔から商業や金融の中心地として発展してきました。世界のダイヤモンドの研磨・取引の中核にもなっています。そして画家ルーベンスの故郷として有名なアントワープですが、日本人にとって一番惹かれるのが童話『フランダースの犬』の舞台ということでしょう。
ネロも焦がれたルーベンスの絵をこの目で見てみたいと、初回アニメ放送から40年以上経った今でも、多くの日本人が訪れてます。
世界で最も美しい駅アントワープ駅
まずアントワープ町巡りの起点となるアントワープ中央駅ですが、こちらは観光名所の一つとなっています。
写真：Emmy
「世界で最も美しい駅」ランキングで常に上位に名を連ねるアントワープ駅。
- 写真：Emmy
以前は木造の駅舎でしたが、1895年に有名建築家によって10年かけて大きくリノベーションされました。ガラスと鉄骨で構成された解放感のある巨大ドームは、降り立つ誰もが興奮に包まれるでしょう。
- 写真：Emmy
大理石をつかった豪華で重厚な造りで、まるで大聖堂のような趣の駅構内。現在は国の重要文化財に指定されています。
構内の素敵カフェ
そして構内には美しいカフェが併設されていますのでそちらも立ち寄ってみて下さい。かつて貴賓室であった部屋を改装した「LE ROYAL CAFE(ル・ロワイヤル・カフェ)」は、駅に負けず劣らず宮殿のような豪華な空間です。
- ル・ロワイヤル・カフェ
- ベルギー / カフェ・喫茶店
- 住所：Centraal Station, Antwerp 2018, Belgium地図で見る
- アントワープ中央駅
- ベルギー / 駅・空港・ターミナル
- 住所：Koning Astrid Plein, Antwerp 2000地図で見る
- Web：http://www.belgianrail.be/en/stations-and-train/se...
ネロの故郷「ホーボーケン」村へ
それではさっそくネロとパトラッシュに会いに「ホーボーケン」へ向かいましょう。アントワープ駅の前にあるトラム乗り場から、2番または4番線の「Hoboken(ホーボーケン)」行きに乗り、約20分の道のりです。
「Hoboken Kioskplaats」で下車します。トラムを降りたらKioskplaatsの比較的大きな通りを南に歩き、右に曲がりKapelstraatという小道へ。すると道沿いに突如現れる銅像が。そのさりげなさに、「あれ？あれでいいんだろうか？」と心配になりますが、いいんです。合っていますよ。
- 写真：Emmy
通り過ぎてしまいそうなネロとパトラッシュの像
こちらがあの有名な『フランダースの犬』の記念碑となります。ここホーボーケンはネロが住んでいた町なんです。
- 写真：Emmy
通り過ぎてしまいそうな道端に、哀愁漂う切ない雰囲気で佇むネロとパトラッシュ。アニメのイメージが強い日本人は、そのギャップにちょっと驚いてしまうかも。
実は海外では有名でない『フランダースの犬』の物語
日本で『フランダースの犬』は感動の名作としてあまりにも有名ですが、海外では悲しすぎる結末として好ましく思われていないことをご存知ですか？アメリカでは結末がハッピーエンドに変えられているとか。ベルギーのアントワープは舞台ではありますが、原作出版はイギリス。ベルギー国内でも、アントワープでも知名度は低いそうです。
まさに日本人のために作られた記念碑
日本でアニメ放映後、アントワープにルーベンスの絵画見たさに日本人観光客が急激に増え、ネロとパトラッシュについて尋ねる人が多くなったそう。あまりにも質問されるので、作品について詳しくなかった地元の人々ですが、物語を調べるとネロの故郷がホーボーケンということがわかりました。地域活性化の意味も含めて、1986年にここに記念碑を作ったとのことです。
- 写真：Emmy
日本人のために作られたものだと思うとすごいですね。2007年には、ベルギー人監督により「なぜベルギーでは無名の物語が日本で非常に有名になったか」を検証するドキュメンタリー映画まで制作されたようです。
ホーボーケンはアントワープ駅からちょっと離れていることもあり、日本人観光客にとっても穴場スポットとなっていますが、ぜひファンなら会いに行ってみて下さいね。期待して行くとちょっとがっかり？してしまうかもしれませんので、小便小僧の像のように期待しないで訪れましょう(笑)
後ろには情報センターがあり、フランダースの犬に関するちょっとしたグッズも売ってるそうですよ。
- ネロとパトラッシュ像
- ベルギー / その他スポット
- 住所：Kapelstraat 3, 2660, Belgium地図で見る
