ボスニアヘルツェゴビナといえば「紛争」を思い浮かべる方は少なくないかもしれません。1992〜1995年の民族間の紛争で、古き良き街は広範囲にわたって破壊されてしまいましたが、現在は多文化と豊かな自然が共生する美しい街へと生まれ変わっています。この街のフォトスポットを筆者が撮影した写真とあわせてご紹介します。
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フォトスポット4選
【1】Stari Most(スタリ・モスト)
スタリ・モストは、トルコ語で「古い橋」という意味を持つ橋です。紛争が終結した後に、破壊された橋のかけらを集めて再建された、平和・共生・和解の象徴です。この橋を見に多くの観光客が集まってきます。橋から見える景色は美しく平和そのもので、紛争があったなんて嘘のよう。のどかで爽やかな景色を写真に写すことができます。
【2】Neretva River(ネレトヴァ川)
ネレトヴァ川は、ボスニアヘルツェゴビナからクロアチアを通ってアドリア海へ注ぐ、エメラルドグリーンに輝く美しい川です。川岸へ降りると、スタリ・モストを正面から見ることができます。ここから撮った写真は、ガイドブックやポストカードにもよく使われています。
遠目で写真に撮ると気がつきにくいですが、近づいてみると橋の上にたくさんの人がいることがわかります。筆者は夏訪れましたが、橋から川へ飛び込もうとする青年がおり、盛り上がっていました。
【3】Karađozbegova džamija(カラゴズ・ベイ・モスク)
ボスニアヘルツェゴビナは多民族国家です。民族が多数存在するということは、宗教も複数存在するということですが、そのうちの一つがイスラム教です。街中にはモスクがいくつかありますが、カラゴズ・ベイ・モスクは、スタリ・モストから近く、少し距離をとれば全貌を写真に写すことができます。
- カラゴズ・ベイ・モスク
- ボスニア・ヘルツェゴビナ / 社寺・教会
- 住所:Karađozbegova džamija地図で見る
【4】St. Peter Kirche(聖ペーター教会)
ネレトヴァ川の東側はイスラムの文化や雰囲気が強いですが、西側はどちらかというとヨーロッパの雰囲気が強いエリアです。聖ペーター教会は、東側のエリアにある、紛争が終結したのちにできた新しいカトリック教会です。高い鐘楼とシンプルな外観が特徴的です。内観も全体的にシンプルですが、その分ステンドグラスの華やかさが際立っています。
モスタルへの行き方
モスタルへのアクセスは、バスや電車を利用するのが一般的です。ボスニアヘルツェゴビナの首都・サラエボからは電車で約2時間です。隣国のクロアチアからのバスもあり、ドゥブロヴニクから約3時間、スプリットから約2時間半です。ただし、国境のパスポートコントロールの混雑状況によって長時間待つことになる可能性もありますので、ご注意ください。
また、ドゥブロヴニクからは日帰りツアーもあり、モスタルの他にも、遊泳できる美しい滝・クラヴィカの滝や、オスマン帝国時代の建物が残る村・ポチテリなどに立ち寄るものもありますので、併せてご検討ください。