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6. 大河の夜景に酔いしれる
長江、嘉陵江を挟んだ対岸の街区の夜景は、重慶人の自慢のひとつといえます。
とくに人気があるのは、洪崖洞を背にして嘉陵江の向こうを望む夜景です。右手に千厮門大橋が輝き、前方にはビルの壁面を使ったイルミネーションが見えます。夜遅くまで、夜景を楽しむ人たちの姿が絶えません。
7. 磁器口で食べ歩きと買い物を楽しむ
食べ歩き、街歩き、写真好きには絶対おすすめ!磁器口(じきこう/ツーチーコウ)は、嘉陵江に面する、レトロな中国の趣きが感じられる街です。狭い通りの両側に、食べ物や雑貨、みやげ物を売る店が多数軒を連ねています。
磁器口の名物は「陳麻花」。麻花は中国の揚げ菓子です。プレーン味以外にも塩コショウ味、はちみつ味、麻辣味などがあり、量り売りで売られています。おみやげにぴったりです。
食べ歩きをするなら、酸辣粉、肉の串焼き、焼餅などさまざまな軽食のほか、アイスクリーム、ミルクティーなどのデザートまで、たくさんのお店があります。どれを味わうか迷ってしまうほどです。
雰囲気のいい路地を見つけたら、思い切って入ってみると思わぬ出会いがあるかも? グルメ、おみやげ探し、雑貨屋巡り、カフェ、街歩き、といろいろな楽しみがあるスポットです。
8. 解放碑広場で重慶っ子の「今」を知る
解放碑は重慶のランドマークです。重慶中心部のもっとも賑やかな場所にあり、解放碑広場周辺には、観光客だけでなく、常に多くの人たちが行き交っています。
海外ブランドのブティック、百貨店、銀行などの建物に囲まれ、すぐそばには食べ歩き通り(小吃街)もあります。広場ではお店や新商品などのプロモーションが行われるなど、いつも活気があります。道行く重慶美女を眺めるのもまた一興。重慶の中心で、重慶の「今」を感じてみましょう。
9. 重慶人の人情にふれる
ことばのわからない日本人から見ると、重慶の人どうしが会話をしているところは、まるで喧嘩をしているかのようにみえることがあります。一見、そのくらい口調がきつく荒っぽく感じられるのが重慶人です。しかし、実際に仲良くなると、日本人以上に情に厚く、旅行者が困ったときなど、親身になって助けてくれる人が多いようです。
実は日本と重慶の間には、日中戦争の際、日本軍が重慶で大規模な爆撃をおこなったという悲しい過去があります。そのため、反日感情が根強い地域であってもおかしくありませんが、実際に旅行者として街を歩いてみると、そのような雰囲気はありません。筆者は、「どこから来たの?」と聞かれて「日本から」と答えると、顔をほころばせる人に多く出会いました。
10. 三国志の史跡を巡る
ここまで紹介してきたのは重慶の中心市街地とその周辺の見どころでした。重慶には中心地区以外にも観光地がたくさんありますが、三国志をテーマとした観光スポットを挙げてみます。
ひとつは、張飛廟です。以前は、張飛の首が埋葬されたといわれる雲陽県の飛鳳山にありましたが、2003年に、元の場所から30キロほど移転して復元されました。廟はいくつかの建物からなり、張飛の忠義と武勇がたたえられています。書画などの美術品も多数保存されています。張飛ファンなら四川省ラン中古城にある張飛廟と合わせて巡ってみたい名勝です。
もうひとつ、奉節県にある白帝城は、三国時代、蜀の劉備がここに暮らし、亡くなったとされる城です。
多くの詩人が訪れ、杜甫、李白らが詩を残しています。現在の建物は明・清の時代に作られたものです。三峡下りのアトラクションのひとつにもなっています。
奉節県はおいしいオレンジの生産でも有名です。日数があれば、重慶の中心市街地だけでなくこうした周辺地域にもぜひ足を運んでみてください。少しのんびりとしていて、団体ツアープログラムやガイドブックにはない、自分だけの重慶の魅力が発見できるかもしれません。