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空中散歩スタート
乗っている時間は数分間で、本当にあっという間です。ロープウェーから見る景色の注目ポイントを3つ挙げてみます。
1. 悠久の大河・長江の眺め
当然ですが、目の前に広がる長江の眺めを味わいましょう。
さすが中国一の大河、川幅も日本の河川のそれとは比べ物になりません。いくつかのボートや三峡下りの大きな客船が航行しているのが見えるでしょう。両岸に目をやれば、多くの高層ビルがそびえ、霧にかすんで見えます。
2. 林立する高層住宅
タイミングとしては、「小什字」駅側の乗り場から乗ると出発後すぐ、「上新街」駅側の乗り場からだと終わりごろになりますが、高層集合住宅のそばを通ります。
このような超高層住宅が林立しているのは、近年の大規模な都市開発の成果によるところが大きいと思われます。街なかを歩いていても見える、あちこちにそびえるピカピカの高層ビルは、発展著しい内陸都市の活気が感じられるところです。
しかし一方で、ロープウェーに乗って間近に見ると、かなり年季の入った高層マンションも数多くあることに気づきます。このことから、高層建築は一定の年月行われてきた住宅様式であることもうかがわれます。実際、重慶は起伏の激しい地形で、「山城」との異名を持つほど。そのため、使える土地を最大限活用したいという重慶の切実な事情に即した住宅様式であるようにも思えます。
3. 起伏に富んだ立体的な街
陸の上空で窓から地面を見下ろしてみてください。重慶の起伏に富んだ地形がよくわかることでしょう。目を凝らすと、長い坂道や階段が高層マンションの周りを巡っているのが見えるかもしれません。
また、こちらの写真では、マンション脇の道路が地面から高くあがっているのが見えるでしょうか。
起伏のある土地に住宅や道を作っているため、高架があったり、進んでいくといつの間にか周囲よりも高いところに出ていたり、などと二次元では把握できない複雑な道になっている箇所も多くあるのです。
降車前後のおすすめ
景色に夢中になっているうちに、短い空中散歩も終了です。
降車したところに小さなスペースがありますので、ここから再び反対岸へ向かっていくロープウェーを眺めましょう。ロープウェーの車体と長江とをいっしょに写真に収めたいなら、ぜひこのタイミングで。
しばらくするとまたこちら側に戻ってきますので、それまで待って、思う存分写真を撮ったり、景色を楽しんだりするのもよいでしょう。
また、「小什字」駅側の乗り場の屋内には、小さな展示スペースがあり、長江ロープウェーとともに市民の足として活躍していた嘉陵江ロープウェーの解体された部品が展示されています。地元の人たちの交通を支えたロープウェーに思いを馳せるのもよいかもしれません。
重慶を鳥の目で見る
ロープウェーに乗って上空から街を眺めると、中心市街を足で歩いているだけではわからない、重慶の街の成り立ちまでも感じられるようです。滞在時間が短くても手軽に体験できるアクティビティですので、重慶観光のプランにぜひ組み込んでみてください。