フィンランド
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「森と湖の国」はサンタクロースとムーミンの故郷

これぞ北欧の村♪ヘルシンキから行くアーティスト村フィスカルス!

取材・写真・文:

愛知在住

2017年6月22日更新

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写真:myao

フィンランドの首都ヘルシンキから西へ約85kmの場所に、人口は600人程ですが、観光客は年に10万人訪れるというフィスカルス村があります。もともとは工業地帯でしたが、今ではアーティストが多く住むこの村は、最先端のアートやクラフトなどを発信する芸術村として有名になりました。緑豊かで長閑なフィスカルス。ヘルシンキから列車とバスで約1時間半のこの村は、北欧の郊外の雰囲気と、洗練されたアートやクラフト作品を同時に堪能できる魅惑スポットです。

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フィスカルス村の歴史

もともとは工業地帯だったフィスカルス。特に鉄製品が盛んで、今もハサミなどで有名な「FISKARS社」は、この村で1649年に創業しました。しかしFISKARS社が村を去った後、住民もいなくなり、1980年代には廃村と化しました。

森や湖など、北欧の良き美しい風景の残る村。歴史的な建物は、手頃な価格で売りに出され、その物件に目を付けたアーティスト達が移り住んだのが、アーティスト村と呼ばれる今のフィスカルス村のはじまりでした。

  • 写真:myao

アーティストはどう暮らしている?

現在では約600人が住むフィスカルス。なんとそのうちの100人程はアーティストなのだとか。古い歴史的な建物をいかしてお店にしたり、それぞれ工房を構え、「ONOMA("自分たちのもの"という意味)」と呼ばれるジャンルを超えた協同組合を組織しています。

ONOMAは定期的に展覧会を開催し、アートやクラフト作品を国内外に発表しています。ONOMAギャラリーショップ はこちら

  • 写真:myao陶芸工房
  • 写真:myaoガラス工房

お店兼工房となっている所も多く、実際にその場所で作られた作品を本人から買えるというのも、フィスカルスの魅力です。また、ワークショップを開催している工房も。旅の記念に、トライしてみるのも良いですね◎

  • 写真:myao鍛冶屋
  • 写真:myao入口には大きく"鍛冶屋”と書かれていた。

そして村のあちこちには、さりげなくアーティストの作品が散りばめられていたりもします。

  • 写真:myaoアートなベンチが村のあちこちに
  • 写真:myaoこちらもベンチ

これぞ北欧の郊外!

フィスカルスには湖や川が流れ、緑が豊かなのも魅力ポイント。お店や工房をまわる途中でちょっと足が疲れたら、川のほとりで休憩したりすることもできます。

  • 写真:myao
  • 写真:myaoカワイイ子に出会えました◎

バスが停まる場所の近くでは、こぢんまりとマーケットが開かれていることも。おいしいアイスクリームを売っていたり、自然に溶け込んで手作り帽子屋を広げるおばちゃまも。こんな長閑な雰囲気のマーケットも、フィスカルスならでは◎

  • 写真:myao樹の枝にお手製の帽子をぶら下げて、幹には鏡をセット。
  • 写真:myaoアイス屋さんと、散歩中のカモたち。
  • 写真:myao初夏の陽気。アイスもおいしい。

フィスカルスには、1泊するのがオススメ

フィスカルスには、宿泊施設が2軒しかありません。そのうちのひとつ、Fiskars Wärdshus(フィスカルス・ヴァルツフス)は、上質なおもてなしととてもおいしい料理が味わえる1836年創業の老舗ホテル。

  • 写真:myao

ここのレストランはとてもおいしくて、フィスカルスに暮らすアーティストの社交場にもなっています。実際、筆者が宿泊した時も、夕飯を食べ、外のテラスで食後のコーヒーを飲みながら交流をする方達がみえました。

フィスカルスに来たら、是非ここのレストランで食事を。そして、出来ればヴァルツフスに宿泊することをオススメします。村自体はヘルシンキからの日帰りで充分回れますが、そこはゆったりとした空気の流れる長閑な村。是非、自然とアートのある空間をゆっくりと肌で感じてください。

フィスカルスの家具屋であるNIKARI製の家具で統一された客室も、シンプルで素敵な北欧色にまとめられ、とても落ち着く空間となっています。

フィスカルス・ヴァルツフス
フィンランド / ホテル
住所:Fiskarsintie 14 FI-10470 Fiskars地図で見る
Web:http://www.wardshus.fi/en/

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この記事を書いたトラベルライター

暮らすように旅する事が大好き!クラフト作家ライター
いつからか、旅をして知らない世界を垣間見るのが大好きになった。
普段は銘木などでナチュラルアクセサリーやコモノを制作して、WEBやイベントで販売しています。"タンポポの綿毛と旅しよう"と題したペンダントも作る程の旅好き。観光地を巡るのも好きだけれど、地元の人が訪れる場所、ガイドブックに載っていないような場所を探して暮らすように旅する方が好き。モノづくりをしているので、海外のホームセンターで興奮して工具を買って帰ってきたこともあります(笑)。最近は山登りも始めて、旅先も大自然があるところが多くなりました。そんな私の目線から観た世界が、あなたの旅の発見や参考になったら幸いです。
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