宮城県の鳴子温泉と秋保温泉と並ぶ奥州三名湯とされ、古くはヤマトタケルも訪れたという歴史ある温泉地・飯坂温泉。松尾芭蕉や与謝野晶子など有名な歌人も訪れました。JR福島駅から電車で30分足らずとアクセス抜群!福島観光や出張などお仕事の合間にも行きやすい距離です。雰囲気のある温泉郷の街並みはもちろん、旅館の温泉に一回入浴できるお得な切符やおすすめの飯坂ラーメン、歴史的価値が高い旧堀切邸などをご紹介します。
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あのヤマトタケルも入った?日本最古の歴史を持つ飯坂温泉
福島から電車で30分足らず!福島交通飯坂線で温泉郷へ
JR福島駅東口を出て、駅ビルS-PALの方へ歩いていくと福島交通飯坂線と阿武隈急行線の時刻表のパネルが見えてきます。そこが両線の入り口。薄暗い小路を歩いていくとその先に阿武隈急行線の窓口と左側に福島交通飯坂線の窓口が並んでいます。
福島駅から飯坂温泉駅までは片道370円。「いい電」と書いてある可愛らしい電車に乗っておよそ25分ほどで飯坂温泉駅に到着です。
おススメの切符は「飯坂温泉湯ったり切符(1,000円)」。飯坂線の各駅が乗り降り自由で、しかも飯坂温泉では好きな旅館の温泉が一度だけ入ることができるというお得な切符です。ただし、この切符では共同浴場には入れませんので、悪しからず!
松尾芭蕉の像がお出迎え!飯坂温泉駅
飯坂温泉駅は、とっても雰囲気のある可愛らしい駅舎です。駅の前では松尾芭蕉の像がお出迎え。飯坂温泉には芭蕉のみならず、正岡子規や与謝野晶子、それにヘレン・ケラーも訪れたとか。皇族の方々も訪れたことがあるそうです。
古い町並み!昔の面影を残す温泉郷
温泉郷には昔ながらの家やお店が並びます。道案内もどことなくこの町の雰囲気に合わせて木目調。いつからあるんだろうと思いをはせてしまいそうな印鑑屋さんなどもあります。
川沿いはザ・温泉郷といった感じで、雰囲気があります。橋の端には昔ながらの給湯塔のレプリカがあり、温泉地らしさを醸し出しています。
飯坂温泉発祥の地?癒しの薬師如来が祀られる鯖湖神社
飯坂温泉のほぼ中心に位置するところにある小さな公園。そこには奥州を旅した松尾芭蕉と曾良が入浴した場所として記念碑が建てられています。その公園のすぐ向こうにあるのが鯖湖神社。
神社には、治したいところに温泉をかけると良くなるとされるお湯かけ薬師如来も祀られています。飯坂温泉発祥の地の碑や訪れた歌人たちの句碑も建てられているので、ぜひ探してみてください。神社の隣にある給湯塔も見ごたえがありますよ!
入浴タイム!飯坂温泉のお湯へ行こう!
日本最古の木造建築共同浴場!鯖湖湯
鯖湖神社のすぐ隣にあるのが鯖湖湯。奥の細道の旅の途中に松尾芭蕉が立ち寄ったと伝えられる温泉です。明治22年に共同浴場として建てられ、日本最古の木造建築共同浴場とされています。源泉かけ流しで高音の湯として知られるので、熱いお風呂が好きな方にはおすすめです。
ちなみに鯖湖(さばこ)は昔は佐波子と書かれ、ヤマトタケルが病にかかった時に佐波子湯に入って元気になったという言い伝えがあるとか。およそ1,000年前に成立したとされている拾遺和歌集の歌にも「さばこ」名前が詠まれています。
飯坂温泉の歴史は紀元前3000年ごろまで遡ると言われています。縄文時代の人たちは温泉をどのように利用していたのか、想像を巡らせてみてはいかがでしょう。
- 鯖湖湯
- 福島 / 日帰り温泉 / ツーリング
- 住所:福島県福島市飯坂町湯沢32地図で見る
- 電話:024-542-5223
- Web:http://www.fckk.co.jp/onsen/?page_id=5
1,200年の歴史!鯖湖湯に次いで古い公共浴場・波来湯
歴史は古いですが、建物は平成23年に新築されたとあって新しい波来湯(はこゆ)。源泉かけ流しと調整されたお湯の二種類が楽しめる浴場です。入り口から地下1階まで降りていくと受付があります。
旅館によって工夫がいっぱい!宿の温泉もおすすめ
「飯坂温泉湯ったり切符」を買った人は旅館の温泉も楽しめます。旅館によって、特色があるのでよく吟味してから行くのがおすすめです。
波来湯のすぐ近くにある福住旅館は、入り口が5階で、温泉は1階なので、エレベーターで降りなくてはいけません。
1階にはひょっとこ風呂とおかめ風呂があり、どちらかが男湯か女湯になっています。このときは、湯船に果物のリンゴが浮かべられリンゴ湯になっていました。露天風呂もあるので、寒い日には雪見温泉が楽しめます。