ガーナ
ガーナ観光
海岸線沿いに並ぶ世界遺産の城塞群

ガーナ伝統のお祭り「アボアチレ」~GWは鹿追い祭りに参加しよう!

取材・写真・文:

長野在住
訪問エリア:12ヶ国

2018年2月21日更新

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写真:Adjoa

観光地としては、知名度が低めのガーナ。ライオンもシマウマもいないし、東アフリカと比べたらちょっと地味。そんなガーナの魅力、それは文化と人!ガーナはあまり観光開発が進んでいない代わりに、昔からの文化がそのまま色濃く残っています。そんなアフリカン文化を現地の人と一緒になって楽しむなら、お祭りがお勧め!本記事では、毎年ゴールデンウィークの時期にガーナで開催されるお祭り「アボアチレ」をご紹介します。次のゴールデンウィークは思い切って、ガーナの熱いお祭りに参加してみませんか?

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アボアチレとは

Aboakyer(アボアチレ)」とは、「鹿追い祭り」のこと。

  • 写真:Adjoa街中に掲げられているアボアチレのバナー

ガーナ文化を最も体感できることのひとつ、それがお祭り!ガーナには100以上もの民族がいるとも言われ、地域によって文化が大きく異なります。「アボアチレ」は、ガーナ南部、セントラル州エフトゥ地域の伝統的なお祭りです。

開催場所・日時

ガーナのセントラル州、Winneba(ウィネバ)で毎年5月の第一土曜日に開催されます。
開催時間は午前9時頃から昼前後まで。

アボアチレのメイン会場は「ZION PARK(ザイオン・パーク)」と呼ばれる、ウィネバの市街地にあるグラウンドです。

※年によって会場が変わる場合があります。現地にてガーナ人にご確認ください。

アボアチレの見どころ

(1) 鹿追い

アボアチレの日の早朝、男たちは鹿狩りにでかけます。見物客はそれを待ちます。もちろん、狩り集団について行くのも良し。鹿の到着を待つ間のセレモニー(後述)は非常に長いので、飽きたら鹿狩りを見に行きましょう。

鹿狩りは、お祭りのメイン会場(鹿のお披露目場所)から離れた草むらで行われます。狩りの場所がわからなくても、見物客がぞろぞろと歩いていく方向についていけばOK。全速力で鹿を追う、気迫に満ちた男たちの迫力に圧倒されること間違いなし!

  • 写真:Adjoaアボアチレで鹿を追う人々

(2)チーフの入場行進

鹿狩りを待つ間には、チーフ(伝統的首長)が会場へ入場行進するパフォーマンスが見られます。

  • 写真:Adjoa会場に入場してくるチーフの列
  • 写真:Adjoa伝統衣装に身を包んだチーフたち

チーフの行進は、ガーナの伝統文化のひとつで、お祭りの際には必ず行われます。これを見逃さないためには、9時前には会場入りしておくことをお勧めします。

(2) 鹿のお披露目

男たちが鹿を捕まえて街に戻ってくると、メイン会場にてチーフや住民にお披露目をします。このセレモニーでは、ガーナ音楽のHI-LIFEの生演奏や、伝統的な踊り子のダンス等が見られます。

  • 写真:Adjoa捕まえた鹿を地域の偉い人へお披露目

(3) 歌って踊って練り歩き!

その後、鹿を捕まえた男たちを先頭に、住民がそのあとに続いてジャンベなどの現地の楽器を演奏し、踊りながら街を練り歩きます。

お祭りで最も楽しいのは、ここ!ガーナ人に混ざって街を練り歩き、一緒に踊りましょう!ダンスに決まったスタイルはありません。思うままに、自由に踊りましょう。外国人が一緒に踊っている姿を見れば、ガーナ人も大喜びすること間違いなし!

  • 写真:Adjoa鹿の後に続いて、街を踊って練り歩く人々

(4) 鹿のお供え

最後は、捕まえた鹿を神社にお供えして、終了。しっかり行列についていかないと、見逃してしまうのでご注意を。

  • 写真:Adjoa掲げられた鹿を見て歓喜に沸く人々

アボアチレの様子をもっと知りたい!という方はこちらの動画をご覧ください。

首都アクラからウィネバへの行き方

タクシー利用の場合

タクシーでも行けます。運賃は100~150セディ程度(2,500~4,500円)。乗用車の車体の前と後ろがオレンジ色に塗られたもので、ナンバープレートが黄色いものがタクシーです。値段交渉は必ず、タクシーに乗り込む前に。

  • 写真:Adjoa車体前後のオレンジ色がタクシーの目印

安く行きたい、もしくはガーナらしさを満喫したいのであれば、公共交通機関の乗り合いバス、「トロトロ」を。色々な行き方がありますが、一番簡単な方法をご紹介します。

トロトロ(乗り合いバス)の場合

1. コトカ空港からカネシ・ステーションへ

まずバスステーションの「Kaneshie(カネシ)」に向かいます。
空港からカネシ・ステーションへはタクシーで。20~30セディ程度(約500~740円)。ステーションは広いので、「カネシのウィネバ行き乗り場に行きたい」と必ず伝えましょう。

2. カネシ・ステーションからウィネバへ

カネシステーションに着いたら、タクシーを降りた瞬間大勢のガーナ人に「どこに行くんだ?!」取り囲まれます。「ウィネバに行きたい」と言えば、ウィネバ行き乗り場に案内してくれます。このとき、荷物にご注意を。

カネシ→ウィネバは8セディ程度(約200円)。所要時間は約2時間。土曜日の朝だと渋滞することが多く、3時間程度かかることもあります。また、車の出発時刻は決まっておらず、満員になったら出発。そのため、アボアチレの前日までに移動しておくことをおすすめします。

終点、ウィネバのステーションで降りたら、その辺にいるガーナ人に「アボアチレを見に来た!」と伝えれば案内してくれるでしょう。ガーナ人はとても親切な人が多いので、会場まで一緒に行ってくれることも。

カネシ・ステーション
ガーナ / 駅・空港・ターミナル
住所:Nii Lantey Okunka St, Accra, ガーナ地図で見る

祭り終了後のウィネバからの移動

まずはウィネバ・ジャンクションへ

(1)首都アクラへ戻る。もしくは、(2)逆方向のケープコーストへ移動。いずれの場合も、まずはウィネバ市街地から、「ウィネバ・ジャンクション」という大きな交差点まで移動をしましょう。

ジャンクションへの移動は、ルートタクシーと呼ばれる乗り合いタクシーが主流です。基本、乗客は4人乗りですが、ときどき詰め込まれて助手席に2人、後部座席に4人の計6人乗ることも。乗り合いなので、先に他のお客さんが乗っていることも、後から乗ってくることもあります。

その辺を走っているタクシーを捕まえて、「ジャンクション」と伝えましょう。料金は1人1.8セディ(約44円)。終点のステーションで降ろしてもらいましょう。

(1) ウィネバ・ジャンクションからアクラへ

「アクラ!アクラ!」と叫んでいるアクラ行きのトロトロに乗りましょう。1人6セディ程度(約150円)。終点はカネシ・ステーション。トロトロはどこでも途中下車が可能なので、終点まで行かなくてもOK。

(2) ウィネバ・ジャンクションからケープコーストへ

ウィネバから車で1時間半ほど西へ行くと、ガーナ有数の観光地、ケープコーストがあります。お祭りが終わるのは大体昼過ぎなので、それから移動しても充分間に合います。

ウィネバ・ジャンクションに着いたら、その辺にいるガーナ人に「ケープコースト・インサイド」に行きたいと伝えましょう。「ケープ・インサイド」の乗り場に案内してくれます。

「ケープ・インサイド」行きのトロトロは乗り換えがなく便利ですが、本数が少なめ。一方「タコラディ行き」のトロトロは本数が多く、これに乗って行くこともできます。この場合は、「ペドゥ・ジャンクション」という場所で途中下車し、その後「ケープコースト・インサイド」へ向かうため、タクシーに乗り換えることになるのでご注意を。

【関連記事】:ちょっと不便だけどそれが良い!ガーナの3大移動手段に挑戦しよう!
【関連記事】:旅行の前に読んで!ガーナ旅行で注意する5つのこと~移動編~

ウィネバ・ジャンクション
ガーナ / その他スポット
住所:Winneba Junction, Winneba, ガーナ地図で見る

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