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【ガーナ】1月1日のお祭り:マスカレード・カーニバル「ファンシー・ドレス」って?

取材・写真・文:

長野在住
訪問エリア:12ヶ国

2018年1月5日更新

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写真:Adjoa

マスカレード・カーニバル(仮面舞踏会)はヨーロッパだけのものじゃない!なんと、西アフリカのガーナにもあります。マスカレードと言えば、妖艶なイメージですが、ガーナでは…?Fancy Dress(ファンシー・ドレス)は世にも珍しい、ワイルドなアフリカン・カルチャーと優雅なマスカレードの融合したお祭り。ガーナで1年に1度、年の初めに開催されるお祭りです。本記事では、そんなアフリカ版マスカレード・カーニバル「ファンシー・ドレス」の見どころをご紹介します。

この記事の目次表示

ファンシー・ドレスとは

概要

Fancy Dress(ファンシー・ドレス)は、毎年1月1日にガーナのセントラル州の町、Winneba(ウィネバ)で開催されるお祭りです(1月1日が日曜日の場合は、1月2日に開催)。

仮面を纏い、派手な衣装で仮装した4つのグループが、ダンスパフォーマンスを競う大会です。

  • 写真:Adjoaパフォーマーたちの入場行進

それは、アフリカ版マスカレード・カーニバル。彼らが練り歩くのは中世の趣を残す市街地ではなく、砂埃舞う赤土の大地

歴史

まだガーナが植民地だった時代の19世紀に、オランダ人とイギリス人の貿易商が始めたと言われている、伝統あるお祭りです。

当時、「マスカレード」という名前がガーナ人にとっては発音しづらかったことから、彼らの民族名の「ファンティ族」から名をとり、「ファンティ・ドレス」と呼ばれるようになったそうです。そして今日では「ファンシー・ドレス」という名のお祭りになっています。

ファンシー・ドレスの見どころ

アフリカに来たら、やっぱり生のダンスパフォーマンスは見逃せない!でも、意外ときちんと見られる機会が少ないのも事実。ファンシー・ドレスなら、ガーナ人たちのダンスパフォーマンスを心行くまで見ることができます。

  • 写真:Adjoa仮装したパフォーマーたち

パフォーマンスは、ブラスバンドの生演奏付きです。

  • 写真:Adjoaブラスバンドの演奏もあります

何より、「マスカレード・カーニバル」という西洋の文化を取り入れたお祭りにも関わらず、そこかしこに滲み出ているガーナらしさがこのイベントの最大の見どころ。ガーナらしい、ゆるいクオリティの人形パフォーマンスも見られます。

  • 写真:Adjoaガーナらしいクオリティのパフォーマンス

長い棒の上に乗って歩くパフォーマンスも見られます。竹馬のようにも見えますが、ただの棒に足を固定しただけのもの。転びそうになった時に体勢を持ち直すところも必見!ガーナ人の身体能力の高さがよくわかります。個人的には、メインのダンスよりもこの竹馬パフォーマンスのほうが見どころかと。

  • 写真:Adjoa竹馬のような棒の上に立って歩くパフォーマー

こちらの動画をご覧いただくと、お祭りの様子がよくわかります。

ファンシー・ドレスの基本情報

入場について

入場料は10セディ(約300円)。入場口は1ヶ所で、午前10~11時頃はとても混雑します。空いた頃合いを見て入場するのが良いでしょう。

座席は自由席。当然、1度席を立ったら席はとられてしまいます。

開催時間

大体12時前後から始まります。終了は18時頃。

注意事項

トイレがない!

会場にはトイレがありません。トイレに行きたくなったら、会場を出なければなりません。再入場の場合は再度入場料を支払うことになりますので、ご注意を(男性なら会場の片隅で済ませてしまうこともできます)。

会場を出てからも、公共トイレのようなものは近辺にありません。緊急の場合は民家のトイレをお借りしましょう。

砂埃がすごい!

開催場所は、野外グラウンドのような場所です。会場のイメージとしては、運動会のような感じです。

この時期、ガーナは「ハマターン」というサハラ砂漠の砂が飛んでくる季節の真っ最中です。とにかく砂埃がすごいので、喉を傷めやすい方はマスクを持参したほうが良いでしょう。

首都アクラから会場への行き方

アクラからウィネバまで、タクシーでも行けます。100~150セディ(約3,000~4,500円)程度。

安く行きたい、もしくはガーナらしさを満喫したいのであれば、公共交通機関の乗り合いバス、「トロトロ」を。色々な行き方がありますが、一番簡単な方法をご紹介します。

1. カネシ・ステーションへ

まずバスステーションの「Kaneshie(カネシ)」に向かいます。

トロトロの場合

トロトロなら、「カネシ・マーケット」行きに乗って「カネシ・マーケット」で下車。車掌に「ウィネバに行く」と伝えれば、乗り場の近くで降ろしてくれます。

タクシーの場合

タクシーでも、そこまで高額ではありません。アクラ市内からなら、かかっても20~30セディ(約600~900円)程度。カネシ・ステーションは広いので、「カネシのウィネバ行き乗り場に行きたい」と必ずドライバーに伝えましょう。

2. カネシ・ステーションからウィネバへ

カネシステーションに着いたら、タクシーを降りた瞬間大勢のガーナ人に「どこに行くんだ!」と取り囲まれます。「ウィネバに行きたい」と言えば、ウィネバ行きの乗り場に案内してくれます。降車時、スリがいないとも限らないので荷物にご注意を。

カネシ→ウィネバは8セディ程度(約240円)。所要時間は約2時間。土曜日の朝だと渋滞することが多く、3時間程度かかることもあります。また、車の出発時刻は決まっておらず、満員になったら出発する形式です。時間には余裕を持ってご移動ください。

3. ウィネバからファンシー・ドレスの会場へ

終点のステーションから、徒歩で約10分。ガーナ人に道を聞きながら行くことができます。

歩きたくない場合は、ルートタクシーという乗合タクシーに乗ってドライバーに「ファンシー・ドレスを見に行く」と伝えればOK。Advance Parkという場所で下してくれます。乗車料金は1セディ程度(約30円)。

【関連記事】:ちょっと不便だけどそれが良い!ガーナの3大移動手段に挑戦しよう!

カネシ・ステーション
ガーナ / 駅・空港・ターミナル
住所:Nii Lantey Okunka St, Accra, ガーナ地図で見る

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