ジョグジャカルタの中心部から、車で1時間ほどの場所にあるムラピ山。ムラピ山と言えば、数年に一度の噴火を繰り返している活火山ですが、そんなムラピ山の噴火跡をジープで巡るツアーが人気ですので、ご紹介したいと思います。
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ムラピ山とは
インドネシア、ジャワ島中心部に位置する活火山で、標高は2,968m。数年おきに噴火をしており、インドネシアで最も活動的な火山で、ムラピ山の名称は「火の山」の意味を持ちます。
ムラピ山から25km離れたボロブドゥール遺跡は、ムラピ山の火山灰によりその姿が隠れていて、1000年もの間存在を知られていなかったというくらい、ムラピ山は大昔から現在に至るまで、噴火を繰り返し起こしている活火山で有名です。
ジープツアー
ムラピ山の観光でオススメなのは、このような'70年代の古い四輪駆動のオープンカーにて、ムラピ山の噴火跡のデコボコ道を、駆け巡るアクティブなツアー。もちろん運転慣れした、ドライバーガイドが案内してくれるので安心です。過去の噴火で変わった地形や、噴火跡の民家なども見学出来て、自然の脅威も学べるツアーです。
ジープツアーを扱う会社はいくつかあり、料金はコースより変わります。ジョグジャカルタ市内の各ツアー会社では、ムラピ山までの送迎車着きでの料金は、1台につきショートコース90分でRp.700,000(約5,300円)から販売しています。送迎とジープツアーのセットが一般的なようです。
それでは以下から、筆者が参加したジープツアーの様子をご紹介します。
エキサイティングな凸凹道
ごろごろと石が転がっている道を疾走します。砂埃が舞うので、マスクとサングラスの着用はマストです(マスクは支給されます)。
インドネシア各地からやって来る観光客にも、人気のツアーなようです。
ムラピ山がよく見える場所で、記念撮影時間も取ってくれます。
火砕流によって出来た谷
ここから見える谷は溶岩、火砕流によってできたそうです。こんなに地形がえぐれてしまうなんて、噴火当時の恐ろしさを想像してしまいます。
そしてここはコンクリートや建材に使う石の採石場でもあります。地元の重要な産業のひとつです。
この後は、かなりの斜面を下っていきます。ドライバーの腕の見せ所です。古い四駆ですが、なかなかの高性能。さすがですね。
2010年の大噴火の火砕流では、こんな大きな岩が転がって来たそうです。まさに大自然の脅威です。
噴火跡の博物館
少し走ったところで小さな博物館に到着です。噴火の際には多くの集落が火砕流にのみこまれました。ここでは酪農家の民家であった場所での被害の跡が残され、そのまま展示されています。残っていた物や写真などを通じて当時の様子が展示されています。
家畜(牛)の骨も残されています。この時は家畜の被害がかなり大きかったそうです。
溶岩でバイクも溶けてこんな状態に
家財が溶岩によって溶けた状態のものや、噴火当時の模様の写真が展示されています。
2010年11月5日 12時5分頃の時計が被害のあった時間で止まってます。改めて、当時の状況の恐ろしさを想像出来ました。
この記事を書いたトラベルライターから一言
ムラピ山の麓をジープで巡るツアーでしたが、噴火跡の凸凹道や山の斜面を四輪駆動車で、爽快に疾走するスリリングなツアーというだけでなく、このように、噴火当時の恐ろしさ、自然の脅威も学べる、そして噴火の被害に遭った地元地域の復興と活性化にも繋がるツアーでした。ジョグジャカルタといえば、ボロブドゥールやプランバナン遺跡が有名ですが、こちらのムラピ山はボロブドゥール遺跡の途中の場所にあるので、是非ボロブドゥールとセットで訪れて頂きたいツアーです。(bemnty)