クウェート

日帰りで行こう!中東の小国クウェートでシティドライブ

取材・写真・文:

東京在住
訪問エリア:183ヶ国

2020年10月2日更新

343view

お気に入り

写真:toshel

中東のペルシャ湾岸に位置するクウェートは、小さい都市なので一日で廻ることができます。中東旅行の帰りにでもちょっと寄り、空港でレンタカーして首都のクウェート・シティへドライブ!気持ちよいドライブになるかと思います。

この記事の目次表示

中東クウェートの位置

クウェートは、中東ペルシャ湾岸諸国に位置するアラブの小国です。

東はペルシャ湾に面しており、北・西・南をイラクとサウジアラビアに接しています。

その小さい国土の中で、人の住んでいる都市は更にわずかなクウェート・シティがほとんどです。こちら以外の地域は砂漠に覆われています。

同じく中東湾岸地域にあるドバイやドーハなど、観光客が挙って出かける派手な地域とは異なり、地味なイメージのクウェートは、確かに観光名所も少なく、人々の雰囲気から昔ながらのベドウィン(砂漠の民)気質が強く残っているように感じられます。

世界屈指の産油国

クウェートの主要産業は他の湾岸諸国同様に原油です。小国ながら世界第7位(2020/6時点)の石油埋蔵量があり、天然資源国の一つに数えられます。国民のほとんどが、ホワイトカラーの国営企業に従事し、その他の不足した労働は主にアジア人が補っています。

  • 写真:toshel

クウェートの歴史と侵攻

クウェートと聞くと、「侵攻」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。「クウェート侵攻」は、イラクがクウェートを侵攻した1990年8月に発生した事件です。これは、後に湾岸戦争に発展します。

イラクによる「クウェート侵攻」は、突如として始まったかのように語られがちですが、そこには長い歴史と当時のイラク情勢、クウェートの思惑がありました。

クウェートは、16世紀から20世紀にかけて、オスマン帝国(当時統治していたのは、わずか200km先にある現イラクのバスラ)や現サウジアラビアの支配下にありましたが、20世紀に入ってイギリスの植民地になると、ほどなく国家として独立を果たします。しかしイラクは、オスマン帝国時代に現イラクの土地であったことから、かねてから「イギリスに不当に分断された」と、クウェートの領有権を主張していました。

  • 写真:toshel

そのような中、1980年に始まったイラン・イラク戦争時に、クウェートは資金面でイラクを支援しており、イラク南部の港湾都市バスラが戦闘により被害を受けたときは、クウェート港を開放するなど、全面的に協力しました。

終戦後、国内情勢が安定せず国民の不満が募るなか、イラクはクウェートへの負債も返済せねばならず、唯一の資金獲得源である石油の価格上昇を目的に、OPECへ減産を求めます。しかし、OPECはイラクの求めに応じず、それどころかクウェートとサウジアラビアはイラクを裏目に石油を増産し続けました。

当時のイラク大統領だったフセインは憤慨し、クウェート国境付近に軍隊を動員して威嚇しますが、アラブ諸国は無視。窮地に立たされたフセインは、上述した「もともとクウェートはイラク」と、抱え込んだ負債を帳消しにすることを目論んで侵攻したという経緯があります。

産油国は、原油価格によって国全体が大きく揺さぶられ、資源の呪いにより、あっという間に戦争まで発展する危険性を帯びているということが分かった事例でした。

その後、半年もたたない1991年1月、国連の非難決議のもと、アメリカを中心とした多国籍軍とイラクとの間で「湾岸戦争」が勃発し、1992年2月、クウェートはイラクによる占領から解放されています。

決して遠くはない過去に、そのような事件のあったクウェートは、どのような都市なのでしょうか。クウェート国際空港で車をレンタルし、クウェート・シティへ向かいます。

クウェート・シティの見どころ

クウェート・タワー

先ず向かうのは、クウェート・タワーです。3基の塔が並ぶ、クウェートのシンボル的タワーです。

  • 写真:toshel

第一の塔は球体がニつ付いています。高さ187mあり、レストランと展望台があります。展望台はゆっくり回転します。

  • 写真:toshel
  • 写真:toshel

第二の塔は一つの球体が付いており、高さおよそ146mの給水塔となります。第三の塔は、電力供給機器が収められています。

クウェート・シティも元は砂漠ですので、気候帯の特徴から水不足は大きな課題の一つです。このタワーは最大4,500㎥の貯水能力を有し、観光客を集めるためだけのオブジェではなく、機能的に稼働して市民生活の基盤となっています。

クウェート・タワーの周辺は、ペルシャ湾に面して広い公園があります。

  • 写真:toshel
  • 写真:toshel

美しい海の眺めと、その先に見える高層ビルの図が幻想的です。

  • 写真:toshel
  • 写真:toshel
クウェート・タワー
クウェート / 展望・景観
住所:クウェート・タワー地図で見る

グランド・モスク(The Grand Mosque of Kuwait)

クウェート・シティの街中心部にある、クウェート最大のモスクです。

  • 写真:toshel

地元の人々はこのモスクを「アル・マスジド・アルカビール」と呼び、クウェートで最も貴重なランドマークの1つになっています。

  • 写真:toshel

メインの礼拝堂は、11,000人を収容できます。見た目にも非常に広く、サッカーができそうなくらいです。

  • 写真:toshel

144の窓からは自然光が入り、シャンデリアの明かりが灯っていない昼間でも上品な採光が礼拝堂全体を照らしています。

  • 写真:toshel
  • 写真:toshel

モスクのドームは高さ43メートル、直径26メートルあります。

  • 写真:toshel

シャンデリアが、三日月形の銅で覆われたドームから吊り下げられています。非常にゴージャスです。

  • 写真:toshel

モスクの外観はベージュ一色で地味に感じられますが、内装の煌びやかさは目を惹きます。

  • 写真:toshel
  • 写真:toshel

金箔と鮮やかなブルーの素晴らしさに心を奪われます。コーランも整然と並んでいて新しく綺麗です。

  • 写真:toshel
  • 写真:toshel
  • 写真:toshel

観光客は、日曜日~木曜日の午前9時と午後5時に、ガイド付きツアーを無料で受けることができます。ツアー開始の30分前から、モスク入り口のインフォメーションブースで受付が始まります(事前申し込み不要)。

  • 写真:toshel

女性は、入場の際にヘッドスカーフとアバヤを借りることができます。建物の概要や歴史、イスラム教の文化について説明していただけますのでオススメです。(英語)ツアーは1時間半から2時間ほどかかります。

  • 写真:toshel
グランド・モスク
クウェート / モスク
住所:グランド・モスク クウェート地図で見る

次のページを読む

クウェートの旅行予約はこちら

クウェートのパッケージツアーを探す

クウェートのホテルを探す

クウェートの航空券を探す

クウェートの現地アクティビティを探す

クウェートのWi-Fiレンタルを探す

この記事で紹介されたスポットの地図

関連するキーワード

※この記事は2020年10月1日に公開した情報です。
 記事内容については、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

あなたにオススメの記事

この記事を書いたトラベルライター

行ったことのない国へ行きます
行ったことのない国を中心にひとり旅しています。他国の歴史、文化、宗教、遺跡、そしてそこに住む人々の考え方に興味があります。車の運転が好きなので、海外ではドライブ旅を楽しんでます。普段は会社員です。これまで訪ねた183ヵ国およそ400都市の街の美しい景色、壮大な自然の風景、出会う人々との会話など、真の地元を皆様とシェアできればと思います。皆様もご一緒にそこへ旅したように感じてもらえると嬉しいです。

あと一年余りで、世界のすべての国を網羅できそうです。

世界屈指の犯罪都市~ホンジュラスの首都テグシガルパ~

世界の治安が悪い国ランキングなどを見ると、毎年必ず上位になってしまうホンジュラス。しかし、手つかずの美しい自然が多く、世界遺産に登録されたマヤ文明のコパン遺跡を...


レバノン観光と言えばここ!ベイルート・ビブロス・バールベックの見どころと国の背景

遠い昔、世界の中心が地中海にあった時代、レバノンは東西貿易の交差点となる重要な位置にあり、繁栄の極みにありました。古くから数多くの王様や将軍が、この土地を挙って...


ついに観光ビザ解禁!閉ざされていた王国サウジアラビアの珍しい文化と各都市の見どころ

観光での入国が困難だったサウジアラビアが、2019年9月27日に突然、ツーリストビザの発給開始を発表しました。今回は、サウジアラビアに古くからある慣習と文化、そ...

カリブの島はどこがいい?陽気レゲエでちょっぴり危険な「バルバドス」どこまでも静かな「アンティグア」

カリブ海には、大小様々な島がおよそ700あります。そのほとんどは欧米各国の領土で、独立国はわずか13カ国のみ。今回は、その中より対極にある2つの小さな島国をご紹...

世界の危険都市上位?南米ベネズエラの首都カラカス

世界屈指の産油国にしてハイパーインフレーションに陥った南米の国ベネズエラ。かつて、スペイン植民地から独立へと導いた英雄「シモン・ボリバル」の生まれ育った街でもあ...

トラベルライターアワード受賞結果発表トラベルライターインタビュー Vol.3 Emmyさん

【トラベルライターインタビューVol.3】一人旅を応援する記事を多数執筆!Emmyさんならではの人気記事執筆のコツやその原動力に迫ります