あやめ咲き競う初夏、たくさんの人に見守られ、ろ舟に揺られて嫁ぐ美しい花嫁さんを見に行きませんか?
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広大な敷地に咲く500種100万株のあやめ
今回ご紹介するのは、「潮来のいたろう~」と、歌手の橋幸夫さんが歌って有名になった「潮来笠」の潮来市です。この潮来市では、毎年初夏にあやめ祭りが開催されます。昭和27年に始まったとされるあやめ祭り。当初は、愛好家たちがビール瓶にあやめを入れて公園に並べ楽しんでいたということです。
現在では、1.3ヘクタールもの広大な敷地に500種100万株ものあやめが植えられています。
正確にいうと、あやめだけではなく、かきつばたや菖蒲もあるのですが、この3種とてもよく似ています。園内には見分ける説明書きもあるので、ご家族で見分けられるか競ってみては?
園内にある雨情橋から見下ろすと、園を一望できます。至近距離でみるあやめも素敵だけれど、真上から眺めるあやめもまた違った表情を見せてくれます。
嫁入り舟の歴史
その昔、奥州諸般の物産を江戸へ運ぶため銚子河口から利根川を経て、潮来の前川で荷を積み直すという水運で栄えていたこの町では、大小様々な舟が行きかい、大変賑わっていました。花嫁さんや嫁入り道具を積んだ「嫁入り舟」も昭和30年前半ごろまでは、日常的に見られた光景だったそうです。現代では見られなくなっていたこの行事を復活させたのは、昭和60年に行われた「つくば万博」での特別行事。それ以来、あやめ祭りでの雅な行事として、人気を博しています。
感動もひとしおのお嫁入り
ろ舟(櫓を使う手漕ぎ舟)には、花嫁とそのご両親が乗られ、ゆっくりと川面を流れてゆきます。
潮来には娘船頭さんもいることで有名ですが、筆者が訪れた際の漕ぎ手は、男性船頭さん。司会者から、行事参加に至る経緯などが紹介されたあと、花嫁のメッセージが紹介されます。幼い頃から、両親に心配ばかりかけてきたこと、自身の出身地から遠くはなれて、潮来にお嫁入りすることになったこと。もう、ここらへんから式を見守る人々が一体となって、家族や親戚のような気分になってきます。
花嫁は、全国から、実際に結婚される女性を公募されているそうですが、この日は偶然にも潮来に嫁いでいらっしゃるという女性で、白無垢が大変お似合いの可憐で美しい花嫁さんでした。
旅立ってゆく娘とそれを見送る両親が最後に同じ舟に揺られ、キラキラ光る川面を進んでいく様は、郷愁を誘う、なんとも心に残る光景です。
期間中毎日、18時30分より園内はライトアップされ、土曜日のみ行われる「宵の嫁入り」は、昼間とはまた違った幻想的な嫁入り舟が見られますので、お勧めです。あやめの見ごろは、毎年6月中旬だそうです。
あやめ祭りの概要
開催期間:例年5月末~6月末
※年によって変動、例年5月下旬〜6月下旬まで
入場料
無料
「嫁入り舟」の開催日
- 水曜日:11時
- 土曜日:11時・14時・19時30分
- 日曜日:11時・14時
※天候により中止もあり
アクセス
東京から高速バス利用
東京駅八重洲南口から高速バス「鹿島神宮」行き、または「鹿島セントラルホテル」行きに乗り70分。「水郷潮来バスターミナル」で下車。
近郊より車利用
最寄りインター 潮来IC
※無料駐車場も設けられていますが、近くの商店街などでも協賛していて@500で利用可。
- 水郷潮来あやめまつり
- 茨城 / イベント・祭り / 女子旅
- 住所:茨城県潮来市あやめ1-5 水郷潮来あやめ園地図で見る
- 電話:0299-63-1111(潮来市産業観光課内)
- Web:http://www.city.itako.lg.jp/page/page003125.html