「インドの中のフランス」と知られる街が、南インドにあります。その街の名は「ポンディシェリ」。イギリスが大部分を統治していたインドにおいて、一風変わった雰囲気を持つ街です。日本人から見て、「ごちゃごちゃ」しているイメージの国代表格のインドと、「洗練」されているイメージの国代表格のフランス。その対極にあるような二つの文化が融合した街で、オススメする3つのことをご紹介します。ごちゃごちゃしたインドに疲れた人、必見です。
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1、夕暮れのプロムナード
ポンディシェリの街には、南北に運河が流れています。かつてはその運河を境に、西側がインド人居住区、東側がフランス人居住区でした。その旧フランス人居住区の海外沿いの遊歩道が、「プロムナード」です。
このプロムナード、昼間も整備された道と青い空、そして砂浜が南国の街という感じを出していて良いのですが、よりオススメなのは涼しい夕暮れ。夜風の中、街灯に照らされた道を歩くのはとても気持ち良く、家族連れなどで賑わいます。
プロムナード沿いには、カフェやレストランが並ぶだけでなく、大きなガンジー記念像や、フランスの戦争記念碑があり、夜はライトアップされていて綺麗です。
タミル語と一緒にフランス語で店名が書かれているのも、珍しくて面白いです。ぶらりとカフェやレストランに立ち寄ってみるのもいいですね。
- シーサイドプロムナード
- インド / その他スポット
- 住所:Goubert Ave, White Town, Puducherry, 605001 インド地図で見る
2、コンティネンタル料理とお酒
食にうるさいフランス人が長く住んでいることもあり、コンティネンタル料理を出す、比較的おしゃれなレストランが多いのも、ポンディシェリの楽しみの一つ。フランス料理を始め、イタリア料理などの文字が、レストランの看板に並んでいます。
こちらは『地球の歩き方』でも紹介されている、「サツサンガ」というレストラン。南インドにいるとは思えない、のんびりした開放的な空間で、これまた南インドではなかなか味わえない、牛ステーキを食べることができます。
ステーキとフレンチフライやライスから一品選んだものがセットで、500ルピーほど(約900円)でした。ラッシーやざくろジュースなど、ソフトドリンクも充実しています。
また、ポンディシェリはアルコールに対する税金が安いので、お酒を飲みに来る人も多いです。インドのビールで有名なキングフィッシャーのほか、ワインやカクテルも、バーやレストランで楽しむことができます。
こういった場所では、インド人をあまり見かけず、フランス人をはじめとした欧米人をたくさん見かけました。他の南インドではなかなか欧米人を見かける機会がないので、驚きましたね。観光客ではなく、お店を経営しているフランス人もいるようです。日本人観光客も何人か見かけました。
3、観光地といえばアーユルヴェーダ
ポンディシェリは有名な観光地。そのため観光客向けのスパも多くオススメです。私が行ったのは、「ケーララ・アーユルヴェーダ」。全身のオイルマッサージと、シロダーラという、額に温かいオイルを垂らすものがセットで、2,500ルピー(約4,500円)でした。
私は二人で行ったので試しに値段交渉してみたら、二人で4,500ルピー(約8,100円)にしてくれました。日本で同じようなサービスを受けたら何倍もの値段がするので、インドに行ったら、是非試していただきたいです。
個室に通され、リラックスするBGMが流れる薄暗い部屋の中、施術を受けます。伝統的な木の台の上で受けるので、文化体験としても面白いです。もちろん、女性には女性のマッサージ師がつくので、女性も安心して施術を受けられます。
様々な効能があるオイルを全身に塗り、丁寧にマッサージしてくれます。シロダーラは目を布で覆い、ひたすら温かいオイルを額に垂らしてくれるので、気持ちよくて眠ってしまうかもしれません。
施術後はオイルだらけになりますが、しっかりシャワーやドライヤーはあるので、そこも嬉しいですね。
- ケーララ・アーユルヴェーダ
- インド / その他ビューティー
- 住所:#27, Muthu Mariamman Kovil Street, Heritage Town, Puducherry, 605001地図で見る
- 電話:99764 53434
ポンディシェリへのアクセス
ポンディシェリは市の約6km北に空港があります。周辺の大都市チェンナイからは、鉄道やバスでのアクセスが可能です。チェンナイからは直通列車がなく、ヴィルプラム駅で乗り換えなくてはいけないので、待ち時間を含めると5時間ほどかかってしまうことがあります。そのため、3時間から4時間ほどで着く、バスの方が早いことも多いです。
ちなみに、ポンディシェリ市内はあまり大きくないので、主要な場所は徒歩で巡ることもできます。
終わりに
インドではあるけれども、フランス統治時代の面影を残すカラフルな建物が立ち並ぶ街。ヒンディー語よりもフランス語が通じると言われる、インドにおいては異色の街。その街を歩いている多くの人は、南インドの人々。こういった、歴史とそれが作り上げた文化の融合を体感できるのがこのポンディシェリなのです。
インドの喧騒に疲れたら、このインドの中の異国ポンディシェリに立ち寄ってみてはいかがでしょうか??
※記事内のルピーから日本円への換算は1ルピー=1.8円で計算しています。