世界には、びっくりするような青に染まったブルーシティが各地にあります。とくに有名なモロッコのシャウエンをはじめ、一度は訪れたい、モロッコ・インド・スペイン・ギリシャ・チュニジアの青い街並みをまとめてご紹介します。
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1.シャウエン(モロッコ)
青い街並として最も有名なのが、モロッコ北西部にある都市「シャウエン」。決してアクセスはよくありませんが、この幻想的な青に染まった光景を一目みようと、多くの観光客が訪れます。迷路のように入り組んだ旧市街へ一歩足を踏み入れると、そこは路地も壁も、さらには内装までもすべてがブルー。眩しいぐらい青いこの町、一体なぜそんなに青いのか?
白い壁では夏の暑い日差しが反射して眩しいからという理由や、虫除けという現実的な理由の一方で、ユダヤ教徒によるものという説もあります。シャウエンに住みついたユダヤ教徒が、ユダヤ教では神聖な色とされる青で壁や路地を塗ったのだそう。
そんなシャウエンを訪れるには、まずモロッコの空の玄関口「カサブランカ」へ。そしてカサブランカからは鉄道で「フェズ」へ向かい、バスで約3時間30分でシャウエンに到着します。カサブランカからは他の都市を経由する方法もあります。
2.ジョードプル(インド)
「ジョードプル」はインドのラージャスターン州にあります。この州はインドで面積が最も大きい州で、州都の「ジャイプール」はインドの観光地として名前を聞いたことがある方も多いはず。ブルーシティの「ジョードプル」に対して、「ジャイプール」はピンクシティと呼ばれます。今回ご紹介するのは、ブルーシティの「ジョードプル」の方ですね。タール砂漠への入口にある街です。
家々の壁は綺麗に青く塗られた、というよりムラがあります。そもそもなぜこの町が青いのか?それは害虫駆除のため化学塗料を塗ったところ、ライム色の壁が青く変色してしまったのだそう。ムラがあるのも納得、意図して青くしたわけではなかったのですね。
このブルーシティ随一の観光スポット「メヘランガル城塞」からは、青い街並が一望できます。また建物自体も大変見応えがあるので、「ジョードプル」を訪れたら必ず足を運びたい。
3.フスカル(スペイン)
「フスカル」はスペイン南部にある小さな村。人口は300人にも満たない。元々は白い家々が建ち並ぶ普通の村でしたが、なぜこんなに青くなってしまったのでしょうか?それは、アニメ映画「スマーフ」の宣伝によるものだったのです。スマーフという青い妖精にあわせて村の建物を青く塗り、宣伝期間が終われば白に塗り直すはずでした。しかし住民投票により、青いまま存続することが決まり、おかげでこの小さな村の観光客がどっと増えたとのこと。
「フスカル」へ行くには、まず「マラガ」へ向かい、「マラガ」からバスで「ロンダ」まで。そして「ロンダ」からタクシーで行くなどの方法があります。
4.サントリーニ島(ギリシャ)
街全体が青、というわけではなく、青と白のコントラストがとても美しい「サントリーニ島」。エーゲ海に浮かぶ島のなかでもとくに素晴らしい景色を誇り、そのロマンチックな雰囲気がハネムーンやカップル人気です。
サントリーニ島といえば、イアとフィラのふたつの地区がよく名前にあがります。「これぞサントリーニ島!」というような、島を象徴する青と白の景色が見られるのはイアの方。そして世界一の夕日が拝めるのもイア。一方でフィラは、島の中心。たくさんのお土産屋さんや素敵なカフェ、海を眺めながら食事ができるレストランがあります。また頂上からはサントリーニ島を一望できます。
日本からサントリーニ島へ行くには、まずギリシャの首都アテネへ。そしてアテネからはエーゲ航空で約1時間、高速船なら4〜6時間、フェリーで約8〜9時間です。
5.シディ・ブ・サイド(チュニジア)
「シディ・ブ・サイド」は、チュニジアの首都「チュニス」から約20キロ北東の、地中海に面する観光地です。白い壁に、青く塗られた窓枠や扉がよく映える街並は、ここがアフリカであることを忘れてしまいそう。この美しい青色は「チュニジアブルー」と呼ばれ、ガイドブックにも必ずと言っていいほど出てくる言葉。色合いはコバルトブルーに近いでしょうか?「シディ・ブ・サイド」を訪れれば、家々もカフェもレストランも、どこもかしこも徹底された白と青のコントラストに驚いてしまいます。
ガイドブックで紹介されることの多い「カフェ・シディ・シャバーン」は、地中海を見下ろすベストロケーション。カフェはもちろん白と青のコントラスト。ぜひ足休めに立ち寄りたいですね。
日本でよく知られる観光地ではありませんが、「シディ・ブ・サイド」はチュニジア随一のリゾート。比較的アクセスがよく、首都「チュニス」からはTGM(列車)で20〜30分。タクシーを使うのも手です。