ボスポラス海峡を挟んでヨーロッパとアジアに分かれるトルコ イスタンブールは「東西の文明の交差点」と例えられる通り、エリアごとに全く違う魅力を持つ都市です。新市街は、旧市街やアジア側に比べてヨーロッパ色が強く、新旧交わるイスタンブールの魅力を発見できます。
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1.新市街のランドマーク「ガラタ塔」
急坂の途中に建つ「ガラタ塔」(Galata Kulesi)は、ボスポラス海峡から、旧市街から、そしてアジア側からも見える、イスタンブール新市街のランドマーク的存在です。塔の麓にはお土産屋さんやカフェが軒を連ね、朝から晩まで観光客や地元の若者で賑わっています。
夜になるとライトアップされ、昼間とは全然違う雰囲気になります。
「ガラタ塔」には実際に登ることもできます。地上53メートルの展望階からは、イスタンブールの絶景を360度の大パノラマで楽しむことができます。
2.新市街の繁華街といえば「イスティクラル通り」
「ガラタ塔」から北へのびる道は「イスティクラル通り」(İstiklal Caddesi)といい、通りの両サイドにデパートやカフェ、軽食スタンドや飲食店、服屋や銀行などが建ち並んでいます。赤いレトロな路面電車も走っていて、この通りの名物になっています。
19世紀に建てられたゴシック様式の聖アントニオ教会や、フランスのおしゃれなレストラン街を思わせるチチェッキ・パサジュも見どころです。
- チチェッキ・パサジュ
- イスタンブール / その他レストラン
- 住所:Hüseyinağa Mh., İstiklal Caddesi Saitpaşa Geçidi 176/6 34435 Beyoğlu/İstanbul地図で見る
3.新市街の中心部「タクシム広場」
「イスティクラル通り」を北上すると見えてくるのが「タクシム広場」(Taksim Meydanı)です。新市街の中心地で、地下鉄M2号線やケーブルカー(funiküler)のタクシム駅で下車するとこの広場に出ます。広場の中心には、トルコ共和国建国を記念して1928年に建設された記念碑があります。
4.バロックとオスマンの折衷「ドルマバフチェ宮殿」
1843年からオスマン帝国のスルタン(皇帝)アブデュルメジトが10年以上の歳月をかけてつくった宮殿が「ドルマバフチェ宮殿」(Dolmabahçe Sarayı)です。
1856年に完成してからは、旧市街のトプカプ宮殿に代わってオスマン帝国の王宮として栄えました。敷地内の時計塔も含め、アルメニアの建築家によって設計された、バロック様式とオスマン様式の折衷が美しい宮殿です。
内部は写真撮影ができませんが、「儀式の間」にある豪華絢爛のシャンデリアは必見です。イギリスから購入され、重さが約4.5トンもあるバカラ製のものです。宮殿の庭からはボスポラス海峡を間近に見ることができます。
5.週末にあそぶならココ!「オルタキョイ」
平日はもちろん、週末には屋台の数が増えて、ショッピングや食べ歩きをより一層楽しむことができるエリアが「オルタキョイ」(Ortaköy)です。
屋台はアクセサリー屋さんが多く、食べ物はもっぱら名物のクンピル(ふかした大きなジャガイモに具材をお好みでトッピングして食べる)が有名です。1855年に完成したモスクと、アジア側へかかるボスポラス大橋が織りなす景観が見事で、観光客のみならず地元の人にとっても週末の娯楽の地になっています。モスクの中は、外の青い景色とは対照的で、ピンク色が可愛い西洋風の宮殿のようになっています。
- オルタキョイ・メジディエ・ジャーミィ
- イスタンブール / 社寺・教会
- 住所:Istanbul, Mecidiye, 34347 Beşiktaş/İstanbul地図で見る
6.コンスタンティノープル陥落に一役買った「ルメリ・ヒサル」
1452年にコンスタンティノープル(現イスタンブール)を攻略中のメフメト2世がたったの4ヶ月で完成させた要塞が「ルメリ・ヒサル」(Rumeli Hisarı)です。
ボスポラス海峡沿いに建っており、南北の長さは250メートルもあります。内部を見学することもでき、要塞の上の方まで登ると対岸のアジア側や北の方にはファーティフ・スルタン・メフメト大橋まで見渡すことができます。
この要塞近くのベベッキ(Bebek)というエリアにはボスポラス海峡沿いにあるおしゃれなレストランやカフェも多いので、観光ついでに立ち寄ってみるのもおすすめです。
おわりに
東ローマ帝国時代の遺構から比較的新しい年代の建物まで、イスタンブールの新市街は旅行者の好奇心をくすぐる魅力満載のエリアです。旅行中、1日は新市街観光にあててみてはいかがでしょうか。