岩泉町(下閉伊郡)

日本三大鍾乳洞のひとつ、岩手「龍泉洞」で自然の神秘にふれる

取材・写真・文:

ニュージーランド在住

2020年11月20日更新

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写真:mumin

日本三大鍾乳洞に数えられる、岩手県岩泉町の「龍泉洞」。奥から清水が湧きだし、”ドラゴンブルー”と呼ばれる美しい地底湖があることでも知られています。平成28年8月に上陸した台風10号の影響で、ながらく閉洞されていましたが、平成29年3月19日に営業を再開しました!ここでは、龍泉洞の概要やみどころをご紹介。自然がつくりだした神秘の洞窟を、一目みてみませんか?

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龍泉洞とは

岩手県岩泉町にある「龍泉洞」は、山口県の秋芳洞、高知県の龍河洞とともに”日本三大鍾乳洞”に数えられる鍾乳洞。洞内に住むコウモリとともに、国の天然記念物にも指定されています。

洞内は総延長3,600mと言われ、そのうち700mが一般に公開されているほか、確認されている8つの地底湖のうち、3つが公開されています。いまだ未知の部分が多く、研究者によって調査がつづけられているそうですよ。

  • 写真:mumin第2地底湖

平成28年8月に上陸した台風10号によって大きな被害を受けた岩泉町は、「龍泉洞」も例外ではなく、ながらく閉洞されていました。

”ドラゴンブルー”と呼ばれる神秘的な美しさはもう見られないのでは、と心配されましたが、多くの人のご尽力により無事復旧。平成28年3月19日に営業を再開しました!

変わらぬ美しさを、是非一度、ご覧になってみてください。

いざ、龍泉洞へ!

エアーカーテンの洗礼

  • 写真:mumin龍泉洞

さあ、龍泉洞へ入洞してみましょう。洞内は10℃前後の気温で安定しているのですが、外気温との差を補うため玄関口にはエアーカーテンと呼ばれる冷風が設けられています。知らずに入ると、びっくりしてしまう程の強風です。ぜひエアーカーテンの洗礼を受けてみては。

百聞廊下

  • 写真:mumin百聞廊下

洞内へすすむと、まず見えてくるのが百聞廊下。洞窟の奥へ向かってつづく細い通路は、断層に沿って形成されました。そのむかし、龍が通ってこの細い通路ができたとの逸話もあるそう。間接照明に照らされて、幻想的な空間が広がります。

通りの途中にはハートマークの覗き窓があるので、ぜひ足元に注意しながら歩いてみてください。

龍宮の門

  • 写真:mumin龍宮の門

細長い百聞廊下を過ぎると、とにかく狭く、高さも低い道がつづきます。通りの至るところには頭上注意の看板が。ひときわ低く狭いこの門は龍宮の門といって、龍が通ったと言われる場所です。

  • 写真:mumin頭上注意

亀岩

  • 写真:mumin亀岩

鍾乳洞のいたるところには、何かに似ている形の鍾乳石がたくさんあります。亀岩もそのひとつで、落盤によって生まれた自然の造形物です。

月宮殿

龍泉洞の通路のなかで、ひときわ開けた空間がここ月宮殿。まるで月の世界を思わせる空間からその名がついた月宮殿は、龍泉洞イチオシの撮影スポット。さまざまな色に照らされる幻想的な空間を、ぜひ楽しんでください。

洞穴ビーナス

  • 写真:mumin洞穴ビーナス

さきほどの亀岩とおなじく、その形から呼ばれる洞穴ビーナス。まるで女性の姿のような鍾乳石は、額縁に飾られて絵画のよう♪ 月宮殿エリアにあります。

地蔵岩

こちらはお地蔵さんのような形の鍾乳石、地蔵岩。ちゃんとお賽銭箱までついて、本物のお地蔵さんのようです。鍾乳石は1年間によく伸びて1cmほどと言われるもの。このような形になるには、どれだけの年月がかかったのかと思うと大変感慨深いです。こちらも月宮殿エリアにあります。

第1地底湖

  • 写真:mumin第1地底湖

さあ、月宮殿をとおり過ぎると龍泉洞の大きな見どころ、3つの地底湖エリアにやってきます。第1地底湖は、水深35mほどの地底湖。青いライトに照らされて、なんとも幻想的であり、どこまでも澄んでいてとっても綺麗です。

第2地底湖

  • 写真:mumin第2地底湖

つづいて第2地底湖は、水深38mの地底湖。JR東日本のCMで、女優の吉永小百合さんがちょうどココで写真を撮られたんだとか。第1地底湖とも少し形が異なり、色の入り方、広がり方が違って面白いですよ。

第3地底湖

  • 写真:mumin第3地底湖

観光コースの最終地点でもある最後の第3地底湖は、水深98mの地底湖。公開されている地底湖で、もっとも深いものです。

筆者の訪れた3月は残念ながら雪解けの時期で、滴り落ちる雫によって湖面に波紋ができてしまっていますが、冬のまだ雪が積もる12月、1月ごろには、ピンと張った湖面から美しい地底湖がみられるそうですよ。

三原峠

  • 写真:mumin三原峠

足腰に自信のある方は、第3地底湖から三原峠を目指してみて。登りから下りまで含め270段もの急傾斜の階段を登ると、観光コースの最上部・三原峠に辿りつきます。ルートは大変せまく、引き返すことはできないため、不安な方は第3地底湖で引き返すのがおすすめ。

第1地底湖展望台

三原峠のコースを下る際にある、第1地底湖展望台は、上から第1地底湖が眺められる場所。昔からポスターなどの撮影で、よく利用される場所だそう。きれいな眺めをご覧になってみては。

他にも見どころいっぱい!

いろいろな鍾乳石

  • 写真:muminカーテンと呼ばれる鍾乳石

洞内の見どころは、地底湖だけではありません。洞内にはさまざまな形の鍾乳石が沢山あるので、ぜひライトをもって、近くの壁を照らしてみましょう。とってもきれいな鍾乳石を発見できますよ。

  • 写真:mumin折れた鍾乳石から年輪がみえる

コウモリ

  • 写真:muminコウモリ

洞内に住む、生き物たちもぜひ見つけてみてください。龍泉洞とともに天然記念物に指定されるコウモリは、洞内のいたるところにいます。ただし見つけても、そっとしておいてあげましょう。

恋人の聖地!?ハートスポット

  • 写真:mumin恋人の聖地モニュメント

龍泉洞は、その幻想的な美しさ、ロマンティックな雰囲気から「恋人の聖地」に認定されています。洞内には、パワーをあやかれそうなLOVEスポットがいくつか隠れていますよ。

  • 写真:mumin洞窟のくぼみがハート型になっている

月宮殿の中央あたりにあるココは、洞窟がちょうどハートマークになっている定番スポット。間接照明に照らされると、なんとも幻想的です。恋人と訪れる方は、いっしょに探してみては。

施設案内

営業日・営業時間

・年中無休

・8:30〜17:00(5月〜9月は、8:30〜18:00)

料金

・大人(高校生以上)1,000円、小・中学生500円

知っておきたい、入洞の心得

  • 洞内は10℃前後の気温のため、入洞の際はぜひ暖かい服装で。夏場はとくに羽織物一枚あるといいそう。龍泉洞事務所ではジャンパーの貸し出しも行っていますよ。
  • 洞内は雪解け水や雨水で滑りやすく、急な階段を登り降りすることも多いため、歩きやすい靴で行きましょう。
  • 雨の日には、滴り落ちてくる雫がより一層増えるそう。あまりにもひどいときには、龍泉洞事務所で傘やカッパを貸してくれますので、立ち寄ってみてください。
  • 龍泉洞を隅々まで観光するには、ライトを持ち歩くのがオススメ。周りの鍾乳洞をときどき照らして、その自然の神秘をじっくりと見てみてください。ただし洞内にいるコウモリは、明かりを直接当てられると、びっくりして水に落ちて死んでしまうため、直接当てないようにしましょう。ライトは龍泉洞事務所で借りられます。
龍泉洞
岩泉町(下閉伊郡) / 鍾乳洞 / 観光名所 / パワースポット / インスタ映え / ツーリング
住所:岩手県下閉伊郡 岩泉町岩泉神成1-1地図で見る
電話:0194-22-2566
Web:http://www.iwate-ryusendo.jp/

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この記事を書いたトラベルライター

無計画さが玉にきず、自由気ままなトラベラー。
幼い頃からよく動き回る子どもだった私は、そのまま大人になり大の旅行好きとなりました。見知らぬ街で、はじめてみる景色や人との出会いが、冒険しているようで大好きです。国内外さまざまな場所へ行き、「旅をしながら暮らすこと」が将来の夢。自分の経験も踏まえつつ、読者の方に役立つ情報をお届けしたいと思います。

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