仙北市

秋田観光の穴場、「抱返り渓谷」の見どころ完全ガイド!

取材・写真・文:

ニュージーランド在住

2021年3月12日更新

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写真:mumin

神秘的な碧い渓流や、紅葉の名所として知られる「抱返り渓谷」。田沢湖や角館からも程近く、秋田観光の穴場スポットです。今回は抱返り渓谷に行くならおさえておきたい見どころはもちろん、周辺の観光スポットまでたっぷりとご紹介します。ここまで来たなら、じっくり見ていってけれ♪

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抱返り渓谷とは

  • 写真:mumin抱返り渓谷 案内板

田沢湖や角館をながれる玉川中流にある、全長約10kmの渓谷。東北の「耶馬渓」とも称され、独特の碧い渓流や、大小の滝手掘りのトンネルなど見どころが沢山あり、紅葉シーズンには多くの観光客で賑わいます。2016年11月現在、「回顧の滝」から奥の道は崩落等により通行止めとなっているため、ここでは回顧の滝までの約1.5km、片道30分程の道のりをご紹介します。

◆紅葉情報
見ごろ:例年10月中旬〜11月上旬
イベント:紅葉時期に合わせて抱返り紅葉祭が開催されます(2020年は未定です)。
抱返り渓谷
仙北市 / 自然・景勝地 / 観光名所 / 紅葉 / パワースポット / ハイキング / インスタ映え / ツーリング
住所:秋田県仙北市 田沢湖卒〜角館町広久内地図で見る
電話:0187-43-2111(仙北市田沢湖観光情報センター「フォレイク」)
Web:http://www.city.semboku.akita.jp/sightseeing/spot/...

いざ!渓流散策へ

抱返り渓谷の石碑

  • 写真:mumin抱返り渓谷

抱返り渓谷へ着いたら、まずは抱返り渓谷入り口付近にある「石碑」を訪れてみましょう。この写真ではまだ紅葉が始まっておらず、天気も優れませんが、抱返り渓谷を一望するのにオススメの場所です。また石碑から川へ下っていくと、巫女が神霊に助けられたという逸話が残る「巫女石」も見ることができますよ。

抱返神社

  • 写真:mumin抱返神社

抱返り渓谷を一望したら、いよいよ遊歩道へ進んでいきましょう。抱返り渓谷の遊歩道は、「抱返神社」への参道が入り口となっています。抱返神社の由来は、康平5年(1062年)「源義家」が戦のため川筋を進もうとし、川の流れが静かであることを祈って持仏を懐に入れお守りとして持っていき、無事に還ってきたことから「懐き還る」「懐還神社」と言い伝えられています。

しかし抱返り渓谷の由来は、かつて渓谷を歩く人々がすれ違うとき、互いに抱き合うように返さなければ通れないほどの険しい山道であったことから、その名が付いた説が一般的です。諸説ある歴史に思いを馳せながら、散策してみてくださいね。

  • 写真:mumin抱返神社
抱返神社
仙北市 / 神社 / 穴場観光スポット
住所:秋田県仙北市田沢湖卒田地図で見る
電話:0187-43-2111

碧い渓流

  • 写真:mumin碧い水面

抱返り渓谷の代名詞でもある、碧く美しい色をした渓流。抱返り渓谷のある玉川は、上流にある日本一の強酸性で知られる「玉川温泉」の影響で碧く、ときにエメラルドグリーンをしています。その美しさは一見の価値あり。

神の岩橋

  • 写真:mumin神の岩橋

「神の岩橋」は大正15年に建てられた秋田県で最も古い橋。この地の旧神代村・旧白岩村から一字ずつとり名付けられています。晴天の日には空が水面に映り込み、美しい景色を望めますよ。

  • 写真:mumin抱返り渓谷・神の岩橋からの眺め

茣蓙の石(ござのいし)

  • 写真:mumin茣蓙の石

神の岩橋から少し歩くと、川の中に大きな岩が見えてきます。これは「茣蓙の石」と呼ばれ、平らな上面には茣蓙を数枚ほど敷けるよう。

遊歩道沿いのコケ、木のイス、湧き水

  • 写真:mumin歩道沿いのコケ

遊歩道沿いには柵上にはえたコケ、切り株のイス、湧き水飲み場があり、道中飽きません。湧き水は生水のため、ペットボトルなどに入れ持ち帰り、処理後に飲むことをおすすめします。

  • 写真:mumin切り株のイス
  • 写真:mumin抱返り渓谷・湧き水

帝釈の岩屋(たいしゃくのいわや)

  • 写真:mumin帝釈の岩屋

「帝釈の岩屋」は「抱返り大尺明神」が生まれ育った岩屋という説や、「帝釈坊」という鬼が住んだ場所などの説が言い伝えられる場所。カメラに収まりきらない迫力の岩壁です。

誓願寺の眺め

  • 写真:mumin誓願寺の眺め

抱返り渓谷随一の景勝地「誓願寺」。その名称から、思わず「寺」を探してしまうのですが、ここでいう誓願寺は、寺の名前ではなく眺めのこと。誓願寺周辺の両岸は迫っていて、水が深い淵に流れるときに出る泡沫が、寺で焚くお香の漂い舞う様に似ていることから名付けられたんだそう。碧い水面に漂う泡沫がとても綺麗です。

3つのトンネル

  • 写真:mumin抱返り渓谷・3つのトンネル

ここまで歩いたら、ゴールまであと少し。冒険心くすぐられる手彫りのトンネルが3つ続いていますので、ここを抜けて回顧の滝に向かいましょう。抱返り渓谷の遊歩道は、以前木材を搬送していたトロッコ軌道を整備して遊歩道に利用しています。岩壁を人の手で切り開いたことを想像すると、感慨深い道のりです。

  • 写真:mumin抱返り渓谷・トンネル内

回顧の滝(みかえりのたき)

  • 写真:mumin回顧の滝

抱返り渓谷を代表する名瀑の「回顧の滝」。落差30m程。四季折々に異なる表情をみせ、女性が着物を着替える様や、白い絹布の懸した様にみえるといいます。その美しさから「また振り返り見たくなる滝」「回顧(みかえり)の滝」と名付けられたんだそう。ぜひ振り返り、見てみてくださいね。

回顧の滝
仙北市 / 自然・景勝地 / 滝 / 紅葉 / パワースポット / 穴場観光スポット
住所:秋田県仙北市角館町広久内下中川原前田地図で見る
電話:0187-43-3352

食堂・売店

  • 写真:mumin食堂・売店

渓流散策を終えたら、入り口付近にある食堂で小休憩を。併設されている売店では、秋田名物の「いぶりがっこ」「有平糖」「もろこし」など取り揃えています。

周辺の観光スポットにも行ってみよう!

あきた芸術村

  • 写真:mumin田沢湖ビールレストラン

「あきた芸術村」は日帰り・宿泊ができる「温泉ゆぽぽ」や、郷土料理・地ビールを楽しめる食事処、ミュージカル観劇もできる「劇団わらび座」が揃うエンターテイメントリゾート施設。渓流散策でつかれた身体を癒したり、「田沢湖ビール」を堪能してみてはいかがでしょうか。「あきた芸術村」と角館間は、無料のシャトルバスも運行しているのでご活用ください。抱返り渓谷から車で約5分。

  • 日帰り入浴(2016年10月現在):一般650円、小学生400円(大浴場10:00~22:00 小浴場12:00~22:00)
あきた芸術村
仙北市 / その他スポット
住所:秋田県仙北市田沢湖卒田字早稲田430地図で見る
電話:0187-44-3939
Web:http://www.warabi.or.jp/

金峰神社

  • 写真:mumin金峰神社

参道に立ち並ぶ、樹齢350〜800年以上の杉並木が壮厳な「金峰神社」。安政4年に建てられた仁王門には、杉の巨木一本で彫刻された「仁王像」が安置されています。抱返り渓谷から車で約15分。

金峰神社
仙北市 / インスタ映え / 神社 / 穴場観光スポット
住所:秋田県仙北市田沢湖梅沢東田235地図で見る
電話:0187-43-2111(仙北市田沢湖観光情報センター「フォレイク」)

角館・武家屋敷

約400年の歴史が今もなお受け継がれている、角館の武家屋敷。多くの京文化が散りばめられた町並みは、まるで京都を歩いているような気分にさせてくれます。抱返り渓谷から車で約15分。

  • 角館の武家屋敷のくわしい紹介記事は、こちらをご覧ください。
角館町武家屋敷通り
仙北市 / 町・ストリート / 紅葉 / 桜の名所 / 観光名所
住所:秋田県仙北市角館町地図で見る
Web:http://www.city.semboku.akita.jp/sightseeing/spot/...

田沢湖

秋田の観光スポットといえばココ!「田沢湖」日本で最も深い湖として知られ、瑠璃色の湖面に浮かぶ「たつこ像」が美しい場所です。秋田に旅行するなら一度は訪れたい観光名所ですね。抱返り渓谷から車で約25分。

田沢湖
仙北市 / 自然・景勝地 / 観光名所 / パワースポット / 縁結びスポット / ハイキング / ツーリング
住所:秋田県仙北市田沢湖地図で見る
電話:0187-43-2111(仙北市田沢湖観光情報センター「フォレイク」)
Web:http://www.tazawako.org/

いかがでしたか?

抱返り渓谷は遊歩道が整備されており、小さな子どもも大人と一緒に散策を楽しめます。しかしながら「神の岩橋」より先は砂利道で、ときに転落事故やクマ出現の報告も聞かれます。散策時は歩きやすい靴で、スズなど音のなる物を身につけて訪れてみてくださいね。

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この記事を書いたトラベルライター

無計画さが玉にきず、自由気ままなトラベラー。
幼い頃からよく動き回る子どもだった私は、そのまま大人になり大の旅行好きとなりました。見知らぬ街で、はじめてみる景色や人との出会いが、冒険しているようで大好きです。国内外さまざまな場所へ行き、「旅をしながら暮らすこと」が将来の夢。自分の経験も踏まえつつ、読者の方に役立つ情報をお届けしたいと思います。

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