海が綺麗で自然豊かな鹿児島県奄美大島。海でのアクティビティ以外にも、自然や植物からの恩恵で染める「泥染め」という伝統工芸がこの島にはあります。奄美でしか出来ない体験を是非!旅の日程に組み込んでみてはいかがでしょうか。
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泥染めとは
世界中で、奄美大島だけで行われている天然の染色方法です。バラ科の植物であるシャリンバイをチップ状にし、煮出して発酵させた液体に生地を浸け、数回染めた後、鉄分が豊富な田んぼの泥に数回浸けます。そうすることで、木に含まれるタンニン酸と泥の鉄分とが化学反応し、自然界ならではの独特な、優しい深みのある黒色に染まります。奄美大島に代々続く伝統的染め技法です。
大島紬との関係
奄美大島には「大島紬」と呼ばれる伝統工芸品があり、手間暇かけて作られる繊細な絹織物は、とても高価な着物として知られています。
大島紬の歴史は約1300年前から続いており、泥染めはその大島紬の代表的な染色方法とされています。泥染めもまた、奄美の自然と先代の知恵が合わさった、歴史的な技法なのです。
泥染めを体験しよう!
そんな伝統技法の泥染めを、気軽に体験できる施設が奄美大島には数カ所あります。筆者が訪れたのは、「肥後染色・夢しぼり」。
染め柄はたくさんの種類があり、スタッフが丁寧にサポートしてくれます。ストール、Tシャツ、カバンなど、染めアイテムを購入し、体験します。
販売染めアイテム:Tシャツ¥900〜、コットンストール¥1,500〜、トートバック¥500〜など
染めアイテム持込可。300g未満で1,2点。
天然繊維、綿、絹、麻など
汚れる可能性のある作業工程ですが、エプロンや手袋、靴なども無料で貸出しているので、気軽に手ぶらで体験できます。体験時間は1時間半〜2時間程。
生地に絞り模様の細工を施したら、ひと通りの工程を聞き、実際にシャリンバイの染料液の中に生地を浸けて、染まりやすいように空気を含ませながら揉み洗い。5-10分この作業をして、石灰水で洗います。アルカリ性の石灰水で洗うことで、酸性の染料液と中和させ、染めの色を濃くする効果があるのだとか。この工程を数回繰り返すことで、徐々に茶褐色へと染まっていきます。
染料液での染め作業後、今度は泥水の中へ。泥に含まれる鉄分を、シャリンバイ液のタンニンと反応させ、茶褐色を黒い褐色へと変化させます。そうすることで、色は安定し、生地はしなやかになるようです。
脱水機にかけて、生地に施した細工をとって、仕上がりの模様を見る時は感動ものです!あの細工でこんな模様が出来るのか!と、作品を見て大盛り上がり。
旅の思い出に!ワンランク上のお土産に!
いかがでしたか。自分で染めたアイテムを身にまとったり、お土産にすることも。奄美大島を思い出す逸品になること間違いなしです。筆者も日常で使うことができるストールを制作しましたので、身につける度に奄美大島の自然と、旅を思い出します。
筆者は「肥後染色・夢しぼり」にて、泥染め体験をしましたが、大島紬や泥染めについて知りたいと思い伺った「大島紬村」でも体験は行っていました。奄美大島には体験できる工房が数カ所あります。是非体験してみてくださいね。
- 肥後染色 夢しぼり
- 鹿児島 / 体験・アクティビティ / 女子旅
- 住所:鹿児島県大島郡龍郷町戸口2176地図で見る
- 電話:0997-62-2679
- Web:http://dorozome.com/
- 奄美大島紬村
- 鹿児島 / 体験・アクティビティ / 雨の日観光
- 住所:鹿児島県大島郡龍郷町赤尾木1945地図で見る
- 電話:0997-62-3100
- Web:http://www.tumugi.co.jp/