この記事の目次表示
男坂と女坂
さて真弓ヶ丘から30分ほど歩くと、男坂女坂があらわれます。進行方向まっすぐ進むと「男坂」。斜度がきつめの健脚向き。とはいえ距離も短いのでたいしたことはありません。
そして、進行方向右手に出てくるのが「女坂」。ほとんど平地のようなゆるやかな坂ですが、その分距離が長くなっています。
グループで行く場合、「男坂、女坂どっちにしよう?」と迷うことになりそうですが、どちらも距離はたいしたことはないので、各々好きな道を選んでも大丈夫です。実は、この先5分ほどでもう頂上なんです。
高松山山頂
男坂や女坂をのぼりきると、そこは標高約800mの広場があります。いくつかのベンチがあり、中央にテーブルが一つあります。
ベンチやテーブルはすぐに埋まってしまうので、レジャーシートを持って行った方がいいでしょう。
そしてこの高松山の山頂は、いままで道中でもチラホラ見てきた富士山が、こんな風にどーんと見渡せるんです!どうです雄大でしょう?
山ごはん
実は個人的に、この富士山を眺めながら、豪勢な山ご飯を食べるのがおすすめです!低山登山の良いところは歩く距離が短いので、重たいものを背負ってもそんなに苦にならないということ。
標高が高い山に登る場合は、歩く時間が長くなるので、負担となるような重いものや、傷みやすい生物はあまり持ち込みません。乾麺、フリーズドライや、アルファ化米など、軽くて調理の手間のかからない食べ物を持ち込みます。
しかしここは標高800mほどの低山で、歩く時間も上り下りで2~3時間ほどです。だから、自分が食べたいものを重さとか食材の痛みとか、あまり気にしないで持ち歩くことができるんです。
ということで、この日はすき焼きを作っちゃいました。生肉、生卵、生野菜、すき焼きのたれなど重くてかさばるものが多いですが、低山なのでへっちゃら!富士山を眺めながらすき焼きを食べるなんて最高です!
ワイルドな下山道
さてすき焼きに満足した後は、下山の時間です。山頂までの上りは比較的なだらかなコースでしたが、下りはぐっと雰囲気が変わってこんなにワイルドな風景に。
木々が斜面のそこかしこに倒れています。大きな木は、パッと視界に入ってくるのでまだいいのですが、小さな枝が登山道に積もっていて、それが足やズボンに引っかかってしまい、足を取られて転んでしまいそうです。下山は集中力を保ちつつ歩かないと危ないようです。そしてこんなふうに階段が長く続く道もありました。長い階段は、ひざとももなど、足にきます!
ビリ堂
山頂から40分ほど下ると、標高約600mの「ビリ堂」に到着しました。名前に「堂」が付いていますが、現在はお堂はなく、小さな観音様が祀られているだけです。
ところで「ビリ堂」って変わった名前ですよね。順番の一番最後をしめす「ビリ」を連想してしまいます。まさか観音様にそんな失礼な名前つけないですよねーと思っていたら、なんと一番最後のビリの意味でした!そう聞くと、なんとなく観音様がショボーンとしてるようにも見てきます。
近隣の村の安全や、五穀豊穣を祈って麓から順番に観音様を祀っていき、この観音様が最後となったからだそう。「ビリ」というか「トリ」という感じですよね。
ここまで来たら、あと20分ほど歩けば舗装路になり、本日の登山はまもなく終了です。さて途中に他の観音様もいるかなーと探しながら歩いてみましたが、高速道路の建設工事のため他の観音様はしばらくテント生活のようです。
早く元の場所に戻れるといいですね。
最後に~レトロバス~
登山道を出て一般道に戻ったら、「高松山入口バス停」からレトロバスに乗って山北駅まで戻ります。こちらは山北駅にレトロバスが戻ってきたところ。
ちょうど日も傾いてきた頃に、このレトロバスが走っていると味がありませんか。まるで昭和初期の映画セットの中にいるみたい!バスのレトロなデザインもそうですが、駅前には古い建物も多いため景色全体がレトロなんです。ぜひぜひ、登山と一緒にこの風景も楽しんでみてくださいね。