三重県亀山市には、かつて宿場町として栄えた関宿(せきじゅく)という観光スポットがあります。古い町家が立ち並ぶ景観は美しく、タイムスリップしたような気分にさせてくれます。カフェなどの飲食店や銘菓のお店もあるので、気軽に歩いてみませんか?
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三重県 関宿とは
三重県亀山市にある関宿は、江戸時代に東海道五十三次の47番目の宿場として栄えた街です。江戸時代から明治時代にかけて建てられた町家が200軒以上も残されており、当時の雰囲気を今に伝えています。東海道の宿場でこれほどの伝統的な家屋が残っている場所はほとんどなく、昭和59年には、国の重要伝統的建造物保存地区に、昭和61年には、日本の道百選に選定されています。
関宿には、その歴史や当時の生活を知る施設のほか、町家を改装したカフェ、食事処も点在しており、街歩きが楽しめます。また、電柱のない通りに町家が並んでいる景観は、SNS映えすると言われ、人気を集めています。
関宿を歩いてみよう
関まちなみ資料館
関宿のことを知りたいという方は、まず「関まちなみ資料館」に立ち寄ることをおすすめします。古い町家をそのまま利用した館内では、関宿や関町の紹介、関宿の街並みの移り変わりについて、資料や写真で分かりやすく解説しています。
特に、街並みの変遷は、多数の写真を使っているので、誰でも興味深く見ることができます。ぜひ、古い写真と近年の写真を見比べてみてください。景観の保存に力を入れているため、大きく変わっていないことが分かるでしょう。
町家で使われていた道具類、帳場や銭箱、箱階段の展示もあります。これらを見学しながら、当時の暮らしを想像してみるのも、楽しいかもしれませんね。
- 関まちなみ資料館
- 三重 / 博物館 / 穴場観光スポット
- 住所:三重県亀山市関町中町482地図で見る
- 電話:0595-96-1218
- Web:https://www.city.kameyama.mie.jp/docs/201411231189...
関宿旅籠玉屋歴史資料館
関宿旅籠玉屋歴史資料館は、関宿で旅籠(はたご)を営んでいた「玉屋」の建物を改修し、一般に公開しているものです。館内では、玉屋で使われていた道具類や食器などが展示されており、多くの旅人が宿泊していた当時の様子が偲ばれます。
中庭や離れの客室、蔵などもあり、関宿の中でも規模の大きな旅籠であったことを感じさせます。急な階段を登ると、二階も見ることができますよ。
- 関宿旅籠玉屋歴史資料館
- 三重 / 博物館 / 穴場観光スポット
- 住所:三重県亀山市関町中町444-1地図で見る
- 電話:0595-96-1218
- Web:https://www.city.kameyama.mie.jp/docs/201411231188...
関郵便局と関宿高札場跡
関宿の中心部には、関郵便局があります。歴史的景観に配慮した建物は、漆喰風の白い壁と、瓦屋根が特徴の美しいものです。
関郵便局が建っている場所には、かつて高札場(こうさつば)がありました。高札とは、幕府の法令、宿場の掟などを一般の人々に知らせるための板札で、これを掲げる高札場は、街の中心など、人目に付きやすい場所に設けられていたそうです。関宿の高札場は、明治時代に取り壊されてしまいましたが、平成16年に復元されました。
- 関郵便局(関宿高札場跡)
- 三重 / 建造物
- 住所:三重県亀山市関町中町428-6地図で見る
- Web:https://map.japanpost.jp/p/search/dtl/300122022000...
百六里庭(ひゃくろくりてい)・眺関亭(ちょうかんてい)
百六里庭は、関宿の街中にある小さな公園です。関宿が江戸から百六里ほどあることから、このように名付けられました。ベンチや東屋、トイレもあるので、散策途中に立ち寄ってひと息つくのも良いでしょう。
こちらにある「眺関亭」という建物の2階に登れば、関の街並みが一望できます。通りの両側に並ぶ町家や、その先にある鈴鹿山脈を眺めてみてください。
- 百六里庭・眺関亭
- 三重 / 庭園
- 住所:三重県亀山市関町中町327地図で見る
- 電話:0595-96-1215
- Web:https://www.kankomie.or.jp/spot/detail_8390.html
東追分(ひがしのおいわけ)
関宿の東の入口にある東追分は、東海道と伊勢別街道の分岐点です。こちらには、20年に一度行われる伊勢神宮の式年遷宮の際に、宇治橋南詰から移した鳥居があり、この場所から、伊勢神宮を遥拝(ようはい)しています。鳥居のそばには、伊勢神宮までの距離を示した石の道標や、多くの旅人が行き交う関宿の道を灯した常夜灯もあります。
- 東追分
- 三重 / その他スポット / 穴場観光スポット
- 住所:三重県亀山市関町木崎地図で見る
- Web:http://kameyama-kanko.com/area/seki/東追分/
西追分(にしのおいわけ)
関宿の西の入口「西追分」は、東海道と大和・伊賀街道の分岐点です。どちらの街道も山越えの経路ですが、特に三重と滋賀の県境にある鈴鹿峠を越える東海道は険しく、元禄年間に、旅人の安全を祈願する石碑も建てられています。西追分には、休憩所、トイレ、駐車場も設けられています。
関地蔵院
関地蔵院は、関宿にある真言宗御室派の寺院です。天平13年(741)年に、行基により開かれたと伝えられており、地元住民をはじめ、東海道を旅する者にも信仰されてきました。
境内には、元禄13年(1700年)建立の本堂、寛永7年(1630年)建立の愛染堂、寛永21年(1644年)建立の鐘楼があり、いずれも国の重要文化財に指定されています。
- 関地蔵院
- 三重 / 寺 / 穴場観光スポット
- 住所:三重県亀山市関町新所1173-2地図で見る
- 電話:0595-96-0018
- Web:http://www.seki-jizoin.or.jp/
関神社
関神社は、関宿の通りから少し北に入った場所にある神社です。関氏の祖、実忠(さねただ)が紀伊国熊野坐神社(くまのにますじんじゃ =現在の熊野本宮大社)の分霊を移して祀ったものと言われています。小さな神社ですが、木々に囲まれた境内の雰囲気は、人通りのある関宿の通りとはまた違ったものがあります。
関神社では、毎年7月には夏祭りが行われます。神輿が練り歩き、山車曳きもある盛大なものだそうです。精一杯の限度という意味で使われる「関の山」は、関神社の山車曳きが語源であると言われています。
- 関神社
- 三重 / 神社 / 穴場観光スポット
- 住所:三重県亀山市関町木崎675地図で見る
- Web:https://www.kankomie.or.jp/spot/detail_8389.html