フランス、、、いえ、世界で最も有名な美術館の一つであるルーブルが、初の別館を2017年11月、中東地域にオープンさせました。UAEの首都アブダビの、ペルシャ湾に面した半島に建設された美術館は、その芸術的な建築美で、訪れる人々をあっと言わせる工夫が凝らされています。展示されている作品は幅広く興味深いものばかり。また、海に面したカフェは優雅で、ここが砂漠だと、誰も思い出せないくらい!今回は、UAEの最新スポットである「Louvre Abu Dabhi」をご紹介します。
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ルーブル・アブダビ美術館を支える一本の木
UAEの首都アブダビ中心地からすぐ東側に、サディヤットという広大な砂漠の島があります。ここに、フランスのルーブル美術館の別館があります。
外観は、「亀の甲羅」や「日立の樹」を思わせる三日月のような形をしたドーム屋根。
そして、その建物の中へ入ってみると、
木漏れ日のような光の入る、不思議な空間が広がっています。
この一本の幹が天井に伸び、広く枝を伸ばし、沢山の葉を茂らせ、
その隙間から陽はこぼれ、木陰のようになっています。
太陽の移動とともに、地面に照らす木漏れ日も少しずつ移動します。
作品の展示されている館内以外はオープンスペースとなっており、海からの風が心地よく吹く、まさに大きな樹の下を思わせる空間となってます。
こちらの建物は、フランス人建築家ジャン・ヌーヴェル氏の設計で「光の雨」と名付けられています。
ルーブル・アブダビ建物内にあるカフェはオススメ!
カフェには室内席とテラス席があり、ペルシャ湾から吹く風は穏やかでマッタリ。
ドリンクだけの休憩もよいですが、
食事もボリュームあり美味です。
カフェラテはおよそ600円。カラマリとパスタでおよそ3,500円くらいでした。
展示作品の幅が広い!
建物やカフェが心地良く、肝心な美術品の鑑賞を忘れてしまいそうですが、展示作品も多すぎず少なすぎず、ジャンルも幅広く充実しています。
それでは展示作品を観ていきましょう!
まずは紀元前から
作品は、時代を追って展示されています。
まず展示されているのは、エジプト文明の出土品。
小さな土像から大きな石像まで様々あります。
こちらは、ミイラとなる人の内臓を保管した壺です。
ファラオの石像が見えてきました。
表情が柔らかいですね。
サイドや裏側には象形文字が書かれていました。
ミイラの棺は保存状態がとても良いです。
頭上には黄金虫の絵が描かれているのですね。
とても貴重な遺産を目の前で鑑賞できるのは素晴らしいですよね。しかも、写真もOK(フラッシュはNG)。
フランスのルーブル美術館から貸し出されているだけあり、エジプト文明の展示物はとても充実していました。
エジプト文明を過ぎると、こちらも紀元前のアケメネス朝、古代ペルシャ帝国より「弓を射る兵士」の石のレリーフです。
綺麗なブルーが印象的です。
紀元後へ
そして、その後は時代を反映した作品が幅広く展示され、これらもとても興味深く次々に目を奪われます。
鎧のブースには、日本の兜と甲冑も!
ヨーロッパの鉄の鎧に並んで、日本でお馴染みの鎧も展示されていました。引けを取らないかっこよさ。地元アラブ人のみならず、ヨーロッパの観光客で人だかりができていました。
こちらはアイヌのお面です。可愛いですね。
ゴッホや、ゴーギャン、ダ・ヴィンチも!
アルプスを越えるナポレオン。
迫力のある大きな絵ですね。もちろん本物です。
ゴッホの自画像や、
モンドリアンなど、現代美術まで展示作品は多岐にわたります。
バベルの塔は地元アラブ人には絶えない人気です。
そして、これだけに限らず、当時の世界最高額508億円で落札されたダ・ヴィンチの「サルバトール・ムンディ」や、ゴーギャンの「レスリング」、ピカソのポートレイトなど、有名作品が満載です。是非、ご自分の目で鑑賞してみてくださいね!
作品ガイドはスマホ!
美術館のサービスの一つに、作品を解説してくれる音声ガイダンスの貸し出しがありますよね!ルーブル・アブダビでは、それがスマートフォン!絵画付のガイドとなっており、作品の前にあるバーコードをかざしてサーチもできます。
オーディオガイドは現地でレンタルできます。ご自分のスマートフォンにアプリをダウンロードして利用することもできますよ!
ルーブル・アブダビへの行き方
ルーブル・アブダビは、アブダビ中心地から車で行くことができます。
道路の混雑状況にもよりますが、タクシーでおよそ20分。日本円で3,000円くらいが目安です。バスの場合は94番に乗り、終着駅で下車します。乗車券は片道2AED≠60円。予めバスカードを購入しておく必要があります。
入場チケットは事前のWeb予約もOK!
入場料は22歳以上60AED。※2018/3現在、日本円で約1,800円。
13歳から22歳は30AED ※2018/3現在、日本円で約900円。
13歳以下はフリーです。
入場チケットはこちらより予約可能です。
最後に
本家フランスのルーブル美術館の広大さや作品量にはおよびませんが、作品ラインナップのバランスがよく、優雅に贅沢に展示されているのもルーブル・アブダビの魅力の一つです。
じっくり鑑賞しても、3時間強程度ですべての作品を観て回れるのではないかと思います。
団体のツアー客は主に午後に来館されるようですので、午前中の空いている時間に鑑賞されると良いかも知れません。
開館時間は火曜から日曜の10時~20時(木曜、金曜は22時まで)です。
- ルーブル・アブダビ
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- 住所:Saadiyat Cultural District abu dhabi united emirates地図で見る
- Web:https://www.louvreabudhabi.ae/