寒くなってくると、温かい温泉に浸かって癒されたい‥と思ったことは誰しも一度は考えた事があるのではないでしょうか?それは人間に限ったことではないかもしれません。長野県には世界的にも珍しい、「温泉に浸かるニホンザル」がいる観光地があります。今回はそんなサルの愛らしい姿を見ることが出来る、「地獄谷野猿公苑」についてご紹介いたします。
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「地獄谷野猿公苑」って?
長野県北部、上信越高原国立公園の志賀高原を源とする横湯川沿いの渓谷に「地獄谷野猿公苑」は1694年にオープンしました。
山道を登っていくと現れる、切り立った崖に挟まれた渓谷のそこかしこから湯気が上がる光景は、昔から「地獄谷」と呼ばれてきました。標高850mにあるこの場所は一年の三分の一が雪に覆われ、厳しい冬の寒さをしのぐためにニホンザルが世界で唯一温泉に入る場所といわれております。
珍しいこの光景見るために、日本国内だけでなく世界中から多くの観光客が訪れます。
サルの入浴シーンはいつでも見れるの?
「地獄谷野猿公苑」は年間を通して営業しておりますが、ニホンザルがいつでも温泉に入っているわけではありません。彼らが入浴するのは気温の低い時期がほとんどです。また冬でも気温の高い日は入浴していない日もしばしばあるよう。
せっかく訪れたのに残念‥なんてことを避けるため、麓の入り口にはライブカメラが設置されており、地獄谷の様子が見れるようになっています。また、ホームページからも現在の状況をチェック出来るようになっているのでそちらもチェックするといいですね。
「地獄谷野猿公苑」へニホンザルに会いに行こう!
どうやって行けばいいの?最寄り駅は?
「地獄谷野猿公苑」の最寄り駅は私鉄長野電鉄湯田中駅。JR長野駅から約45分かかります。そこからバスに乗りかえて約15分、上林温泉で下車すると「地獄谷野猿公苑」へ続く遊歩道入り口の近くです。
現地まで車を使った方が移動はしやすいですが、駐車場は少なく、上記にも書いたと通り、雪の多い地域なので筆者個人の意見としては公共機関を利用することをおすすめします。
サルの入る温泉までは山道
山の中にある「地獄谷野猿公苑」までは徒歩で約30分。車はもちろん、バスも通っていないですし、その他乗り物も利用できません。人の手が加わっているとはいえ、雪の積った山道を進むのはなかなか大変です。
基本的に緩やかな坂道が続き、途中階段を上ったりするのですが、足元の積雪が凍結していたりするとかなり滑ります。歩きやすく、滑りにくい靴で行くのが吉。
いよいよニホンザルとご対面!
山道を徒歩30分ほど行くと、ようやくニホンザルたちが集まる温泉のあるポイントに到着します!
温泉は人間の大人が30人くらい入れそうなゆったりした広さです。サルが行き来しやすいように、片側に観察できるスペースがあります。柵がない場所もありますので、サルが近くで入浴してくれればあったかそうな表情をすぐそばで見ることが出来ます。
ただ、混雑時は温泉の周りがかなり混みます。そのため、前の人はしゃがむなどしてもらえると、たくさんの人が一度に楽しむことが出来ると思いますので、参考にしていただければ幸いです。
その他注意点は?
入苑は有料
入苑には入苑料がかかります。
- 大人(18歳以上):800円
- こども(小学生~高校生):400円
両手は空けて身軽に。苑内も足元には気を付けて!
先ほどもお知らせしましたが、足元の雪に足を取られる可能性があるため、万が一、転んでしまった時のために両手は空けておきましょう。リュックサック等で訪れるのが得策です。大事なカメラや携帯電話、スマートフォン等も首にかけるよりは手荷物の中、あるいはポケットにしまい、撮影する時は立ち止まりましょう。
また、山林の中の為、晴れていても日差しが中々届きにくくとても寒いです。訪れる際はコートや手袋を忘れずに!使い捨てカイロを持っていくと重宝しますよ。麓にある売店では有料で手荷物を預けたり、スノーブーツやコートのレンタルができますので、そちらも有効活用できるといいですね。
また、山道を登って公苑にやっとついた!と安心したいところですが、冒頭で紹介した通り、渓谷内に造られた「地獄谷野猿公苑」は基本的に坂と階段で形成されています。かわいいサルたちに夢中になっていたら、転んでしまった‥なんてこともありますので足元には常に注意を払いましょう。
ニホンザルたちは野生
「地獄谷野猿公苑」にいるニホンザルたちは人間を怖がることなく、気が付いたら足元にいたりします。しかしよほどのことがない限り、人間に危害を加えたりしません。観光客は害を与えたり、餌をもらえる存在ではない、と認識しているからではないでしょうか。先人たちがマナーを守り、サルたちと良い関係を築いてきた証拠ですね。
決して餌をあげたり、追い回したりせず、マナーを守って楽しくサルたちの観察を!
職員の方が餌付けをしているとはいえ、こちらが彼らの生活圏内にお邪魔をしている、という意識を忘れないで下さい。筆者が訪れた際、入場券やパンフレットなどが苑内に落ちているところを何度か目にしました。もしサルが誤って食べてしまったら、大変なことになりますよね。自分たちが持ち込んだものは最後まで責任を持ちましょう。
いかがでしたか?
日本でしか見ることのできないニホンザルの入浴シーン。見ているこっちもほっこりします。動物が好きな方、ハイキングが好きな方には特におすすめの観光地です。ぜひ一度訪れてみては?
- 地獄谷野猿公苑
- 山ノ内町(下高井郡) / 公園 / 観光名所 / インスタ映え
- 住所:長野県下高井郡山ノ内町大字平穏6845地図で見る
- 電話:0269-33-4379
- Web:http://jigokudani-yaenkoen.co.jp/