2015年に世界遺産に認定された長崎県の「軍艦島」。何十年も放置されていた廃墟島が、ここ数年で突然スポットライトを浴び始めました。軍艦島上陸ツアーは、週末はほぼ満席で運航しています。
この記事の目次表示
遠い孤島だと思いきや、意外に近い「軍艦島」
2015年に世界遺産に認定された「軍艦島」。島の形が軍艦「土佐」に似ていることから「軍艦島」と呼ばれていますが、正式名称は「端島(はしま)」といいます。
軍艦島は、「存在を忘れられた過去の遺構」「遠く離れた孤島」というイメージですが、実は長崎港から約19キロのところにある島なんです。とても近いので、船で簡単に行くことができますよ。
「軍艦島上陸クルーズ」を運航している船会社は数社あります。どの会社も長崎市内の港から出港して、片道40分ほどで軍艦島まで連れていってくれます。観光を含めて3時間もあれば行って帰ってくることができるという便利なツアーは、各社とも午前・午後の毎日2回運航していますが、連日大盛況の集客ぶり!
風が強い日には上陸できないことも!
せっかくツアーに参加しても、安全基準を満たさない場合には軍艦島に上陸することは出来ません。晴れていても、風が強い日には上陸できないこともあるんです。上陸できるかどうかは運次第。行く日にちを決めたら、天気予報をチェックしながら祈りましょう。
軍艦島は小さな島なので、見学者が一カ所に集中することのないように、上陸を開始する時間は船ごとに決められています。適度に時間を振り分けて、バランスよく見学できるようになっているんです。なので、連日大盛況の混雑ぶりだからといって、押すな押すなの大混雑…というわけではありません。ご安心を!
見学できるのは島の一部のみ
運よく軍艦島に上陸できたら、約40分ほどの観光の始まりです。幅160m、長さ480mの小さな島は、数十年も放置されていたため、建物の老朽化がはげしく、観光できる場所は島の一部に限られています。実は、見学者が歩いて観光できる場所よりも、立入禁止区域のほうが広いんです。安全を考慮すると仕方のないことですが、ちょっと残念ですね。
この軍艦島には、石炭採掘の最盛期には5,000人を超える人々が住んでいました。当時の人口密度は世界一!5,000人もの住民は高層集合住宅に住んでいました。
島に残る廃墟「30号棟」は、日本初の鉄筋コンクリート造りの高層集合住宅として大正5年に建てられました。その後、次々と高層住宅が建設。高波を防ぐための護岸工事も行われ、軍艦のような島の形になったんです。まるで要塞みたいです。
老朽化がすすむ軍艦島
石炭採掘でにぎわった軍艦島は、エネルギーが石炭から石油にかわったことにより衰退。1974年に閉山となり無人の島になりました。閉山から40年たった今、建物の老朽化がすすんで修復不可能と診断された建物もあるそうです。もしかすると、今後数年のうちに崩れてしまう建物が出てくるかもしれません。
おわりに
世界遺産「軍艦島」、いかがでしたか?
軍艦島上陸ツアーは大人気なので、早めに日程を決めて予約しましょう。ツアーでは、ガイドさんが同行して当時の写真を見せながら解説をしてくれます。人口密度世界一の島は、とても裕福でテレビ普及率が100%だったんだとか…。娯楽施設の充実ぶりにも驚かされます。ぜひ、ツアーに参加して当時の話を聞いてみてくださいね!
- 端島
- 長崎 / 観光名所 / 絶景 / 島・離島 / インスタ映え / 世界遺産
- 住所:長崎県長崎市端島地図で見る
- Web:https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/51797