大和郡山城は奈良県大和郡山市にあるお城で、筒井順慶(つついじゅんけい)によって築城されました。現在では天守閣こそありませんが、見どころがたくさん残っており県内外から観光客を集めています。
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大和郡山城・城下町の歴史
大和郡山城は1580年に大和を制圧した筒井順慶によって築城されました。その後、豊臣秀吉の弟である豊臣秀長(とよとみひでなが)が筒井家の跡を継ぎ居城としました。この秀長が、商人や職人を寄せ集めたり、新しい自治制度を導入したりしたことによって、郡山城下町発展の礎が築かれました。
秀長没後は領主が次々と変わっていきましたが、次のきっかけは1724年に郡山城に入城した柳澤吉里(やなぎさわよしさと)です。吉里は郡山に蚕や金魚を持ち込み、経済をさらに発展させました。当時の功績と現在に至るまでの努力により、大和郡山市は今でも「有数の金魚の産地」として全国に名を轟かせています。
オススメスポット・見どころ
天守台
城と言えばやっぱりココ!郡山城の天守台からは「平城京跡」や「若草山」、「薬師寺」など奈良の観光名所を一望することが出来ます!
転用石
転用石(てんようせき)とは、築城に際し石が不足した際に持ってこられた、もともとは他の用途(墓石や石灯篭など)で利用されていた石のことを指します。
ここ郡山城は福知山城と並んで転用石が多く使用されており、素人目でも発見できるレベルです。転用石は上2つの写真のように、もともとの用途を彷彿とさせる何かを残したまま石垣に使用されています。
さかさ地蔵
転用石の最たる例と言いますか、一番わかり易いのがこちらです。お地蔵さまが転用石として石垣に使用された証拠です。
現在でも残されており、看板も建てられています。普段は道端でも大切にされているお地蔵さまがこのように使われているのを実際に見てみると、どこか当時の厳しさというか荒々しさというものを感じることができます。
柳澤神社
御祭神は柳澤吉里の父、五代将軍徳川綱吉に仕えたとされる柳澤吉保(やなぎさわ よしやす)です。
柳澤文庫
1960年、柳澤保承(やなぎさわ やすつぐ)によって郷土史書を保存する目的で建てられた建物です。現在でも柳沢氏に関する資料を始め、歴史的資料・地域資料などが保存されており、一般の方でも中に入って資料を見ることが出来ます。
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜・第4火曜日(祝日は会館、例外あり)
入館料:一般 300円 / 学生(高校生以上) 200円 / 中学生以下 無料
城址会館
外観は和風、内部は洋風の和洋折衷建造物です。1908年に奈良県で最初の県立図書館として奈良公園内に建設された建物を、1968年に郡山城内に移築してきたものです。1階ホールは一般人でも見学が可能です。
見学可能日時:土曜・日曜・祝日(例外あり) / 10:00~16:00
アクセス
- 近鉄 「大和郡山駅」 から 徒歩10分
- JR関西本線 「郡山駅」 から 徒歩17分
まとめ
「大和郡山城」はいかがでしたか?天守閣・本丸こそありませんが転用石や城址会館など見どころは豊富にありますので、お城好きの方もそうでない方も是非一度訪れてみてください!