ヒマラヤ山脈で知られるネパールでは、6月~9月前半辺りまでが雨の季節です。旅には雨季を外した方がベストなものの、日本ではちょうど夏休みに当たるため、この時期しか行くことができないからと、雨を承知で向かう旅行者も多いようです。ただ雨季でも観光はじゅうぶん可能であり、運が良ければ素晴らしい景色にも出会えます。ここでは雨季のネパールの様子と、あると便利な持ち物についてまとめました。
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ネパールの気候と雨季の様子について
ネパールには雨季と乾季が存在する
ネパールの気候は大きく分けて、雨季と乾季が存在します。6月~9月前半辺りまでが雨季、9月後半~5月辺りまでが乾季となり、一般的には雨季が終わったあとの秋頃がベストシーズンとされ、この時期に多くのツーリストが訪れます。
首都カトマンズでは最も暑い時期(5月頃)で30度を超えることもありますが、空気がカラッとしているため日陰にいれば涼しいです。冬季は朝晩の寒暖の差が激しく、ときどき雪が降ることもあるようですが、日中は晴れていれば20度くらいまで暖かくなるそうです。
ただし気温や湿度は地域によって異なり、南部のルンビニやチトワンでは、カトマンズに比べて気温が高く、夏場はかなり暑くなることが予想されます。
雨の降り方と地面の状況
ネパールの雨季は日本の梅雨のように、一日中シトシトと降り続くことはありません。どちらかといえば突然豪雨がやってくるイメージであり、それ以外は日が差すときが多いです。そのため降っている時間は実は短かく、雨季でも観光はじゅうぶん可能です。
難点はネパールの道は舗装されていない場所が多いため、雨が降った後は地面がぬかるみ、水たまりだらけになってしまうことです。雨季のネパールを旅するならば、足元は汚れるものと思っていた方が良さそうです。
雨季でもヒマラヤ山脈が見られるかも?
山の景色は早朝が狙い目!
ヒマラヤ山脈の眺望が楽しめる場所として、カトマンズから約35km離れたナガルコットや、ネパールのリゾート地であるポカラから約10km離れたサランコットの丘などが知られています。
標高の高い山々には雲がかかることが多いですが、雨季だからといって必ず見られないとも限りません。日によっては雲の隙間から顔を出したり、運が良ければ予想外に晴れ渡るかもしれず、天気ばかりは何とも言えないところです。
比較的晴れやすいのは早朝であり、日が昇るにつれて雲がかかりやすくなっていくそうです。そのため早起きして山の方向を眺めてみると、もしかしたら朝日に照らされた雄大な山々に出会えるかもしれません。
マチャプチャレが見られるサランコットの丘
ネパール人が神聖な山として崇拝している「マチャプチャレ」は、ポカラの街からもその姿を見ることができますが、サランコットの丘へ移動するとより眺望が良くなります。サランコットは標高が約1,600mあり、周辺の景色を一望できるほか、パラグライダーで空中遊泳する様子なども見られます。
ポカラから徒歩で向かうこともできますが、その際には片道だけでも数時間はかかるため、タクシーで行くケースがほとんどです。たとえマチャプチャレが現れなくても、きっと高台から見渡す素晴らしい景色を楽しめるのではないでしょうか。
ネパールを旅行する際のおすすめなアイテム
雨季のネパール旅行にあると便利な持ち物
サンダル
雨季に当たる6月〜9月頃は、暑い季節となるので素足にサンダルで問題ありません。そして雨で足元が汚れやすいため、スニーカーではなくサンダルの方が、泥をかんたんに洗い流せます。
それからネパールの宿泊施設のほとんどは、バスマットが用意されていないため、シャワーの後はサンダルを利用すると便利です。それからバスルームの床があまりきれいでないことも多く、そんな時はサンダルを履いたままシャワーを浴びると不快感が和らぎます。
折り畳み傘
雨季の空は、晴れていたかと思えば突然雨が降り出します。そんな不規則な空模様にも対応できるように、常に折りたたみ傘を持ち歩くと便利です。それから晴天時は日差しがかなり強いので、日傘としても役立ちます。
ネパールでは男女問わず日傘を利用していて、照りつける直射日光から身を守っています。傘は現地でも購入できますが、壊れやすいのであまりおすすめではありません。滞在中は使う機会が多いため、できれば少し丈夫なものを日本から用意した方が無難です。
コンセント式の蚊取り器
雨季のネパールは蚊が多いです。宿泊施設によってはコンセント式の蚊取り器が用意されていますが、必ずあるとは限りません。海外で虫に刺されるというのは不快なだけでなく、病気を招く危険もあるため、必ず自身で蚊取り器を用意し、就寝時に利用することをオススメします。
コンセント式であれば現地調達の方が、変換プラグを使わずに済むでしょう。ただネパールは停電が多いため、就寝直前にタイミング悪く使えなくなることもあり得ます。そのため部屋では常にスイッチを入れっぱなしにし、扉の開け閉めも素早く行いましょう。
雨季に限らずあると便利な持ち物
マスクとサングラス
ネパールは空気が非常に汚れています。特にカトマンズでは息ができないほどの砂ぼこりや、真っ黒な排気ガスが常に舞っています。現地の人は布製のマスクをしていることが多く、女性はストールで頭や顔を覆っています。
マスクが無くても過ごすことはできますが、持っていた方がいくらか楽だと思います。息苦しいだけでなく目も開けられないため、ほこり除けのためのサングラスがあると便利です。
胃薬や軟膏などの常備薬
ネパールに限りませんが、薬はできるだけ現地調達ではなく、日本から用意した方がいいでしょう。ネパールは香辛料のたっぷりの食事と不衛生な環境により、腹痛を起こす可能性があります。症状が重度ならば病院へ行くことをオススメしますが、軽いものであれば常備薬でしのげます。
それから虫刺されやケガの際の軟膏なども、できれば使い慣れたものがあると安心です。だけどそもそも薬が必要な状況にならないように、ミネラルウォーター以外の水は、たとえレストランで出されたものでも飲まないなど、常に注意を心がけましょう。