グラフィティ・アートをご存知ですか?路地裏や建物などの外壁にスプレーやペンキで書かれているストリートアートです。落書き、イタズラのように受け取られがちですが、お金を貰って生業にしている有名アーティストもいるほどの芸術作品として注目されています。そんな世界中にあるフォトジェニックでアーティスティックなグラフィティ・アートスポットを紹介します!
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グラフィティ・アートの昔と今
1970年代アメリカ・ニューヨークで始まったとされています。1980年代にある映画で取り上げられたことで世界的に知られるようになり、今では世界各地に広まりました。
ただの落書きが一種の前衛的なアートと捉えられるようになり、グラフィティを専門にする芸術家が次々と登場、今では人々が集う観光スポットになっているところも多くあります。
芸術性と宣伝効果の高さから、建物のオーナーが定期的に依頼をして描かれることもあり、それを生業とするアーティストも多数存在します。
世界一有名なグラフィティアーティスト:Banksy(バンクシー)
世界一有名なグラフィティ・アートの第一人者と言えば間違いなくBanksy(バンクシー)です。イギリス・ロンドンを中心に世界各地で活動する芸術家で、社会的な意味を持つアートを多々表現するアーティストですが、本当の正体はまだ誰も知りません。
- 出典:www.flickr.comパレスチナ自治区にある代表作の一つ。平和の象徴である鳩が防弾チョッキを着ていて、銃口で狙われている皮肉めいた作品。=Photo by:Kate. Get the picture.=
風のように現れ、誰も知らぬ間に絵を完成させいつの間にか立ち去ります。世界の有名な美術館に自分の絵を勝手に置いたという逸話もあります。気になる彼の作品に目が離せません。
グラフィティ・アートスポット7選
素晴らしい作品の数々のほとんどは街の中に描かれています。美術館に入らずとも見れる、フォトジェニックなスポットをご紹介します。
1. オーストラリア・メルボルン
オーストラリアの芸術の発信地であるメルボルン。市内の至るところでグラフィティを見ることができます。特にLane(レーン)と呼ばれる細い小道が続く中心部のエリアがオススメ。
メインの通りから一度Laneに入れば、路地の壁一面にグラフィティが描かれていて一気に違う世界へ誘われます。
- Hosier Lane
- メルボルン / 町・ストリート
- 住所:Hosier Ln, Melbourne VIC 3000 オーストラリア地図で見る
2. ドイツ・ベルリン
ベルリンと言えばやはり「ベルリンの壁」。この悲しみと喜びが入り混じった歴史的背景のある場所も、今では立派なアートスポットになっています。
完全に取り壊され別の建物があるところ、壁の跡だけが轍になっているところ、姿を止めているところと様々です。一部はEast Side Gallery(イースト・サイド・ギャラリー)として一般に開放され、グラフィティが楽しめるようになっています。
こういった場所にアートを融合させるのは、なかなか日本では考え付かないアイデアです。
- イーストサイドギャラリー
- ドイツ / その他スポット
- 住所:Mühlenstraße, 10243 Berlin地図で見る
- Web:http://www.eastsidegallery-berlin.de/data/eng/inde...
3. スペイン・グラナダ
アルハンブラ宮殿を代表とするヨーロッパとアラビア文化が交わる街グラナダ。この文化の融合の地、実は更にアートも加わって、いろんな面を見せてくれる面白い街なんです。
ここのグラフィティはグラナダが本場であるフラメンコのように、情熱的で色鮮やかな作品が多数。中心部から徒歩圏内のColegio Santo Domingo付近は、道を進めば進むほどどんどん素敵な作品に出会えるので、いつの間にかかなりの距離を歩いてしまうことも。
- Colegio Santo Domingo
- スペイン / 町・ストリート
- 住所:Calle Vistillas de los Ángeles, 1, 18009 Granada, スペイン地図で見る
4. マレーシア・ペナン
世界遺産に登録されているペナンのジョージタウン。ここには二次元と三次元のグラフィティがあるのが特徴です。壁には人のペイントが施され、その壁の前に本物の自転車やバイクが置かれています。
- ペナンストリートアート
- マレーシア / その他スポット
- 住所:316, Beach St, Georgetown, 10300 George Town, Penang, マレーシア地図で見る
5. モロッコ・アシラー
モロッコ沿岸北部にある小さな小さな海辺の町アシラー。砂漠のイメージを持つモロッコとはまた一味違う街です。
毎年8月に行われる芸術祭では、ヨーロッパをはじめとする世界各国からアーティストが集結し、旧市街(メディナ)の壁に絵が描かれます。そのため、ここのグラフィティは毎年変わっていきます。毎回違う雰囲気が楽しめるので、何度も訪れたい場所です。
6. アメリカ・ニューヨーク
グラフィティ・アート発祥といわれるニューヨーク。どこのエリアというわけでもなく、グラフィティがどこにでもあるのがここの日常です。
はじめて行く方にはおしゃれエリアBrooklynのWilliamsburgエリアがオススメ。多くのアーティストやクリエーターが集まる最先端のおしゃれスポットなので、いつでも流行をキャッチしながら同時にグラフィティに出会えます。
7. 台湾・台中
台湾の中で一番おしゃれでアートな街、台中。その中でも異彩を放つのが彩虹眷村Rainbow Village(レインボー・ビレッジ)という場所です。小さなスペースですが、建物の壁から床まですべて一人で描いています。しかも、描いているのがおじいちゃんだというからこれまた驚きです。
本人が毎日少しずつ書き足しながら物販もしていてるので、書いているアーティストに会えるというのも他の場所とはまた違う魅力です。
- 彩虹眷村
- 台湾 / 町・ストリート / インスタ映え
- 住所:408 台湾 Taichung City, Nantun District, 春安路56巷地図で見る
- Web:http://www.1949rainbow.com.tw/
おわりに
グラフィティがある場所って治安よくないのでは?と思う方!地図を見て行くほど自信はないし、自力では難しいかもという方!一部のエリアはガイド付きのツアーが組まれるほど観光名所となっており、実は安全な場所も多いです。
美術館で見るものとは異なり、もっと気軽にカジュアルに楽しめるアートがグラフィティの魅力です。是非あなたのお気に入りを見つける旅に出かけてみて下さい。