南米コロンビアの料理ってどんなものでしょうか?日本ではなかなか食べることも、また想像することも難しい方が多いのではないでしょうか。難しいからこそ訪れた時には、見逃さないように食べておきたいものです。旅行者が実際に食べたコロンビア料理をご紹介します。
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コロンビアで食べたいご当地ごはん
1.Arepa(アレパ)
すり潰したトウモロコシから作られる伝統的な薄焼きパンで、コロンビアだけでなく隣国ベネズエラでもよく食べられています。直径や厚み、調理法は地域によって異なります。中にチーズ、卵、肉などを詰めたり、砂糖を加えた甘いアレパなどもあります。朝食のほか、おやつとしてもよく食べられる国民食と言えます。
2.Bandeja Paisa(バンデハ パイサ)
コロンビアで最もスタンダードな食事がバンデハ パイサです。日本でいう定食といった感じでワンプレートでいただくご飯です。ご飯に目玉焼きとチョリソー、チチャロンという豚肉のフライをのせ、フリホーレス(豆のシチュー)をぶっかけます。付け合わせに小さなアレパや揚げバナナ、サラダやアボカドが付いてくることが多いようですよ。
ちなみに、コロンビアで出てくるご飯は見た目はただの白米ですが、食べるとビックリ!しょっぱいご飯なのです。コロンビアではおかずの味付けが薄く、ほとんど野菜や肉のそのままの味を楽しむものが多いのです。そのため一緒に食べるご飯のほうに塩味が付けられています。
コロンビアでは全て混ぜて食べることが多く、こうした食べ方の習慣も塩味ご飯の理由と言えます。他の料理を頼んでも出てくるご飯は全て塩味なので、覚えておきましょう。
3.Ajiaco(アヒアコ)
アヒアコはコロンビアに来たら一度食べてほしい郷土料理の1つです。いわゆるチキンとポテトのスープで、ごろっとトウモロコシが入っています。付け合わせのアボカドをスープに入れても美味しいです。
4.Mondongo(モンドンゴ)
コロンビア第2の都市メデジンがあるアンティオキア県に行ったら食べておきたい、名物料理のモンドンゴ。牛のモツ(ハチノス)をメインに鶏肉や牛肉、ニンジンや玉ねぎ、ジャガイモ、エンドウ豆などの野菜をコリアンダーなどのスパイスで煮込んだスープ料理。ライムやサルサソース、アボカド、アレパ、サラダとジュースが付いた定食でいただくことが多いです。
5.Empanada(エンパナーダ)
スペイン語、ポルトガル語で「パンで覆う(または包む)」という意味の「empanar」からその名がついたのが、エンパナーダ。スペインから伝来した南米各国で愛されている具入りのパン(またはペイストリー)で、いわゆるミートパイです。
間食として食べる事が多く、屋台がいたるところにありストリートフードとして気軽に楽しめます。ラテンアメリカの各国ではオーブンで焼くのが主流ですが、コロンビアではトウモロコシ粉を使うことと、油で揚げることの2つの特徴があります。牛肉、鶏肉、米、ポテトなどを中に詰めて揚げたエンパナーダは、サクサクで一気にペロリと食べられてしまいます。
6.Perro Caliente(ペロ カリエンテ)
「Perro」はスペイン語で犬(ドック)、「Caliente」はホット、つまりホットドックという意味です。見た目も私たち日本人が想像するホットドックと変わりません。
第二の都市メデジンでは、ソーセージにさけるチーズくらいの太いチーズが挟まっていて、コールスローをさらにこまかくしたようなサラダにアボカドソース、カリカリのフライドオニオンがふりかけてある、なんともボリューミーな食べ物です。
7.Buñuelo(ブニュエロ)
小麦粉とチーズを混ぜたものを油で揚げたブニュエロ。外はカリッと中はふんわりとしていて、程よくチーズの味が効いて、甘すぎないところは日本人にも好まれる味です。
コロンビアの食事スタイルは朝、昼をしっかり食べて夜は少しだけの人が多く、夜はパンとマサト(後述)だけの軽い食事で済ませる家庭も多いです。
コロンビアで飲みたいドリンク
1.Masato(マサト)
発酵飲料のマサトは、米や砂糖とパイナップルを使って発酵させて作られる飲み物です。広く南米各国で飲まれている発酵飲料ですが、地域によって原料は芋やトウモロコシ、ユカ(芋の一種)など若干異なります。見た目は白濁していて、味わいや飲み心地はどぶろくや韓国のマッコリのような少しドロッとした感じです。
2.コロンビアのビール
旅行先での楽しみがお酒という人も多いのではないでしょうか?どの国にもあるお酒と言えば、やはりビールです。Club ColombiaやAGUILAは、比較的どこでも置いているメジャーなビールでスッキリ飲みやすいのが特徴です。
ほかにも何種類かビールがあるので試してみてください。また、若者に人気のエリアに行くとトレンディなバーもあり、コロンビアのクラフトビールも楽しめます。
3.Tinto(コーヒー)
コーヒー生産量世界3位を誇るコーヒー大国のコロンビアでは、日常的にコーヒーを飲む習慣があります。コロンビアでコーヒーはTinto(ティント)と呼ばれ、他のスペイン語の国々とも異なる単語を使用しています。是非本場のコーヒーを飲んでみてください。
ティントは基本的にフィルターのブラックコーヒーで、きび砂糖を混ぜて甘くしたTinto Canpecitoがよく好んで飲まれています。コーヒーが苦手な人はこちらを試してみましょう。最近では世界的な流れを受けて、スペシャリティコーヒーを提供するロースタリーを持ったカフェも増えています。
コーヒー一杯のサイズはデミタスカップサイズで、少量を一日に何度も飲むのがコロンビアでのコーヒーの飲み方です。また、日本や欧米諸国のように朝に飲むという習慣はあまりなく、カフェの混雑時間は夕方です。学校や仕事終わりに友人や家族と飲む習慣があります。朝は専用のかくはん棒で混ぜたホットチョコレートを好んで飲む人が多いです。
この記事を書いたトラベルライターから一言
行くまでなかなか想像できなかったコロンビアでの食事ですが、意外にもお米を食べる文化があり、滞在中に麺類は食べませんでした。しょっぱい白米には驚いたものの、コロンビアスタイルで食べ続けると慣れてくるものでした。食事はその国の文化を表わすものなので、どんな国に行っても必ず何かはトライするようにしています。そこからさらに文化や歴史を紐解けるのだと思います。(dory)