岡山市
岡山市観光
岡山城と岡山後楽園が2大観光スポット

岡山の桃太郎伝説は本当だった!?神山のふもとに建つ吉備津神社は人生を豊かにするエネルギーに満ちていた!

取材・写真・文:

香川在住
訪問エリア:21都道府県

2021年11月16日更新

10,850view

お気に入り

岡山県にある吉備津神社は、昔話で有名な「桃太郎」のモデルとなった、 吉備津彦命の温羅(うら)退治の神話が残る神社。本殿の比翼入母屋造は国宝に指定されており、日本で唯一の様式で建てられた珍しい建物です。さらに、古来から神の山と崇められてきた山、吉備中山を背後に建つ吉備津神社は、縁結び、夫婦円満、安産育児、長寿、金運、収入アップなど、人生を豊かにするご利益が、いっぱい!360mの長い回廊も必見です。そんな、見どころ沢山の吉備津神社をご紹介します。

この記事の目次表示

吉備津神社の由来

吉備津神社について

  • 写真:粒あんこ吉備津神社入口

岡山県岡山市にある吉備津神社の主祭神は、大吉備津彦大神。大吉備津彦大神はこの地方を平定し、吉備国開拓の大祖神として尊崇されてきました。

吉備津神社の歴史

  • 写真:粒あんこ吉備津神社本殿

実は、吉備津神社がいつ頃、誰によって造られたかは、文献などが無く、はっきりとした事は分かっていないそうです。

所説ありますが、吉備津彦命から5代目の孫がお祀りしたと言われる説や、また吉備津彦命の異母弟、若日子建吉備津彦命から3代目の孫が社殿を造りお祀りしたと言われる説。

さらに、仁徳天皇が吉備海部直の娘である黒媛を慕ってこの地に行幸したときに、吉備津彦の功績を聞き、称えるために社殿を造り、お祀りしたという説もあります。

真実が分からないのが、もどかしく、でも歴史の面白いところでもありますね。

神山のふもとに建つ吉備津神社

  • 吉備中山を背後に建つ吉備津神社

吉備津神社の背後には吉備中山という、古来より神を祀っている山があります。中山には巨大な神を祭る石「天津磐座」や、神域を示す列石「磐境」などがあり、山全体が神の山として崇敬されてきました。

吉備津彦命もこの山に祈り吉備国を平定したそうです。山には茶臼山古墳があり、そちらに吉備津彦命も眠っているそう。

桃太郎伝説のルーツ!吉備津彦の温羅(うら)退治

  • 桃太郎伝説

皆さんご存知の日本昔話の「桃太郎」。実はこの桃太郎伝説のルーツと言われる神話が吉備津神社に残っています。

むかしむかし、異国より吉備国に空を飛んでやってきた男は、温羅(うら)といい、目つきが悪く、髪は赤、大男にして腕力が強く、性格は荒々しい。温羅は船や、婦人、子供を襲い、恐れられていました。そこへ、吉備津彦命が朝廷より派遣され、温羅(うら)を見事に退治、町に平和が戻りました。

猿、犬、キジは出てきませんが、鬼退治のストーリーは、大方同じですね。岡山県総社市には、鬼ノ城と呼ばれるお城跡があったりするので、桃太郎伝説のルーツは岡山にあったのではないでしょうか。

火にかけた釜の音で吉凶を占う「鳴釜神事」

  • 写真:粒あんこお釜殿

「鳴釜神事」とは、吉備津彦命に祈願したことが叶えられるかどうかを釜の鳴る音で占う神事のこと。起源は温羅退治に由来し、釜殿の釜の下に埋められた温羅の首が吉凶を占ってくれるとか。音の大きさで吉凶が決まるそうですよ。

お釜殿の中は写真撮影禁止でしたので、掲載はできませんが、何とも神聖な感じを受ける室内でした。

国宝、重要文化財等の建築物も見どころの一つ

国宝に指定された比翼入母屋造(ひよくいりもやづくり)の本殿

  • 比翼入母屋造の本殿
  • 本殿の屋根
  • 写真:粒あんこ本殿

本殿の特徴は何といっても、2つ並んだ大きな屋根。この造りを「比翼入母屋造」といい、日本唯一の造りのため、「吉備津造」とも言われています。大きな本殿は京都、八坂神社に次ぐ大きさで、出雲大社の2倍の大きさがあるそうですよ。

大きな屋根は迫力があり、神話に出てきそうな雰囲気が、古来よりこの地に鎮座し続けている事を物語っているようですね。国宝にも指定されている、貴重な建物でもあります。

本殿から本宮社までをつなぐ360mの長い長い回廊

  • 360mの長い回廊
  • 写真:粒あんこ回廊
  • 写真:粒あんこ回廊と紅葉

この、長い長い回廊は360mもあり、本宮舎まで真っ直ぐに伸びています。この回廊は吉備津神社の中でも、是非見ていただきたい場所。回廊の途中には、えびす宮や、お釜殿などがあり、紅葉の季節はさらに趣のある、景色となります。

人生を豊かにするご利益が沢山!

  • 写真:粒あんこ七五三で賑わう境内

縁結び、夫婦円満、安産育児、長寿、金運、収入アップなど、吉備津神社には沢山のご利益があるとされています。安産育児は、桃太郎伝説にあやかって、桃太郎のような丈夫な子供が授かる事ができるそうですよ。

訪問した時はちょうど七五三の行事が行われており、平日にも関わらず、沢山の親子連れが訪れていました。

おわりに

  • 写真:粒あんこ樹齢約600年のいちょう神木

吉備津神社はいかがでしたでしょうか。桃太郎伝説のルーツ「温羅退治」のお話や、長い回廊、日本唯一の比翼入母屋造の本殿など、沢山の見どころがある神社だと思います。

近くには、吉備津彦神社があり、少し車で走れば鬼ノ城もあります。桃太郎伝説のルートを巡るのも良いかもしれませんね。

吉備津神社
岡山市 / 女子旅 / 観光名所 / 神社 / 花畑(6月) / 花畑(7月) / 縁結びスポット / あじさい名所
住所:岡山県岡山市北区吉備津931地図で見る
電話:086-287-4111
Web:http://www.kibitujinja.com/

次のページを読む

岡山市の旅行予約はこちら


岡山市のパッケージツアー(新幹線・飛行機付宿泊プラン)を探す

岡山市のホテルを探す

岡山市の航空券を探す

岡山市の現地アクティビティを探す

岡山市のレンタカーを探す

岡山市の高速バスを探す

この記事で紹介されたスポットの地図

関連するキーワード

※記事内容については、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

あなたにオススメの記事

同じテーマの記事


諸説あり!「日本三大稲荷」に数えられる有名稲荷を一挙紹介

日本三大稲荷といえば総本宮の伏見稲荷大社は必ずその1つに挙げられますが、残り2社は諸説あり、比較的知られた説の中だけでもなんと計13もの神社が候補に挙がっていま...


【2024最新】中国地方の人気観光スポットTOP55!旅行者が行っている観光地ランキング

嚴島神社や原爆ドーム、出雲大社などをはじめとする中国地方の観光スポットを、トリップノートの9万2千人を超える旅行好きトラベラー会員(2024年1月現在)が実際に...

【香川】これでバッチリ!アートを巡る直島観光モデルコース

見どころの多いアートな場所「直島」ですが、どういうルートでめぐるか、どこを優先的にみるべきなのか迷いがちです。くまなく直島を楽しむために、効率的に直島をまわるプ...

雨の岡山観光におすすめ!雨の日でも楽しめる観光スポット35選

“烏城”とも呼ばれる漆黒の城「岡山城」や、世界の名画を楽しめる「大原美術館」、ツタのからまる赤いレンガが印象的な「倉敷アイビースクエア」など、雨の日でも楽しめる...

国内旅行に!日本のおすすめ穴場観光スポット21選

異世界のような雰囲気漂う上色見熊野座神社や、川霧が幻想的な景色を作り上げる霧幻峡、“日本のエーゲ海”と称される白崎海洋公園など、国内旅行先としておすすめの、全国...

この記事を書いたトラベルライター

温泉大好き!神社仏閣、史跡巡りが大好き!
温泉と神社仏閣巡りが大好きです。
各地(主に西日本)へ車で出かけ、温泉やその土地の史跡、歴史を見て巡っています。
温泉旅館で、美しい庭を愛で、美味しい料理をいただき、そして、まったりと温泉に浸かる・・・まさに至福の時間。
たくさんの所へ出かけ、その土地の歴史を感じていきたいと思います。
https://tabitabiand.com/

絶景!天空の鳥居【香川】高屋神社までハイキング!

高屋神社は瀬戸内海に面した、香川県観音寺市にあります。天空の鳥居から見る景色が絶景すぎる!と、人気スポットに。本宮まで車で行けますが、今回はハイキング気分で天空...


初心者でもリフトで楽らく登山♪徳島の剣山で絶景天空散歩

徳島県の中央に位置し、四国で2番目に高い名峰「剣山(つるぎざん)」。中腹まではロープウェイで登る事が出来るため、初心者の方でも挑戦しやすい山です。そしてがんばっ...


【兵庫】日本の神々の聖地おのころ島神社は縁結びのパワースポット!

兵庫県淡路島にある「おのころ島神社」。このおのころ島神社は、淡路島でも屈指の縁結びパワースポットとして有名な神社で、「お守りを買って持っていると願いが叶う」と言...

悪縁を切って良縁を引き寄せる「両参り」岡山のパワースポット最上稲荷

岡山県岡山市にある最上稲荷。正式名称は「最上稲荷山妙教寺」と言われ、神様と仏様が両方祀られている珍しいお寺です。敷地は広く、多くの見どころがありますが、中でも「...

渡るだけではもったいない!瀬戸大橋を見上げる 香川・与島パーキングエリア

瀬戸大橋のほぼ中央に位置し、四国への玄関口である与島パーキングエリア。瀬戸大橋を間近に見る事ができ、展望台からは瀬戸内海の美しい景色を眺められます。橋をただ渡る...

トラベルライターインタビュー Vol.3 Emmyさん

【トラベルライターインタビューVol.3】一人旅を応援する記事を多数執筆!Emmyさんならではの人気記事執筆のコツやその原動力に迫ります