仙台
仙台観光
東北の玄関口であり、緑豊かな”杜の都”

まるでラスボス?!仙台大観音は胎内巡りも神秘的【宮城】

取材・写真・文:

福島在住
訪問エリア:30都道府県

2022年3月10日更新

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写真:Olive

仙台の青い空にそびえる純白の観音像。その立ち姿から、ラスボス感がすごいとSNSでも話題です。観音像としては日本一の大きさを誇り、異空間のような胎内めぐりも貴重な体験。珍しい浴油祈願を行う縁結びで有名な大黒様も必見です。

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仙台大観音とは?

  • 写真:Olive

正式名称は、仙台天道白衣大観音(せんだい てんどう びゃくえだいかんのん)。杜の都・仙台市泉区実沢の小高いエリアに立ち、市民を見守っています。

創建は1991年。日頃の信仰心と名所を仙台につくりたいという個人の想いから、ニュータウン開発を行った企業によって建立されましたが、その後、真言宗の寺院・大観密寺(だいかんみつじ)に譲渡され現在に至ります。

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観音像の全長は、仙台市制100周年を記念して、高さを100m、21世紀の繁栄を願って地下を21mとしたそうです。この観音様は、聖観音(しょうかんのん)や千手観音など数ある観音様の中でも白衣(びゃくえ)観音といわれる観音像で、争いごとや戦争を防ぐ力をもつ観音様といわれています。

表情は穏やかな笑みを浮かべていて、眺めていると心穏やかな気持ちになってきます。

  • 写真:Olive

右手には、すべての願いを叶える珠・如意宝珠(にょいほうじゅ)を持ち、左手には知恵の水を蓄えた水瓶を手にしています。市内のさまざまな場所から見られるその姿が、ゲームのラスボスみたいだと話題になり、合わせて胎内の吹き抜け空間が宇宙船のような非現実的な空間であることから、人気になっています。

龍の口から体内へ

  • 写真:Olive
  • 写真:Olive

地上から外階段を登り、2階が出入り口です。昇龍、登龍門で出世の道を意味する龍の口から観音像の胎内へと入ります。胎内は12層になっていて、2階を見学後、エレベーターで最上階まで上り、順にらせん状になった各階の仏様を鑑賞するルートとなっています。

2階・三十三観音と十二神将

  • 写真:Olive

入場後すぐに目に飛び込んでくるのが、左手に33の姿の観音像と、右手に干支に因んだ12の守護神像・十二神将(じゅうにしんしょう)。生きとし生けるものすべての生き物・衆生(しゅじょう)の願いに応じて、33の姿になって現れる観音様には、穏やかな表情を浮かべる観音像が多いです。

  • 写真:Olive

十二神将は、怖いぐらいの迫力です。手には武器を持ち、天衣甲冑をつけた武将の姿をしています。それもそのはず、元は夜叉でしたが、仏法にふれ善神となり、仏と信者を守護するようになったと伝えられています。自分の生まれ年(干支)の神将に無病息災・開運招福などを祈願すると良いそうです。鑑賞後は、エレベーターで一気に12階の御心殿へ進みましょう。

12階・御心殿(ごしんでん)

  • 写真:Olive

12階は、観音像の心臓部にあたり、ご神体が祀られています。中央の金色に輝く宝塔の中には、観音様が右手に持っている如意宝珠の珠と大日如来が秘仏として安置されています。

如意宝珠を安置する台座は、知恵の水を現す青いラピス石が、台座として納められています。ここでは、合掌して、「おん しべいてい しべいてい はんだら ばしに そわか」と、三度念ずることで、災難は消滅し、不吉祥は吉祥になるといわれています。

  • 写真:Olive

また、仙台大観音は仙台駅の正面を向いて立っているのですが、この階には、前と後側にそれぞれ2か所の展望窓が設けられていて、天気が良ければ、景色を楽しむことができます。

観音様の前方の窓からは東~東南方面の景色が見え、正面奥に太平洋、右手は仙台市中心部が臨めます。背中側の窓からは西~北西方面が見え、遠方左手が蔵王連峰で中央に定義山となっています。

3階~11階・百八胎内仏

  • 写真:Olive

3階から11階までは、108体の仏像が安置されています。人間がこの世に生きている限り煩悩が付きまとい、その数は108あるといわれているのは有名ですが、108の煩悩(悩みや苦しみ)を滅し尽くしたときが悟りを開いた状態、涅槃解脱(ネハンゲダツ)といわれる境地に達した時だそうです。

  • 写真:Olive

11階から一つ一つの仏様を拝み、煩悩を打ち払いながら悟りに近づいていけたらよいですね。途中、休憩用のベンチもあります。エレベーターは各階には止まらず、10階、6階、2階のみに停止します。吹き抜けになっているので、上や下から見ると、異空間に迷い込んだような不思議な世界です。

仙台大観音
仙台 / 寺 / 縁結びスポット
住所:宮城県仙台市泉区実沢中山南31-36地図で見る
Web:https://daikannon.com/

油掛大黒天

仙台大観音を訪れた際に、ぜひ立ち寄っていただきたいのが、境内にある油掛大黒天で、大観音の建立以前から鎮座しています。商売繁盛や五穀豊穣のご利益があると伝わりますが、特に縁結びにご利益があると評判の大黒天です。

また、大黒天様の両脇にある柄杓(ひしゃく)を使い、直接油をかけて拝む「浴油(よくゆ)祈願」が全国的にも珍しい仏様だと言われています。

油掛大黒天
仙台 / 寺 / 縁結びスポット
住所:宮城県仙台市泉区実沢中山南31−36 大黒堂地図で見る
電話:022-278-3331
Web:https://daikannon.com/daikokuten.html

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この記事を書いたトラベルライター

お出かけ、食べることが大好き!
日帰りドライブから、国内、海外を問わずお出かけするのが大好きです。ずっとタウン重視でお買い物に夢中の旅でしたが、10年ほど前にアメリカ・サンフランシスコに在住。国立公園めぐりをしたことをきっかけに、自然も大好きになりました。少し歴史を知ってから出かけると楽しいこと、美味しい食べ物や綺麗な風景に出会えると幸せなこと。小さな情報が、誰かの楽しい!や嬉しい!につながったらいいなと思っています。これからも、いろんなところへ出かけて、たくさんの情報を発信してゆきたいと思っています。少しでも参考になれますように!

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