白川郷
白川郷観光
日本の原風景に出会える世界遺産の集落

【岐阜】夏の白川郷散策。“早朝”がおすすめな5つの理由

取材・写真・文:

アメリカ在住
訪問エリア:41都道府県

2018年8月8日更新

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写真:かなたあきこ

夏は白川郷観光のハイシーズン。合掌造りが建ち並ぶ「荻町」集落内の散策や写真撮影には、早朝がおすすめです。気象条件や気温、地元の方の日常風景など、筆者がすすめる理由を5つのポイントに絞ってご紹介します!

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理由①:朝もやに包まれた幻想的な風景が見られる

  • 写真:かなたあきこ
  • 写真:かなたあきこ

深い谷に囲まれた盆地である白川郷は、霧やもやが発生しやすい地形です。夜明け頃にはよく“朝もや”が見られ、真っ白いもやの中に浮かび上がる合掌造りのシルエットは、言葉にできないくらい幻想的です。まるで昔話の世界に迷い込んだかのよう!

  • 写真:かなたあきこ太陽が上がるにつれ、朝もやも一気に上昇!清々しい夏空と、もやの白さのコントラストが美しい

また、気温が上がってきて一気にもやが上昇していく瞬間も、とても美しいもの。自然現象なので確実に見られるわけではありませんが、早起きする価値は十二分にあります。朝もやに包まれた合掌造りを撮影するために、深夜に車を飛ばして村を訪れるカメラマンも多いそうです。

理由②:涼しいうちに散策できる。フォトスポットの展望台にも徒歩で!

最高気温35℃超えは当たり前。暑さ対策で早めの行動を

2018年の夏の暑さは“異常気象”と呼ばれるほどで、白川郷のある岐阜でも連日40℃近くまで気温が上昇しているようです。ここまでの暑さは例外としても、もともと岐阜は高温になりやすい土地。筆者が訪れた年も、8月下旬で日中の最高気温が36℃まで上がりました。

  • 出典:www.photo-ac.com岐阜の夏は暑い!(画像はイメージです)

真夏の白川郷は、日中は散策もままならないということも珍しくありません。なので、やはりおすすめは早朝。涼しいうちに、集落内をすみずみまで歩き回ってみましょう。世界遺産登録もされ、有数の観光地である白川郷は、観光客をもてなすホスピタリティであふれています。ぶらぶらしているうちに、ユニークな光景にたくさん出会えるはずですよ!

  • 写真:かなたあきこ用水路には大きなニジマスが!
  • 写真:かなたあきこ「グーチョキパー」のユニークな軍手オブジェ!

絶好のフォトスポットへも、散歩気分で歩いて行ける

また涼しい朝のうちなら、荻町集落内を一望できる「荻町城跡展望台」に歩いていくことも可能です。坂道を15分ほど登りますので、日中の炎天下ではかなりしんどいはず。筆者はベビーカーの子どもが一緒でしたので、迷わず“朝の登頂”を選択しました。

  • 写真:かなたあきこ
  • 写真:かなたあきこ

展望台へは、観光名所でもある合掌造り「和田家」の裏手から始まる坂道を進みます。途中で花を摘んだり、清水に触れたりしつつ、子連れでも20分強で展望台へ到達。開放的な広場から、合掌造りが密集する集落の様子がよく見渡せます。

  • 写真:かなたあきこ

荻町集落の合掌造りは、みんな同じ南北の方向を向いています。その理由は冬の強い北風の抵抗を減らすため、屋根を太陽がよく当たる東西に向けることで雪を溶かしやすくするためとされており、昔からの生活の知恵を感じさせられます。

  • 写真:かなたあきこ

晴れていれば背後に立山連峰を抱いた白川郷が撮影できる、最高のフォトスポット「荻町城跡展望台」。展望台行きのシャトルバスの運行もありますので、暑い日には無理せずバス利用もいいですね。詳しいアクセス方法はこちらの白川村役場公式HPを参考にしてください。

  • 写真:かなたあきこ荻町集落の背後にそびえる立山連峰
和田家
白川郷 / 建造物 / 観光名所 / 世界遺産 / 歴史的建造物
住所:岐阜県大野郡白川村荻町997地図で見る
電話:05769-6-1058
Web:https://shirakawa-go.gr.jp/active/13/
荻町城跡展望台
白川郷 / 展望・景観 / 絶景 / ハイキング / ツーリング / 世界遺産 / 展望台
住所:岐阜県大野郡白川村荻町地図で見る
電話:05769-6-1311
Web:https://www.vill.shirakawa.lg.jp/1284.htm

理由③:人が映りこまないキレイな写真が撮れる

近年では日本国内にとどまらず、世界中から大勢の観光客が押し寄せる白川郷。特に夏の観光シーズンは、こぢんまりとした集落に収まりきらないほどの人が集中します。せっかくの良い景色の写真にも、観光客の姿が映りこんでしまっては台無しに。人気(ひとけ)のない早朝なら、ゆっくりとフォト散歩が楽しめますよ。

  • 写真:かなたあきこ

昼間は大型観光バスがずらりと停車する、荻町集落のメインストリートも朝は静寂そのもの。昼間の様子しか知らない方には、嘘のように思える風景かもしれません。丸太をくりぬいて水を張った「飲み物売り場」も、日中は入れ代わり立ち代わり人が訪れるため、インスタ映えする写真を狙うならやはり朝に限ります。

  • 写真:かなたあきこ用水路の冷たい水を張った、天然の自動販売機。時にはキュウリやトマトも冷えています

理由④:野生の草花がイキイキしている

理由②でも触れたように、真夏の白川郷は酷暑。せっかく色とりどりの花々が咲き乱れる季節なのに、正午頃にはグッタリとしおれた姿も見られます。葵(アオイ)や芙蓉(フヨウ)、ダリアやヒマワリなどの夏の花は、素朴な合掌造りのたたずまいにとても似合います。イキイキとした草花と、合掌造りのコラボ写真を収めたいなら、涼しい早朝に撮影しましょう。

  • 写真:かなたあきこ
  • 写真:かなたあきこ

理由⑤:小中学生の登校姿など、村の日常が垣間見れる

白川郷の早朝散策をおすすめする理由の最後は、村に住む人々の日常が垣間見れること。筆者が現地を訪れた時季はもう夏休みが明けていたのか、ランドセルを背負った小学生や、学生服の中学生が登校する様子を見かけることができました。

  • 写真:かなたあきこ

観光客の目線からすると、世界遺産でもある合掌造りに“住人”がいることすら不思議に感じるもの。合掌造りはやはり観光施設ではなく、昔からこの地に根付いてきた「住まい」なのだということに、あらためて気づかされる瞬間です。

  • 写真:かなたあきこ

おわりに

夏の朝の白川郷は、涼しく静かで本当に快適です。最近の白川郷観光は、ツアーで訪れて1~2時間ほどの短い滞在で去ってしまうことが多いようですが、やはりこの地の真の魅力を味わうには一泊したいもの。合掌造りの宿に泊まれば、さらに思い出深い旅行になるでしょう。

白川郷の旅はぜひ宿泊して、翌朝は早起きして心ゆくまで散策してみてくださいね。

白川郷合掌造り集落
白川郷 / 町・ストリート / 観光名所 / インスタ映え / 桜の名所 / ツーリング / 世界遺産 / 重要伝統的建造物群保存地区
住所:岐阜県大野郡白川村荻町2495-3地図で見る
電話:05769-6-1013(岐阜県大野郡白川村荻町2495-3)
Web:http://www.shirakawa-go.gr.jp/

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この記事を書いたトラベルライター

フリーランスライター
◆◆トラベルライターアワード 2018年上半期・2018年年間・2019年上半期
◆◆「国内記事部門 アクセストップ賞」三期連続受賞!
◆◆https://tripnote.jp/minna/award/2019/1



学生時代のダイビング、社会人からのトレッキングを経て、海も山もあらゆる旅行&アクティビティが好きです。過去には夫の海外勤務に帯同し、2年半ほどドイツ・ミュンヘンで暮らしたことも。どこまでも地続きであるヨーロッパの利点を活かし、休みのたびにいろいろな国や街へ強行ドライブ旅を敢行していました。(1歳・3歳の子連れで、土日でミュンヘン⇔ミラノ往復など無茶もしました・・・)
帰国後数年間の東京暮らしを経て、2021年夏からアメリカへ移住。アメリカならではの大自然を満喫するのが楽しみです!

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