スウェーデン北部ラップランド。北極圏から200kmに位置し、人口約900人の小さな街ユッカスヤルヴィ(Jukkasjarvi) では、世界初にして世界最大のアイスホテルが有名です。アイスホテルは、毎年12月初旬に520kmの長さにも及ぶ、凍ったトルネ(Tornealven)川で掘削した氷と雪を99.8%使用して建設します。ここでは12月後半から暖かくなる4月までオープンしている、この氷と雪でできたホテルをご紹介しましょう。
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アイスホテルとは?
毎年12月後半から暖かくなる4月ぐらいまでオープンする、氷と雪で建設されたホテルです。暖かくなると溶けてしまうので、新しいデザインで毎年作り変えられます。ホテルの敷地内には約50のアイスルーム、約70の暖かい部屋、アイスバー、アイスチャーチ、レストラン、受付、土産物店、ラウンジ及びサウナが点在し、それぞれが徒歩ですぐの所にあります。
どんな格好で過ごすの?
チェックインの手続きでは、館内でのIDパスを受取ります。このカードでチェックアウト時まで、レストランやバー等全てキャッシュレスで済ませられます。
次にレンタルコーナーで、自分に合う防寒着一式をレンタルします。帽子、洋服、手袋、靴全て冷寒地用の物を借りられます。サイズは子供用の小さなサイズから大人用まで揃っているので、日本から持って行く必要はありません。
ソリで気軽に移動
ホテル内には、椅子とそりが一体になった乗り物があちこちに置いてあり、自由に使えます。子供を座らせて移動させるのにとても便利です。
宿泊施設は氷のベッドルームと暖かい部屋の2種類
氷の部屋アイスルーム
アイスルーム内にある50の部屋、全てが全世界から集まったアーティストや彫刻家によって、デザインや氷の彫刻が施され、同じデザインの部屋は二つとありません。部屋はカラオケ付きや寝ながらオーロラが見られる部屋等、それぞれ工夫されています。
約マイナス5度の氷のベッドの上にはトナカイの敷物が敷かれ、洋服を脱いでヒートテック等の下着になり、寒冷地対応の寝袋に入って寝ます。枕は羽毛枕なので、頭も痛くありません。また部屋は氷の壁で仕切られているので、ある程度のプライベートは保てます。
アイスルームは、午前10時から午後6時までは一般客に解放され、見学や写真撮影が出来るようになっているので、チェックインは夕方6時、チェックアウトは朝7時半です。
アイスルームの宿泊客は、隣接する施設内のトイレ、シャワー、サウナを使用します。荷物もロッカールームに保管し、アイスルーム内には持ち込みません。
ロッジタイプの暖かい部屋
暖かい部屋はロッジタイプで、ダブルベッドの部屋や二段ベットがある家族向けの部屋があります。部屋にはトイレ、シャワー、冷蔵庫、テレビ、湯沸かし器や電話が付いています。部屋の中はとても暖かく、薄着で過ごす事が出来ます。
ホテル内のバー、レストラン、教会、ラウンジ、サウナ、土産物店を利用しよう
アイスバーで乾杯!
ホテル内にあるアイスバー。こちらはカウンターは勿論、テーブル、椅子等の家具やグラスまでが氷で出来ています。お勧めはやはりウォッカ!冷えた体を温めてくれます。また子供用には、カラフルなカクテルジュースを作ってくれます。飲む時は唇が氷に張り付かない様に注意しながら飲みましょう。
教会はまるでおとぎ話の世界!
アイスホテル内にある教会は、正式にスウェーデン教会に登録されていて、結婚式やクリスマスのミサが行われます。ここでの結婚式はスウェーデン人には勿論、日本人にも人気です。氷の教会で行われる結婚式は、まるでおとぎ話の世界に入ったような雰囲気。
レストランで北欧料理を堪能!
施設内にあるレストランは暖かく、キルナではトップクラスのレストランです。朝食、昼食はブュッフェスタイル、夕食はコースメニューをいただけます。インターナショナルな食事はもちろんですが、お勧めは、ここでしか味わえない、北欧地方の伝統料理のサーモン、トナカイやヘラジカの肉料理など。また前菜やデザートは、氷のお皿で出てくるので、冷たい物を冷たいままいただけます。
ラウンジで友達作り
ロビーに隣接しているラウンジでは、軽食や暖かい飲み物、カクテルを頂けます。ゲームや読書等をしてゆっくり過ごしたり、他の宿泊者との交流の場としても最適です。
本場のサウナで一汗
大型のサウナも施設内にあり、貸切も可能。サウナのすぐ外には水風呂があり、暑くなった体を一瞬で冷ませます。
土産物店
ホテル内の土産物店では、ガラス工芸品やトナカイ等動物の敷物が購入出来ます。キルナ空港は小さいので、北欧の特産品等はここで購入するのがお勧めです。