気候の良い時期には運動やお出かけを楽しんでいるけど、寒い冬はどうしてもそれらが億劫になってしまうという人もいるのではないでしょうか?そんなときにおすすめしたいのが、近鉄が主催するハイキング「酒蔵みてある記」です。12月から3月に開催される「酒蔵みてある記」とはどういうものなのでしょうか。過去2回参加している筆者が解説します。
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ハイキング「酒蔵みてある記」とは
「酒蔵みてある記」は、大手私鉄の近畿日本鉄道(近鉄)が主催する、ハイキングです。沿線の駅から出発し、途中の社寺などに立ち寄りながら、酒蔵を目指すコースになっています。期間は例年12月から3月頃までで、毎回多くの人が参加します。
参加費は無料で、事前の申し込みも不要ですので、開催される日に集合場所に向かえば参加できます。集合場所は基本的に近鉄の駅になっていますが、かつて近鉄の路線であった他社線、相互直通運転している阪神本線の駅なども含まれます。京阪神と奈良県のエリア、三重、愛知、岐阜の東海エリアで開催されますので、参加しやすい場所や開催日が選べます。
「酒蔵みてある記」に参加してみよう
ここからは、筆者が参加した三重県のハイキングコースを例に、参加方法やハイキングの楽しみ方などを解説していきます。ぜひ参考にしていただき、冬のハイキングに参加してみてください。
まずは駅に集合し、地図をもらおう
まずは自宅から電車に乗り、集合場所の駅に向かいます。駅前では、近鉄の職員の方が地図を配布してくれていますので、それをもらって出発しましょう。集合時間はだいたい午前9時から11時頃となっており、駅に到着して地図をもらった人から順次出発するようになっています。
風景や町並みを楽しみながら歩こう
駅からは、地図を見ながら自分のペースで歩きましょう。距離は7~10キロ程度です。ハイキングで訪れる酒蔵は、だいたい郊外の集落にあることが多いので、川沿いや田園地帯を進むコースが多いです。景色の良い場所や、古い町並みを通ることもありますよ。
コースの大半は、自動車の通行が少ない道路や遊歩道を通るようになっていますが、一部は国道や幹線道路を通ることもあります。その場合も歩道や横断歩道があるので、比較的歩きやすいでしょう。
文化財や社寺を見学しよう
途中の景色を楽しむだけでなく、社寺や文化財も見学できるのが、こちらのハイキングの魅力です。実施回によって古墳、資料館、公園などに立ち寄ることがあります。
筆者が参加したコースでは、三重県伊賀市の武家屋敷「赤井家住宅」に立ち寄りました。
歴史ある家屋や資料館は、外から眺めるだけでも良いですが、せっかくですから休憩を兼ねて中に入ってみましょう。ハイキングの開催に合わせて、カフェが営業していたりすることもありますよ。
- 赤井家住宅
- 三重 / 建造物 / 歴史的建造物
- 住所:三重県伊賀市上野忍町2491−1地図で見る
- Web:http://www.bunto.com/?p=2055
酒蔵に到着!お酒を味わおう
コースの距離にもよりますが、早い人では、お昼前に酒蔵に到着するでしょう。酒蔵では、日本酒の試飲や即売などのイベントが行われています。筆者が参加したコースのゴールは、三重県伊賀市で日本酒「半蔵(はんぞう)」を造っている大田酒造さんでした。
大田酒造では、酒蔵を開放する"蔵びらき"「半蔵まつり」も開催されており、多くの人で賑わっていました。お酒の試飲や即売のほか、軽食の販売もありました。
甘酒とお酒の試飲は、無料で楽しめます。筆者もいただき、冷えた体を温めました。有料ですが、香り高い吟醸酒や、体が温まる燗酒も用意されていました。
焼きたての干物も販売されていたため、多くの人がお酒とともに楽しまれていました。粕汁、炊き込みご飯やたこ焼きの販売もあり、こちらは昼食としてもいただけそうでした。
日本酒や酒粕が当たる抽選会も開催されていましたよ。酒蔵で抽選会がある場合は、地図に記載されている通し番号が必要になることがあるので、無くさないようにしましょう。
- 大田酒造
- 三重 / 酒蔵 / 日本酒
- 住所:三重県伊賀市上之庄1365-1地図で見る
- 電話:0595-21-4709
- Web:http://www.hanzo-sake.com/
お土産も忘れずに!
酒蔵でお酒を味わったら、お土産として日本酒を買って帰ってはいかがですか?スーパーでは見かけない銘柄もありますし、冬の時期にのみ販売される、出来立てのお酒「しぼりたて」や、「にごり酒」が買えることもあります。
お酒があまり飲めないという人には、酒粕を売っていることがあるので、買って帰って甘酒や粕汁にするのもよいでしょう。
注意事項やアドバイス
申し込み不要で気軽に参加できる「酒蔵みてある記」ですが、注意すべきことや、知っておくと便利なこともあります。
注意事項
- 目的地の酒蔵でお酒を楽しむハイキングですので、車での参加はおやめください。電車などの公共交通機関で集合場所に向かいましょう。また、酒蔵では飲みすぎに注意し、適量をいただくようにしましょう。
- 冬のハイキングなので、寒さ対策は入念に行ってください。特に郊外を歩くコースでは、川沿いを通ることもあり、風が吹くととても寒いです。距離もありますので、体調のすぐれない方は参加を見合わせたほうが良いかもしれません。
アドバイス
- こちらのハイキングは、自分のペースで歩くことができるのですが、酒蔵への到着が遅くなると、試飲などのイベントが終了してしまうこともあります。終了時刻までに着くように調節すると良いでしょう。
- 昼食については自由です。途中のカフェやレストランに入ってもいいですし、お弁当を持って行って、公園などで食べても良いでしょう。酒蔵や、途中で立ち寄る地域のイベントで、軽食を販売していることもあるので、そちらでいただくこともできます。事前にどんな場所に立ち寄るのかを確認しておくと良いかもしれませんね。
おわりに
大手の酒造会社は一年中酒造りをしていますが、中・小の酒蔵は今でも冬に酒を造るところが多くあります。ハイキングを楽しんだあとに味わう出来立てのお酒は格別ですよ。
「酒蔵見てある記」について詳しくは、近鉄各駅のパンフレット、ポスターやホームページをご覧ください。