世界遺産・屋久島の魅力といえば、世界遺産区域にある「縄文杉」と、映画『もののけ姫』の世界観として有名な「白谷雲水峡」です。基本的には、1日でどちらかを訪れるのが一般的ですが、実は「縄文杉」と「白谷雲水峡」は1日で巡ることもできるのです!この記事では、実際に縄文杉と白谷雲水峡を1日で回った筆者が、コースの概要や所要時間、注意点などを詳細に紹介していきます。
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屋久島トレッキングについて
屋久島に行ったら必ずしたいことが、トレッキング。島のほとんどが森林で構成されている屋久島には、色々なトレッキング場所がありますが、中でも王道なコースは2つ。
世界遺産区域にある「縄文杉」を見に行くコースと、映画『もののけ姫』の参考になったといわれている「白谷雲水峡」を巡るコースです。
縄文杉
屋久島の全面積の約2割に相当する森が自然遺産地域に認定されており、そこのシンボルが「縄文杉」です。樹齢は4000年以上と言われ、多くの旅人たちが、この縄文杉を目指すトレッキングを行います。
「屋久島でトレッキング」といったら、「縄文杉を見に行く」、といっても過言ではないほど、メジャーなトレッキングコースです。所要時間は往復約8~10時間で、他の山と一緒にトレッキングをする方は1泊2日で目指す人もいます。
白谷雲水峡
白谷雲水峡は、白谷川付近にある、標高600~1,300メートルの地に広がる、照葉樹林からヤクスギ林に至る森林です。縄文杉を見に行くコースよりも所要時間が短いことが特徴で、半日あれば往復することができる手軽なコースとなっています。
白谷川雲水峡のトレッキングコースの一部にある、「苔むす森」と呼ばれる森の辺りは、宮崎駿監督が何度も足を運び、映画『もののけ姫』の森のイメージをつくりあげたと言われています。
白谷雲水峡から縄文杉を1日でトレッキング
先に説明した通り、屋久島のトレッキングでは「縄文杉」と「白谷雲水峡」が人気のコースで、通常は「縄文杉」に1日、「白谷雲水峡」に半日かけてトレッキングを行うのが一般的です。
しかし、縄文杉を白谷雲水峡を1日で回ることも現実には可能です。上の写真のように、「白谷雲水峡」から出発し、「楠川分かれ」で縄文杉コースに合流し、そのまま縄文杉を目指すというコースです!帰りは、荒川登山口に向かいます。
体力に自信がある方や、観光日数が取れず1日で巡りたい方は、ぜひこのコースにチャレンジしてみてください。(※約20km、所要時間が約10時間かかりますので、無理のないように行いましょう)
①「白谷雲水峡 管理棟」から「楠川分かれ」(所要時間2:40)
白谷雲水峡の管理棟からトレッキングはスタートです。しっかり朝ごはんを食べて挑みましょう。屋久島には早朝弁当を手配しているお店が多いので、ホテルや宿の方に聞いてみるといいですよ。
白谷雲水峡から縄文杉に行く場合は、1,000円登山料を入り口で支払います。
川渡りには注意!
白谷雲水峡のコースには、川を渡る場所が数カ所あります。ここは、非常に危険なのでご注意ください。また、前日や当日に雨が降っていた場合は増水して渡れない可能性もあるので、その場合は途中で引き返しになります。
筆者がトレッキングした際も、雨が降っておりかなり増水していたので、渡れるか渡れないかギリギリのところでした。川の流れもかなり激しいところが多く、くれぐれもご注意ください。
特徴的な杉がたくさん!
白谷雲水峡を歩いていると、特徴的な杉とたくさん出会えます。上の写真は「三本足杉」。その名の通り、3本の足で立っているような姿が特徴の杉です。
二代大杉は、根の太さが圧倒的で、見た瞬間に圧倒させられます。屋久島でしか見られない杉との出会いの連続に、トレッキングの疲れも吹き飛びますよ。
白谷小屋から楠川分かれの間には『もののけ姫』の舞台が!
白谷雲水峡コースの途中にある休憩所の「白谷小屋」から、楠川分かれの間には、「辻峠」とよばれる峠があります。
辻峠を少し進むと「辻の岩屋」(写真上)があります。ここは、映画『もののけ姫』のモロ一族の住む岩屋のモデルになった場所です。
白谷小屋から辻峠の間にある「苔むす森」や、辻の岩屋付近も含めて、上の写真のような景色が広がっており、神秘的な気持ちを感じずにはいられません。