イスラエル
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「イスラエル料理」の徹底解説と定番メニュー43品

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訪問エリア:15ヶ国

2023年12月2日更新

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出典:tripnote.jp

イスラエルで実際に住んで得た知見を元に、イスラエル料理の定義(具体的に何がイスラエル料理と呼べるのか?)などの説明に加え、現地の定番料理を43品厳選して紹介します。

この記事の目次表示

イスラエル料理の定義

  • 出典:en.wikipedia.orgイスラエル国旗。中央にはダビデの星がデザインされている。

そもそも「イスラエル料理は存在しない」とも言われているのですが、その前にまずイスラエル建国の歴史について説明する必要があります。なぜなら、国の成り立ちそのものがイスラエル料理の定義に関わっているからです。

「イスラエル料理は存在しない」と言われる理由

  • 出典:en.wikipedia.org1897年にスイスで行われた第一回シオニスト会議

イスラエルは1948年5月14日に誕生した国です。ユダヤ人の居場所を作ろうという「シオニズム(Zionism)」という思想を持つヨーロッパ人のシオニスト達によって作られました。

シオニストのリーダーでロシア帝国・プロニスク出身(現ポーランド)の「ダヴィド・ベン=グリオン(David Ben-Gurion)」がテルアビブで建国を宣言し、自らがイスラエル初代首相となりました。現在のテルアビブ空港(ベングリオン国際空港)の名前になっている人物です。

  • 出典:en.wikipedia.orgイスラエル初代首相のダヴィド・ベン=グリオン

初代首相がイスラエル国外の出身であるように、海外からの移民が集合して成り立っている国がイスラエルです。つまり「料理が移民の母国料理なので、イスラエル発祥じゃないからイスラエル料理と呼べない」という考え方です。

建国から約70年しか経っていない現在のイスラエルでは「イスラエル料理とは何か」というのが現在も議論されています。寿司=日本料理のような、誰もが納得できる料理がまだイスラエルにはないのです。

イスラエル料理を構成する要素

  • 出典:tripnote.jpテルアビブのビーチ沿いのレストラン「マサダ」

「イスラエル料理は無い」だと話が進まないので、この記事では現在のイスラエルで実際によく食べられている定番料理を「イスラエル料理」として紹介します。イスラエル料理は極端に分類すると3タイプに分けることができます。 「中東料理」「地中海(西洋)料理」「ユダヤ料理」 です。

中東料理の概要

イスラエル周辺の中東諸国からの移民によってもたらされた料理です。アラブ人やイスラム教徒の食生活が強く影響しています。一般的に、フムスやタヒーニなど、中東地域でよく食べられている料理がこれにあたります。

地中海(西洋)料理の概要

イスラエルは地中海沿岸の国なのですが、そういった地理的要因が強く影響している料理です。 野菜や魚の料理によく特徴があらわれます。同じく地中海沿岸の国であるギリシャと料理が似ています。 イスラエル国外で 「地中海料理」として紹介されるものはイスラエル料理としても食べられている場合が多いです。

ユダヤ料理の概要

「ユダヤ教徒が海外で食べている/食べていた料理」とも言えるのですが、これには2つの特徴があります。「ユダヤ教の料理」と「ユダヤ人の料理」です。(この2つはわざわざ分けないのですが、同じユダヤ料理でも出身国によって全然違うので、あえて分けました)ちなみに現代のイスラエルでは、ユダヤ料理は一般的に人気という感じではなさそうです。

ユダヤ教の料理

ユダヤ教の料理はいわゆる「コーシャ(Kosher)料理」と呼ばれ、ユダヤ教の食のルール「コーシャ」に則った料理です。豚、エビ、貝などは食べられません。乳製品と肉類を混ぜることも禁止されています。こういった制約の中で実践する料理が「ユダヤ教の料理」です。

ユダヤ人の料理

イスラエルに移住したユダヤ人が海外の母国で食べていた料理です。現地料理をコーシャに落とし込んだような料理があります。なお、ユダヤ人は出身地域によって大きく3つのグループに分かれます。「ミズラヒム(Mizrachim)」「アシュケナジム(Ashkenazim)」「セファルディム(Sephardim)」です

  • ミズラヒム=中東・アジア系ユダヤ人。イラク、イラン、イエメン、etc。
  • アシュケナジム=中央・東ヨーロッパ系ユダヤ人。ロシア(旧ソ連)、ドイツ、ポーランド、etc。
  • セファルディム=北アフリカ・南ヨーロッパ系ユダヤ人。モロッコ、フランス、スペインetc。

※イスラエルに移住した人以外にも、現在も上記の地域に住むユダヤ人も含みます。同じユダヤ人/ユダヤ教徒でも、これらの地域差が料理の特徴に表れます。

イスラエル料理の暫定的な定義

上記の構成要素をふまえ、現在イスラエルでよく食べられているイスラエル料理を総合すると、

  • 移民によって広まった料理(イスラエルに移住したユダヤ人が母国で食べていた料理)
  • 現在のイスラエルがある土地の料理(地中海料理やパレスチナ料理)
  • ユダヤ料理(コーシャ料理)

となります。もっとざっくり言い切ると「ヨーロッパ風の中東系地中海料理」という表現も可能なのではと思います。しかしながら、イスラエルにはユダヤ人以外の移民やユダヤ教徒じゃないユダヤ人もいますし、隣国のレバノンも中東の地中海沿岸の国ですし、ユダヤ料理ではないコーシャ料理もあり、例外がいくらでもあります。

人種、国籍、土地、宗教などの様々な要素が複雑に絡み合い、一筋縄ではいかないのがイスラエル料理です。イスラエルという国そのものを表しているようにも思えます。

余談が長くなりましたが、このへんで本題に入ります。こういった背景があって、現在イスラエルのレストランで登場するようになったのが、以下に紹介するイスラエル料理です。

イスラエル料理の紹介(13種類43品)

  • 出典:tripnote.jp前菜の盛り合わせ「メゼ」

イスラエルで1年以上暮らし、国内の50軒以上の飲食店で食事をし、様々なジャンルの料理を食べてきました。その経験を元に、イスラエルで定番と言える料理=イスラエル料理を43品ピックアップしています。見やすくするために13種類に分類し、個別に【1】〜【43】と番号付きで紹介します。

これら43品の料理は、イスラエルのレストランのメニュー内容を「テストの問題」と捉えて、出題傾向と頻出単語をまとめた結果というような内容です。そう考えるとたった43個の頻出単語なので、旅行前のおさらいとして読んでいただけるかもしれません。

イスラエル料理の種類 1. ディップ(4品)

【1】フムス(Hummus)

  • 写真:がぅちゃん

フムスは中東地域で食べられるひよこ豆のペーストです。ひよこ豆、オリーブオイル、ニンニク、レモン、タヒーニ(後述)が原料です。パンなどにつけて食べるのが一般的です。テクスチャーは味噌に似ていますが、味は優しい豆のクリームのような味がします。

イスラエルではソウルフードのような立ち位置で、多くの飲食店で食べることができ、食品スーパーでもほぼ必ず売っています。なお、メニューには「Hummus」と記載されています。

【2】フムス・マサバハ(Hummus Msabbaha)

  • 写真:がぅちゃん

フムス・マサバハは、フムスの上に調理されたひよこ豆が添えられたタイプのものです。厳密にフムスと分別されることもなく、フムスとして提供される場合もありますが、お店によっては「Msabbaha」とされている場合もあります。

【3】タヒーニ(Tahini)

  • 写真:がぅちゃん

タヒーニは中東地域で食べられるゴマのペーストです。タヒーニの原液(スーパーに売ってる)に、オリーブオイル、ニンニク、レモン、水などで薄めて食べるのが一般的です。胡麻豆腐をクリームにしたような味です。ディップとしてだけでなく料理の調味料としても使われます。表記は「Tahini」が一般的です。余談ですが、イスラエルのマクドナルドではサラダのソースにタヒーニが選べます。

【4】ババガヌーシュ(Baba Ganoush)

  • 写真:がぅちゃん

焦がした焼き茄子のペーストとタヒーニを混ぜたものがババガヌーシュです。焦げたナスの風味が特徴的です。おかずのようにしても食べられ、レストランのサラダバーなどにもありす。英語では「Baba Ganoush」と表記されています。

イスラエル料理の種類 2. パン(2品)

【5】ピタパン(Pita Bread)

  • 写真:がぅちゃん

ピタパンは中東でよく食べられるパンで、平たい形が特徴的です。一般的な食パンよりもちもちしています。ニュートラルな味なのでどんな食材にも合います。フムスと一緒にピタパンが提供されるパターンが多いです。「Pita Bread」 などと表記されています。

【6】ハラーブレッド(Challah)

ハラーブレッドはユダヤ料理の一つで、編まれたフォルムが特徴的なパンです。やや甘くて、食パンよりはスポンジケーキに近い風味です。レストランではスライスして提供されることが多く、食パンのような見た目で登場します。「Challah」「Hallah」などと表記されます。

イスラエル料理の種類 3. ファストフード(3品)

【7】ファラフェル(Falafel)

  • 写真:がぅちゃん

ファラフェルは中東でよく食べられる、豆と香辛料を混ぜて揚げたコロッケのような食べ物です。カレーのような風味ですが小ぶりで優しい味わいなので、おやつ感覚で食べられます。ピタパンと共にストリートフードのサンドイッチとして提供されることが多いですが、おかずとして単品でも食べられます。「Falafel」と表記されています。

【8】サビーフ(Sabich)

  • 出典:www.youtube.comTel Aviv Food Tour - BEST Sabich, Hummus, and Lamb Pita - Middle Eastern Israeli Food!

揚げナス、ゆで卵、タヒーニが入っているのが特徴的なピタパンのサンドイッチです。濃い味ではないのでインパクトは強くないものの、食べ応えがあります。イラク系ユダヤ人がイスラエルで広めた料理と言われており、イスラエルを代表するストリートフードの1つです。英語で「Sabich」 と記載されています。

【9】シャワルマ(Shawarma)

中東でよく食べられるケバブで、トルコのドネルケバブとほぼ同じです。主にピタパンで提供されます。肉はチキン・ビーフ・ラムが一般的です。ストリートフードとして街でよく売られています。内容はヨーロッパの街角で売られるケバブとほぼ同じです。英語で「Shawarma」「Kebab」などと記載されています。

イスラエル料理の種類 4. 野菜料理(5品)

【10】なすのグリル(Grilled Eggplant)

  • 写真:がぅちゃん

イスラエルの前菜の超定番料理です。焦がしたナスの上にタヒーニがかかっているのが特徴的です。チーズなどがのっている場合もあります。発想が日本のナス田楽に似ています。酸味が少ないババガヌーシュ【4】のような味です(ババガヌーシュにはレモンやオリーブオイルを足すことがある)。「Grilled Eggplant」「Burned Eggplant」などと記載されています。

【11】なすのフライ(Fried Eggplant)

  • 写真:がぅちゃん

スティック状にスライスされたフォルムで提供されることが多く、フライドポテト感覚で食べます。お店によっては輪切りを素揚げにしたものもあります。 「Fried Eggplant」や「Eggplant Fries」と表記されています。余談ですが、「イスラエルの経済状況が悪い時に、中東から大量にやって来た移民が肉の代わりにナスを食べたから余計に人気が広まった」という説があります。

【12】ズッキーニのフライ(Fried Zucchini)

  • 写真:がぅちゃん

ズッキーニはなすと同じくらい人気です。焼き野菜としてもよく添えられています。フライドポテトのようなフォルムで提供されることが一般的です。「Fried Zucchini」「Zucchini Fries」と表記されます。ちなみにアメリカ英語で「Fries」はフライドポテトを意味します。

【13】カリフラワーのロースト(Roasted Cauliflower)

  • 写真:がぅちゃん

カリフラワーを丸ごとオーブンで焼く場合もありますが、ブロッコリーのサラダのように細かくカットされたものもあります。タヒーニがソースとして添えられることが多いです。英語では「Roasted Cauliflower」と表記されています(Roasted=オーブン焼き)。地中海系(ヨーロッパ系)料理のレストランでは、このように豪華に野菜を焼くタイプのメニューが多いように思います。

【14】アーティチョーク(Artichoke)

  • 写真:がぅちゃん

チョウセンアザミ(朝鮮薊)という地中海沿岸原産の植物で、つぼみの部分を食べます。丸ごとローストされる場合もありますが、細かくカットしてパスタやピザの具材として使われることが多いです。写真は、ピザの具材として調理されたアーティチョークです。茹でたタケノコを酢漬けにしたような味と食感です。

イスラエル料理の種類 5. 肉料理(4品)

【15】ラムケバブ(Lamb Kebab)

  • 写真:がぅちゃん

ラム肉を使ったケバブです。中東系のお店では串に刺して炭火でグリルしたものがよく提供されます。串に刺さず、ハンバーグやミートボールのようなフォルムで提供するお店もあります。香辛料が効いたエキゾチックな味わいで、いかにも中東の肉料理を食べたという感じがあります。メニューには「Lamb Kebab」や「Ground Lamb」と記載されています(Ground Meat=ひき肉)。

【16】クッベ(Kibbeh)

  • 写真:がぅちゃん

クッベは肉やチーズをブルグル(Bulgur)という穀物で包んで揚げた料理です。まさしくコロッケのようなコンフォートフードです。中東地域でよく食べられますがレバノン料理としても知られており、イスラエルの中東系レストランによくあります。「Kibbeh」「kubbeh」など表記は様々です。ちなみに、レバノンはイスラエルの北の隣国で、同じく地中海沿岸の国です。

【17】クッベ・ナーイエ(Kibbeh Nayyeh)

  • 写真:がぅちゃん

玉ねぎやハーブと生の肉を混ぜ合わせた料理です。食べた感じは日本のユッケに似ています。中東系のレストランによくあり、牛肉やラム肉のパターンがあります。「Beef Tartar(牛肉のタルタル)」や「Lamb Tartar(ラム肉のタルタル)」と記載されている場合もあります。

【18】シュニッツェル(Schnitzel)

  • 写真:がぅちゃん

シュニッツェルはドイツやオーストリアの肉料理ですが、イスラエルでも本場並みに食べられます。イスラエルではチキンを薄く延ばして衣に付けて揚げたものが一般的で、冷凍食品としてもスーパーでよく売られています。鶏肉をパン粉で揚げただけなので、子供用メニューとしても人気です。

イスラエル料理の種類 6. 魚料理(4品)

【19】ニシンのピクルス(Pickled Herring)

  • 写真:がぅちゃん

ニシンのピクルスはロシアやポーランドといったヨーロッパ諸国でよく食べられる料理ですが、イスラエルでも非常によく目にする料理です。ホテルのバイキングなどでも見かけます。 写真の右にあるのは鯖のスモークです。いくら、たらこ、魚の干物などもポピュラーです。 余談ですが、イスラエルへの移民の数が国別で最も多いのはロシア人/ソビエト連邦とされています。

【20】魚のグリル(Grilled Fish)

  • 写真:がぅちゃん

イスラエルは地中海沿岸の海の国なので、淡水魚も含め、魚がよく食べられます。一匹丸ごとだったり、切り身(フィレ)だったりとフォルムは様々です。写真のものは、イスラエル最大の湖「ガリラヤ湖」周辺の名物料理である、タヒーニを添えたティラピアの丸焼きです。

イスラエルでポピュラーな魚は、サーモン(Salmon)、スズキ類(Sea Bass / Labrak)、タイ類(Sea Bream)、ハタ類(Grouper)、ティラピア(Tilapia) などです。

【21】フィッシュ&チップス(Fish&Chips)

  • 写真:がぅちゃん

シュニッツェル同様にヨーロッパ全体でよく食べられますが、イスラエルでも人気です。魚を取り扱うレストランには大体あります。写真のものはフィッシュ&チップスとして王道のビジュアルですが、 お店によっては小ぶりの魚を複数素揚げにしたり、パン粉をつけて日本のアジフライの様にしたり、バリエーションがあります。

フィッシュアンドチップスのおすすめ店はこちら⇒イスラエルの人気グルメ!フィッシュ&チップス専門店【Joseph 'n' Sons】

【22】イカのグリル(Grilled Calamari)

  • 写真:がぅちゃん

アメリカやヨーロッパの一般的なレストランにあるものとほぼ同じです。一匹丸ごとスライスして炒めたり、頭の部分を複数ソテーしたり、バリエーションがあります。前菜として提供されることが多く、サラダの具になっている場合もあります。「Grilled Calamari」「Seared Calamari」と記載されています。

イスラエル料理の種類 7. サラダ(3品)

【23】チョップドサラダ(Chopped Salad)

  • 写真:がぅちゃん

複数の種類の野菜を小さく角切りにて混ぜ合わせたサラダです。 トマト、レッドオニオン、きゅうりが一般的な材料です。レモン、オリーブオイル、ニンニクのドレッシングで和えられます。サラダ=チョップドサラダのレストランもありますが、お店によっては注文の際に「Chopped(角切り)/Green(普通)」を選択できます。余談ですが、レモン、オリーブオイル、ニンニクという組み合わせは、イスラエルの料理の調味料として超定番の組み合わせです。

【24】タブーリ(Tabbouleh)

  • 写真:がぅちゃん

パセリをメインに、ミント、玉ねぎ、トマト、ブルグルなどが混ぜられた中東のサラダです。レバノンやシリアが発祥と言われています。レモン、にんにく、オリーブオイルのドレッシングで和えられることが一般的です。とても爽やかな口当たりですが、酢の物のような酸っぱさではないです。表記は「Tabbouleh」「Tabbouli」などです(アラビア語の料理の英語表記は当て字なので複数パターンがある)。

【25】ファトゥーシュ(Fattoush)

  • 写真:がぅちゃん

こちらもレバノンが発祥の料理と言われており、チョップドサラダの上に薄いパリパリの揚げパンを乗せたような中東のサラダです。ライトなチーズがかかっていることもあります。イスラエルでタブーリとファトゥーシュは中東サラダの二大巨頭といった印象があります(タブーリがある店にファトゥーシュはほぼ必ずある)。表記は「Fattoush」「Fatush」などです。

イスラエル料理の種類 8. 漬物(3品)

【26】オリーブ(Olive)

  • 写真:がぅちゃん

イスラエルのレストランでは複数の漬物が突き出しとして提供されることがありますが、オリーブは中でも代表的な一品です。スーパーでも幅広い種類が売られています。ピクルスもありますが、そうでないものもあります。余談ですが、オリーブオイルはイスラエルの料理に欠かせない食材であり、オリーブ自体がイスラエル伝説の7食材(Seven Species)の一つです。

【27】ピクルス(Hamutzim)

  • 写真:がぅちゃん

キャベツ、人参、カリフラワーが入っており、赤みがかかった酸っぱいピクルスです。「Hamutzim」 は酸っぱいという意味があるそうです。 中東のピクルス「トールシ(Torshi)」に似ています。よく、ケバブ屋(シャワルマ)などで無料のサイドメニューとして提供されています。

ピクルスはどんな種類でも一括で「Pickles」と表記されていることが多いですが、「Pickled〜(〜のピクルス)」のように〜で野菜名を名指ししている場合もあります。

【28】ビーツ(Beetroot)

  • 写真:がぅちゃん

ビーツは紫色の根菜です。火を通してから冷ましてマリネにしたものが提供されます。 茹でた人参のような食感で、ほんのり甘い独特の風味です。漬物というより野菜料理と言えるかもしれません。メニューでは「Beetroot」や「Beets」と表記されています。余談ですが、イスラエルのレストランで鮮やかな紫色のソースやクリームが出てきた場合、たいていビーツが混ぜられています。

イスラエル料理の種類 9. 調味料(5品)

【29】マトブカ(Matbuka)

  • 写真:がぅちゃん

モロッコでよく食べられるパプリカ風味のトマトソースで、アメリカなどでも売っているサルサソースに味がにています。前菜の一部やパンとともに提供されます。表記は主に「Matbuka」です。調味料全般に同じことが言えるのですが、メニューの端にちょろっと名前が書かれていることが多いです。影は薄いですが登場頻度は多いので、覚えておくといいかもしれません。

【30】アンバ(Amba)

  • 写真:がぅちゃん

アンバはマンゴーのソースで、イラクやインドが発祥と言われています。ビネガー・ターメリック・チリなどと調合されていて、酸っぱいものが一般的ですが、甘いものも存在します。表記は「Amba」です。

【31】スクッグ(Zhug)

スクッグは中東のチリソースですが、辛いのでホットソースと言ったほうがいいかもしれません。フムスなど他のソースに少量添えられていることが多いです。ケバブ屋などで追加される赤くて辛いやつは、だいたいスクッグです。「Skhug」「Skhoog 」「Zhug」など様々な表記があります。

【32】スマック(Sumac)

  • 写真:がぅちゃん

スマックは花を乾燥させて作られた香辛料です。中東系のレストランではサラダなどによくかかっています(【25】のファトゥーシュにもかかっています)。スーパーにもスパイスコーナーにほぼ必ずあります。見た目は日本のふりかけの「ゆかり」とほぼ同じで、味もなんとなく似ています。 綴りは「Sumach」「Sumaq」など様々です。

【33】ザータル(Za'atar)

ザータルは中東全体でよく使われるスパイスの一つです。イスラエルではお土産としてもよく売られています。 香りが強いオレガノのような風味で、白ごまと混ぜられているものが一般的です。レストランでパンに振りかけられている場合もあります。表記はほぼ一律で「Za'atar」です。

イスラエル料理の種類 10. 盛り合わせ(2品)

【34】メゼ(Meze)

  • 出典:tripnote.jp前菜の盛り合わせ「メゼ」

メゼは前菜の盛り合わせです。ギリシャなどの国でも同じ呼び名で存在します。イスラエルでは中東系のレストランでメゼを頼むと、数十種類の前菜が小皿に盛られて提供されます(写真のメゼは少ないほう)。フムス、タヒーニ、ファラフェルなど、定番料理がほぼ全て含まれているので、頼むとお得です。表記は「Meze」「Mezze」などです。

【35】イスラエルブレックファスト(Israeli Breakfast)

イスラエル料理の一品としてカウントされることもありますが、これも複数の料理の盛り合わせです。「パン」「チョップドサラダ」「卵料理」「乳製品or魚の小鉢複数」が一緒に提供されます。肉類がないのは、肉と乳製品を混ぜてはいけないユダヤ教食の影響と言われています。ホテルなどでは朝食バイキングの品揃えがすでに「Israeli Breakfast」として成立している場合が多いです。

「Israeli Breakfast」「Kibbutz Breakfast」と表記されます(※Kibbutzというコミュニティが発祥の食べ方とされている)。

イスラエル料理の種類 11. デザート(2品)

【36】クナーファ(Kanafeh)

  • 写真:がぅちゃん

トルコや中東地方で食べられるお菓子です。イスラエルの中東系のレストランでデザートとしてよく提供されます。カルメル市場(動画)やスーパーでもよく売られています。チーズのような乳製品の上に、砂糖漬けされた紐状の生地 が乗ったデザートです。 「Kanafeh」「Kunafa」など表記は様々です。

【37】ハルヴァ(Halva)

  • 写真:がぅちゃん

ハルヴァも中東でよく食べられるお菓子です。イスラエルではホテルのバイキングエリアなどにもあります。イスラエルのハルヴァはタヒーニが多めに使われます。

この他にも、中東系のレストランではジャレビ(Jalebi)、カターイフ(Qatayef)などが食後に提供される場合もあります。なお、一般的なイスラエルのレストランのデザートは、アップルパイ/クランブル、チーズケーキ、チョコレート系、シャーベット/アイスクリーム、クリームブリュレです。

イスラエル料理の種類 12. ドリンク(3品)

【38】イスラエルワイン(Israeli Wine)

  • 写真:がぅちゃん

イスラエルはワインの生産に力を入れていて観光地としても人気のワイナリーがいくつか存在します。 写真のワインはゴランハイツワイナリー(Golan Heights Winery)の「Yarden」というブランドのボトルです。観光客もよく来る小綺麗なレストランには大体イスラエルワインのリストがあります。

【39】イスラエルビール(Israeli Beer)

  • 写真:がぅちゃん

ローカルビールは「マカビー(Maccabee)」「ゴールドスター (Goldstar)」の2つが特に有名で、ほとんどの飲食店にあります。写真のビールはゴールドスターで、国内で最も人気のビールとして認知されています。イスラエル国内のビールシェアの3割を占めていると言われています。

【40】アラック(Arak)

中東でよく飲まれる蒸留酒です。写真はイスラエルで販売されているアラックです。ギリシャの「ウーゾ(Ouzo)」やトルコの「ラク(Raki)」に味が似ています。バーなどで「イスラエルのお酒が飲みたい」と店員さんに言うと大体アラックが提供されます。ショットで飲む場合もあります。

イスラエル料理の種類 13. その他(3品)

【41】シャクシュカ(Shakshouka)

  • 写真:がぅちゃん

後半での登場になりましたが、シャクシュカはイスラエル料理としてまず名前が挙がる料理の1つです。中東や北アフリカでよく食べられる料理です。パプリカ風味のトマトソースに卵を落とし、煮込む様に調理します。イスラエルでは朝食の定番として認知されています。レストランによっては卵の黄身の調理具合を選べる場合があります。表記は「Shakshouka」が一般的です。

【42】ハメイリチーズ(Tzfat)

ハメイリチーズは羊のチーズで、厳密には 「Tzfat Cheese」と呼ばれています。イスラエルの「Hameiri Dairy(ハメイリ乳業)」によって生産されているため、ハメイリチーズと呼ばれることがあります。メニュー表記には「Israeli Cheese」「Hameiri Cheese」「Hameiri Feta」「Tzfat」など様々なパターンがありますが、「Israeli Cheese」=ハメイリチーズと考えて間違いないと思います。

【43】ザクロ(Pomegranate)

  • 写真:がぅちゃん

ザクロはそのまま食べられたり、ジュースにされたり蜜にされたり、サラダにかけられたり、 様々な食べられ方をします。デザートにもおかずにも使われる数少ない食材の一つです。スーパーにもたくさん並び、ジューススタンドのディスプレイとしてもよく並んでいます。

ちなみにイチジクも同じくらいポピュラーです。なお、オリーブと同じく、イチジクもザクロもイスラエル伝説の7食材(Seven Species)の一つです。

番外編:ゼニアオイの葉のハンバーグ(Ktzitzot Khubeza)

  • 出典:www.youtube.comספיישל "מבשלים מחוץ לקופסה" - קציצות חובזה

イスラエル国外にルーツが見出せる料理がほとんどの中、イスラエル国内で誕生した数少ない料理が「Ktzitzot Khubeza(קציצות חוביזה)」です。「Mallow Plant」「Malva Plant」呼ばれる葉を使って作ったハンバーグの様な料理です。イタリアの「マルファッティ(Malfatti)」という料理に似ています。

厳密にはイスラエル建国前から食べられていたそうですが、イスラエル発祥(もしくはパレスチナ発祥)と言える料理なのではと思います。しかしながらコアな家庭料理といったイメージで、普通のレストランで見かけることはなかなか無いです。イスラエル料理でありながら定番料理とは言いにくい料理です。

その他のイスラエル料理

  • 出典:en.wikipedia.org世界初のユダヤ人の料理本として知られる「How to Cook in Palestine」

イスラエルに詳しい人からすれば「なぜこれが入っていない?」という料理もあるかもしれません。

例えば、「マジャドラライス(Mujaddara)」「レンズ豆のスープ(Lentil Soup)」「イスラエルクスクス(Ptitim)」「ブレク(burek)」「エルサレムミックスグリル(Jerusalem Mixed Grill)」「マラビ(Muhallebi)」「マッツァー(Matzo)」「ラトケス(Latke)」…etc

このように挙げていけばキリはないのですが、この記事では、イスラエルの一般的なレストランにも出てくるような、登場頻度の高い料理をイスラエル料理として紹介しています。(自分でもなぜ上記の料理がランクインしなかったのか疑問です…)

イスラエルの料理として稀に名前が挙がるエチオピア料理

  • 出典:tripnote.jpテルアビブのエチオピア料理屋で提供されるインジェラとワット

イスラエル料理としてエチオピア料理の「インジェラ(Injera)」や「ワット(Wat)」の名前が上がることがあります。 イスラエル国民の約2%(約12万人)がエチオピア系ユダヤ教徒とされており、エチオピア系移民の姿もよく見ます。

しかしながら、エチオピア料理がフムスのようにレストランのメニューに頻繁に採用されているかと言えば、そうではありません。エチオピア料理屋に行かなければ食べるのは難しいのではと思います。

  • 写真:がぅちゃんテルアビブの週末のパーティで消費されるケータリングの寿司

さらに言えば、テルアビブではエチオピア料理屋より日本料理屋(寿司屋やラーメン)の方が多く、パーティの場で寿司を食べているイスラエル人を見かけることもあります(寿司はイスラエルで米のファストフードとして人気)。

つまり、エチオピア料理がイスラエル料理なら、人気や定番度がそれに勝る寿司もイスラエル料理になりかねないのです。しかしもちろんそうはなっていません。確かに移民としてエチオピア出身の方は多いですが、イスラエル国内では、エチオピア料理をイスラエル料理とはまだ呼べない気がします。

まとめ:イスラエル料理を厳選するならこの3つ

  • 写真:がぅちゃんイケアのカフェテリアのフムス
  • 写真:がぅちゃんイケアのファストフード屋のファラフェルサンド
  • 写真:がぅちゃんイケアのファラフェルサンドにかかったタヒーニ

イスラエルで誰に聞いても名前が挙がると予想できる食べ物をピックアップならば フムス【1】、タヒーニ【3】、ファラフェル【7】だと思います。これに「イスラエルブレックファスト【35】」や「シャクシュカ 【41】」が続くのではと思います。ピタパン【5】もありだと思います。

  • 写真:がぅちゃんイケアのファストフード屋に常備してあるタヒーニ(右)とマスタード(左)のポンプ。

ちなみに私が以上の3つを選出した理由は、これら全てがイスラエルのIKEAにもあったからです。「これだけはとりあえず置いとかないと」という印象を受けました。これらを見たとき、この3品はきっとイスラエルのソウルフードの御三家なんだなと思いました。

さいごに:定番メニューを知るメリット

  • 出典:tripnote.jpテルアビブのレストラン「ビシクレッタ」のメニュー

写真はテルアビブのとあるレストランのメニューです。記事内で紹介したイスラエル料理が登場する部分に赤線が引いてあります(タヒーニがが5回も登場しています!)。なお、このお店は中東系でも地中海系でもなくコーシャ料理でもない、一般的なカジュアルダイニングのレストランです。

他のレストランでも、品こそ変われど同じような頻度で定番メニューが登場するので、知っておくと「知らずに注文したら自分の嫌いな食べ物が入ってた」といったアクシデントが避けられます。

また稀に、あるはずの食材が入ってなかったり間違った料理が提供されるなど、お店側のエラーも発生します。そんな時にメニューの基本情報を知っていると正当に指摘できるので、適正価格でフェアなサービスが受けられる可能性が上がります。(ほとんどの場合は常識的な説明やフォローがなされますが、言わなければうやむやにされていたと思われるケースもそこそこありました)

イスラエル料理の答え合わせを

  • 写真:がぅちゃん多様なイスラエルのフムス
  • 写真:がぅちゃん多様なイスラエルのフムス

フムスだけでも数えきれないバリエーションがあるイスラエル料理。13種類43品と、多いとも少ないとも言い切れない数の料理を紹介しましたが、 もしイスラエルを訪れる際は答え合わせをする感覚で食事を楽しんでいただければと思います。このイスラエル料理のまとめがお役に立てれば幸いです。

海外グルメの基礎知識に関する記事はこちら
世界の料理が学べる【Netflix/ネトフリ】のおすすめ海外グルメ番組10選

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イスラエル料理とは?不動の定番3品を紹介

イスラエルで3年暮らし、約200軒食べ歩いた筆者が、イスラエル料理の王道の3品を厳選して解説します。紹介する料理は、イスラエルの圧倒的コンフォートフードであり、...

【イスラエル】テルアビブで人気NO1のサビーフ「SABICH TSERNIKOVSKI」

イスラエルを代表するストリードフードの「サビーフ/SABICH」。イスラエルの東京とも称される、テルアビブで最も有名なサビーフ屋台「SABICH TSERNIK...

【イスラエル】テルアビブで最高クラスの日本食レストラン「Ya Pan」

実はイスラエルのテルアビブは、人口比ですし屋の数が世界3位。事実上世界屈指の日本食激戦区・テルアビブで人気上位のレストラン「Ya Pan(ヤパン)」を紹介します...

この記事を書いたトラベルライター

京都のゲイライター
京都在住のフリーライター。LGBTQのGです。イギリス、カナダ、ドイツ、イスラエル、アメリカに住んでいました。趣味は食べ歩き、海外旅行、スタンダップコメディです。
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