見事なほど様々な花が咲き競うことから桃源郷と呼ばれた地、花見山(はなみやま)公園。写真家の秋山庄太郎氏が、生前毎年のように訪れた場所です。春、草木が一斉に芽吹き、明るく華やかな装いを見せる山は、甘い香りに包まれ、まさに別天地です。
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驚くなかれ!実は、個人の私有地?!
花見山公園は、福島の桜の名所として有名で、現在では毎年30万人もの観光客が訪れているお花見スポットです。それほどの場所が、実は個人の私有地で、無料開放されているのですから驚きです。
養蚕農家を営む阿部伊勢次郎氏が、花木栽培で生計を立てようと決意したのが昭和10年。それから、家族で雑木林(現在の花見山)の開墾を始めました。「目の前の雑木林を花々で美しく彩られた花の山にする。」そんな思いを胸に、東京ドーム1個分にも及ぶ敷地に、花を植え続ける日々が続きます。
およそ20年という歳月をかけて完成したのが、花で咲き乱れる花見山です。「みんなに、きれいな花を観てもらい、心が安らぐ場所になれば。」との思いで無料開放を始めてから、2019年でなんと60年になります。この絶景はまさに桃源郷の世界、そして暖かい想いに包まれる理想郷でもあります。
花見山公園の魅力
花見山の魅力を一言で言えば、彩り豊かな山であること。遠くに雪をいただく吾妻連峰を望みながら、花におおわれた道を散策するのは、格別です。桜だけでも、おなじみのソメイヨシノから、ウコン桜に天の川、薄ピンクの東海桜や濃いピンクになるオカメザクラなど、何種類も揃っています。
そのほかに、つややかな薄黄色のロウバイや、濃い黄色のレンギョウ、白く気高い白木蓮など、様々な花の競演が本当に見事です。春以外にも、秋から春にかけて咲く十月桜や山茶花、南天、雪柳など、1年を通して楽しむことができます。
花見山の楽しみ方
散策コースは3種類
花見山公園内は、山の中間あたりまで登る30分コース、さらに登る45分コース、山頂まで登る60分コースの3種類のコースが設けられています。山頂までの60分コースがお勧めですが、各自の時間や体力に合わせてお選びください。
公園内には、一休みできるような東屋が設置されている場所もあります。高い山ではないので、登山の装備は不要ですが、散策に適した動きやすい服装がお勧めです。山道で、途中滑りやすい場所などもありますので、靴はスニーカーをお勧めします。
花見山情報コールセンター(3月1日から4月30日まで)
TEL:024-526-0871(受付時間:午前8時から午後5時まで)
・花見山周辺マップ
・花見山開花情報
コース散策なしでも楽しめる
山麓部分には、車いすの方もお花見が楽しめるよう、ゆずりあいコースが設けられています。また、花見山周辺は、花木生産農家の集落なので、山に登らず、周辺を散策するだけでも、お花見気分で充分楽しめるのも嬉しいところです。
アクセス
電車の場合
東北新幹線、山形新幹線:福島駅より、路線バスで25分、タクシーで15分
バスの場合
路線バス:福島駅東口8番乗り場より、渡利南回りで花見山入り口バス停下車
※例年、開花シーズン中(4月1日~22日)はJR福島駅から花見山まで直通の臨時バスが運行します。詳しくはこちらの公式サイトをご覧ください。
車の場合
開花シーズン中は、周辺地区は交通規制がかかり、花見山周辺へのマイカー乗り入れが出来ません。開花状況により変わりますが、例年4月の3週間ほど、午前7時~午後5時までが規制となります。規制に合わせて、周辺地区では、臨時の駐車場が設置され、シャトルバス(協賛金あり)も運行されますので、お出かけ前には一般社団法人 福島市観光コンベンション協会のHPをご覧になってください。
- 花見山公園
- 福島 / 公園 / 観光名所 / パワースポット / 桜の名所 / インスタ映え
- 住所:福島県福島市渡利 花見山公園地図で見る
- 電話:024-522-3265
- Web:http://www.hanamiyamakoen.jp/