とても歴史深い、そして見どころがいっぱいの「姫路城」。せっかく行くなら事前にある程度、調べていきたいところですが、そんな時間がない!と言う方は、現地で借りられるオーディオガイドやスマホアプリがお役に立ちます!便利なツールを使っての姫路城巡りを、ご紹介いたします。
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美しさだけじゃない!姫路城の魅力とは?
姫路城 は、1993年に日本で初めて世界遺産として登録されました。その理由の一つが、姫路城の美的完成度。日本の木造建築においては「最高」と評価され、世界的にも他に類のない優れたものである、と。
確かに、JR姫路駅を降りて姫路城に向かうと、まっすぐ伸びる道の向こうに、どどーん!と見える大天守の佇まいは、本当に凛としていて美しく、思わず興奮しちゃいます。
この真っ白な天守閣が、まるで羽を広げた白鷺のようだということで「白鷺城」ともよばれ、姫路市のマスコットキャラクター、しろまるひめ が生まれました。
でも、姫路城の魅力は、そんな見た目の美しさだけではありません。さらっと観て終わりにするなんて勿体無い! なぜなら、この姫路城は歴史的に有名な人物が多く関わっている上に、外見からは分からない仕掛けや構造がとっても面白いから。
歴史的人物の名前をざっと挙げると、黒田官兵衛、豊臣秀吉、本多忠勝を祖父とする本多忠刻、その妻の千姫、池田輝政、などなど、本当に多くの歴史的人物の生き様を垣間見ることができます。
また、城のあちこちにある、「いざ敵が襲ってきたら」 と施された仕掛けが、本当にすごい! その仕掛けを一つひとつ見ていくのもとても面白いです。
しかし!その情報たるや、盛りだくさん。本当は、事前に情報を得てから行ったほうが良いかも知れませんが、「そんな面倒なことしたくない」、「時間がない」 という方にオススメなのが、オーディオガイド と スマホアプリ です。
姫路城を楽しむ2つのツール + α
スマホアプリは移動時間などの空き時間にダウンロードするだけ、オーディオガイドはお城に入場するときにサクっと借りるだけ。このツールを使うか、使わないかで、楽しみ方に大きな差が出るはず!
「姫路城大発見アプリ」のARやアニメガイドが大活躍
「姫路城大発見アプリ」は、google map と連携しており、GPS機能でARを使います。画面の「地図」をタップすると、上の写真の右のような、「ARポイント」が示されます。
実際にそこに行くと「AR」と書かれたボードがあるので、そこで画面の「ARスタート」をタップし、ARモードにします。
そのボードにスマホをかざすと、ARで映像が見られたり、下のように、写真を撮る時にスタンプのように使えるアイテムをGETすることもできます。
さらに、アニメで面白いポイントの解説を観ることもできるのです。
アイテムコレクションやムービーコレクションに入れたものは、姫路城を出てからも使うことができるのもステキ! 家に帰ってから「あの説明をもう一度見よう」と言うときに、アニメは役に立ちます。
また、アプリの「地図」で活用できるのは「ARポイント」だけではなく、「古写真ポイント」では昔の写真が表示されるので今と見比べられたり、「オススメポイント」では姫路城周辺の観光にオススメな場所を調べることもできます。
「オーディオガイド」も大活躍
オーディオガイドは、入場チケット売り場のすぐ左手前にあります。レンタル料は、たったの 600円! しかも、解説ポイントは 20箇所 もあります。
そのポイントでしか聴けないということはなく、借りている間はいつでもどこでも、自分が聞きたいナンバーを押せば、何度でも解説を聞くことができますし、途中で聴くのをやめることもできます。
音声は、なんと 松平健 さん。また、上方講談師の 旭堂鱗林 さんが補助役で語ってくださいます。(PDF)
一つの解説はそこそこ長いので、じっと立ち止まって聴くのも良いですが、その周囲を歩きながら聴く方が効率は良いかもしれません。そのようなわけで、一台を家族やカップルで回して聴くと、とても時間がかかってしまうので、1人一台がオススメです。
知るほどはまる 「姫路城トリビアン」
これは時間に余裕のある方にオススメなのですが、ホームページにある 「姫路城トリビアン」 が、とっても面白くて、実際に姫路城巡りの事前情報として役に立ちます。
PDFなので、プリントアウトするか、スマホでPDFが見られるようにする必要はありますが、2種類あり、Part 1 は城の構造など基本的な内容、Part 2 は姫路城にまつわる歴史や人物について解説されています。観光の移動時間の活用にもオススメです。
ツールをとことん活用するお勧めルート
姫路城の一番の見所は 大天守 ですが、それ以外にも見所はたくさん! 最初にもご紹介しましたが、姫路城は攻撃された時に、いかに防御するか、いかに敵を拡散させるか、いかに攻撃を仕掛けるか、という工夫がたくさんあります。その面白い構造や、小ネタになるようなポイントを、いくつかご紹介します。
いきなり現れる「三国掘」
最初の 菱の門 をくぐると、突如現れるのが 三国堀。この池は湧水でできているのですが、なぜこんなところに池が? そこには敵を誘い出す工夫があります。
攻め込んできた敵は、この大きな池を目の前に、右へ行くか左へ行くか、一瞬迷います。パッと見ると、右は石垣で行手を阻まれるような雰囲気。じゃあ比較的攻めやすそうな左へ行こう!
そうして左に行くと、狭間 から弓や銃がバンバン撃ち込まれ、武者隠し から現れた部隊にブスブス!っとやられるわけです。
観光ルートとしては、三国堀から右に行っても大天守に行けるのですが、見所は左へ行く方がたくさんあります。三国掘を前に見て、後ろにある上り坂へ向かいましょう。
解説もいっぱい!西の丸の「百間廊下」
西の丸 というエリアに入ると、広々とした芝生広場と、それをぐるっと囲むような建物があります。ここは、本多忠政 が拡張したエリアです。本多忠政とは、徳川家康の 徳川四天王の1人本田忠勝 の長男。徳川家康の孫、千姫 が妻です。
要塞の役目も果たした「百間廊下」
この西の丸をぐるっと囲む建物は、千姫に仕えた侍女たちの部屋があり、西の丸長局、通称 「百間廊下」と呼ばれています。その長さは、百間と言われるだけある長さ240m!
中に入れるので、靴を脱いで入ってみましょう。侍女たちがたくさん居たのであろう小部屋では、姫路城の様々な解説を見ることができます。先にご紹介した「姫路城トリビアン」の内容と、ほぼかぶっています。
- 出典:blog.goo.ne.jp
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この「百間廊下」は、要塞の役目も果たしていたのです。これだけ長く、高い長局で囲まれている城であれば、そう簡単に外から攻め入ることはできません。廊下には、あちこちに 狭間 もあります。
「百間廊下」の最後の見所は、化粧櫓 。さすが 千姫 が使っていた部屋、他の女中の部屋と比べてだいぶ豪華です。筆者が訪れた時は、当時の着物について展示されていました。
千姫の人生についても、詳細が展示されている部屋があるので、ぜひゆっくり見てみてください。また、「百間廊下」から垣間見える大天守の姿もまた美しいです。
- 出典:blog.goo.ne.jp
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史実とは関係ない「将軍坂」
百間廊下の次の見所は「将軍坂」と呼ばれる細い上り階段です。筆者が行ったときは、残念ながら右側が工事中で大天守が望めなかったのですが、ここから見上げる大天守が写真スポットの一つです。
「将軍坂」と呼ばれるようになった所以は、松平健が主演の「暴れん坊将軍」。ドラマの中で、江戸城の中の様子としてよくここが撮影に使われたため、自然とそう呼ばれるようになったんだとか。なので、史実と「将軍坂」とは関係がないわけですね。
大天守までの通路で敵を惑わせる造り
さらに登っていくと、だんだんと大天守が近くに見えるようになります。
と、同時に、通路も細く、とっても複雑になってきます。ここまで攻め入ってきた敵を、いかに一瞬躊躇させて時間を稼ぐか?! いかに攻撃を仕掛けるか?! そんなこだわりが伺えます。
いよいよ「大天守」
大天守は何階建てだと思いますか? 外観から見ると、5重に見える、すなわち5階建てに見えますよね。
でも実は、3階に見える屋根の上にある、小窓のような部分が一つの階。さらに4階に見える屋根の上に、同じように小窓のようなものがある部分にもう一つの階。要するに、全部で 7階 あるんです。
これも、実は敵を欺く造り。外から見て「5階まで行けば追い詰められる!」と思いきや、「あれ? まだ階があるぞ?! また階があるぞ?! どうなっているんだ!」 と。
それぞれの階には、その階の細かい解説があります。
もちろん、ARやオーディオガイドが活用できる箇所がたくさんあるので、お見逃しなく!
- 出典:blog.goo.ne.jp
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大天守の後も「お菊井戸」など見所いっぱい
大天守を出た後も、大天守の東側には「お菊井戸」や、「古墳の石棺が使われている石垣」など、見所はいっぱいあります。
- 出典:blog.goo.ne.jp
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最後に・・・
とても見所が多く、歴史的人物のことも少し知ったり、トリビアを知れば、姫路城の魅力は2倍、3倍、何倍にもなります。今は便利なツールがあるので、ぜひ活用して、姫路城タイムをより楽しいものにしていただければと思います。
- 姫路城
- 姫路市 / 観光名所 / 城 / 桜の名所 / ツーリング / 世界遺産
- 住所:兵庫県姫路市本町68地図で見る
- 電話:079-285-1146
- Web:http://www.city.himeji.lg.jp/guide/castle/