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禅(ZEN)を知るうえで外せない北陸の名刹3選

取材・写真・文:

東京在住
訪問エリア:43都道府県

2019年1月10日更新

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写真:熊猫

北陸の禅寺といえば永平寺が真っ先に挙がりますが、北陸地方は名刹の宝庫。魅力いっぱいのお寺さんがたくさんあります。その中でも特に禅を知るうえで外すことのできない3箇所の禅寺をご紹介します。

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【1】曹洞宗第二道場、宝慶寺(ほうきょうじ)

  • 写真:熊猫宝慶寺の山門。

福井県大野市にある宝慶寺は、1261年(弘長元年)、宋(現在の中国)から来日した寂円禅師(じゃくえんぜんし)によって開山されたと伝えられています。寂円禅師と福井県の永平寺を開山した道元禅師はともに宋で修業した身。道元禅師の帰国後、寂円禅師は道元禅師を慕って来日し、子弟の関係を結んだといいます。

道元禅師亡き後、寂円禅師は宝慶寺を開山、750年以上経った今も永平寺との関係が強く、曹洞宗における第二道場と位置付けられ、現在に至っています。

幽谷の雰囲気はまさにパワースポット

  • 写真:熊猫木立が鬱蒼とする宝慶寺の参道。

標高500mの山中にたたずむ宝慶寺の参道は、もみや杉の巨木が連なり、その幽谷なる雰囲気はまさに修業の場としてふさわしい環境といえます。お寺の建立は、風水の視点が重視され、龍が住むといわれる谷がその条件にはうってつけといわれています。宝慶寺の環境はまさしく、その龍の住む場所。かなりエネルギーの高いパワースポットかもしれません。

市街地から約12km。アクセスはよくありませんが、坐禅に興味がなくても一度は訪れてみたい禅寺といえます。最寄り駅であるJR越美北線、越前大野駅から宝慶寺まではタクシーで20分程度。

坐禅会

曹洞宗の第二道場ともいわれる宝慶寺では、毎日坐禅会が催されています。坐禅会は、午前4時から5時25分、15時40分から16時20分、19時30分から20時50分までの計3回。

また、5泊6日や1週間程度の期間、宝慶寺に宿泊しながら、修行僧と同じ修業を行う摂心会と呼ばれる会もあります。坐禅の初心者から仏道を探求する人、様々な人を受け入れているようです。

宝慶寺の見どころ「寺宝」と「旧橋本家住宅」

  • 国の重要文化財に指定されている旧橋本家住宅。

宝慶寺のご本尊は釈迦三尊です。また境内に建てられた薦宝閣には、宝慶寺の寺宝が展示されています。中でも道元禅師の姿が描かれた絵はまさに必見の宝物といえます。

なお、山内には江戸時代中期頃に建てられた旧橋本家住宅が国の重要文化財として保存されています。茅葺屋根や囲炉裏など、今はもうなかなかお目にかかることのできない貴重な家屋は当時の生活を偲ぶことができるでしょう。毎年5月から10月までの日曜・祝日に宝慶寺檀家さんのご協力によって、囲炉裏の利用ができたりとガイドを聞くことができます。

宝慶寺
福井 / 社寺・教会
住所:福井県大野市寶慶寺1−1地図で見る
電話:0779-65-8833
Web:https://www.fuku-e.com/010_spot/?id=108

【2】徹通義介禅師が開山した大乘寺(だいじょうじ)

  • 写真:熊猫美しい大乘寺の山門。

石川県金沢市にある大乘寺は1289年(正応2年)、永平寺第三代の徹通義介禅師(てっつうぎかいぜんし)によって開山されたといわれています。大乘寺は永平寺の四門首に数えられており、重要な禅寺であることがうかがいしれます。

また周防正行監督がメガホンをとった映画、『ファンシイダンス』のロケ地としても有名です。大乘寺へのアクセスはJR金沢駅からクルマで20分、バスの場合、JR金沢駅から平和町行きのバスに乗車し、平和町にて下車、徒歩15分の距離です。

日曜坐禅会と世界のZEN

大乘寺には立派な僧堂があります。毎週日曜日、13時30分より坐禅会が行われています。毎回30名の方が参加され、その中には初心者の方も珍しくないようです。2回の坐禅を行った後、15時からは大乘寺住職からの法話と茶話会が開催されています。また、宿泊を伴う参禅も実施しています。

なお、大乘寺は2013年に世界禅センターを創設、海外のZENと交流するなど、ワールドワイドな活動を行っています。もちろん、外国人の坐禅も広く受け入れられています。

季節を彩る年中行事

春夏秋冬、大乘寺は様々な年中行事に彩られています。冬の寒行托鉢は、寒の入りから節分まで約1ヶ月間に、修行僧が金沢市中の一軒一軒を読経して歩く行で、金沢の冬の風物誌として知られています。

また、10月14日は徹通義介禅師の命日、大乘寺の開山忌です。この日は永平寺開山の道元禅師、ニ祖孤雲懐奘禅師(こうんえじょうぜんし)そして徹通禅師の霊骨が仏前に安置され、参詣者に昼食が用意されます。

大乘寺の見どころ「七堂伽藍」

  • 写真:熊猫国の重要文化財に指定されている大乘寺の法堂。

大乘寺の見どころはなんといっても、その見事な七堂伽藍です。ご本尊、釈迦牟尼仏が安置されている仏殿は1702年(元禄15年)の創建、その風格は圧倒的です。なお、仏殿は国の重要文化財に指定されています。

また山門、法堂は石川県と金沢市の指定有形文化財に指定。山門にある「しあわせの鐘」に多くの人が癒されるでしょう。まず、七堂伽藍をゆっくりと観て回りたいものです。

大乘寺
金沢 / 社寺・教会
住所:石川県金沢市長坂町ル-10地図で見る
電話:076-241-2680
Web:http://www.daijoji.or.jp/

【3】五老峰を擁する北陸屈指の名刹、永光寺(ようこうじ)

  • 写真:熊猫江戸時代に再興された永光寺の山門。

石川県羽咋市にある永光寺は瑩山紹瑾禅師(けいざんじょうきんぜんし)が1312年(正和元年)に開創したお寺さんです。道元禅師が曹洞宗の高祖であれば、瑩山紹瑾禅師は曹洞宗太祖と呼ばれ、永光寺の格式が偲ばれます。

後醍醐天皇の勅願寺を務め、足利尊氏・足利直義など在地守護の庇護を受けるなど、当時の時代にあってとりわけ重要視された名刹といえます。アクセスは、のと里山海道千里浜インター、JR羽咋駅よりタクシーで15分程度です。

  • 永光寺の参道。

美しすぎる七堂伽藍

  • 見事な七堂伽藍にが特徴的な永光寺の法堂。

永光寺の伽藍は創建以来、度重なる兵火によって焼失してきました。現在の七堂伽藍は江戸時代以降に再興されたものです。山門をくぐると、正面に法堂をのぞみ、ぐるりと回廊によって庫裏、僧堂が結ばれています。そのシンメトリーなる七堂伽藍の配置の美しさは圧巻であり、見どころのひとつといえます。なお、この七堂伽藍は羽咋市指定有形文化財に指定されています。

山岡鉄舟の書

山岡鉄舟は、幕末から明治時代にかけて活躍した政治家であり、江戸城無血開城でも活躍したといわれています。また、優れた書を残したことでも有名で才能に溢れた人物としても知られています。その山岡鉄舟が書いた襖絵など、総勢1万点にのぼる書が永光寺に保管されています。

時の住職が山岡鉄舟に書いてもらったといわれ、約40年ほど前に蔵の片隅にあった膨大な書が発見されました。永光寺は時折、山岡鉄舟が遺した書を展示・公開しています。

永光寺最大の見どころ「五老峰」

なんといっても、永光寺最大の見どころは五老峰です。法堂の裏手にある伝燈院の奥を登っていくと、墳丘があり、天童如浄禅師(てんどうにょじょうぜんし)、道元禅師、孤雲懐奘禅師、徹通義介禅師、瑩山紹瑾禅師の5師の遺品等が埋納されています。清浄であるとともに、その霊気に包まれた五老峰はまさに強力なパワースポット。一生に一度は参拝したい禅の聖地といえます。

永光寺
石川 / 社寺・教会
住所:石川県羽咋市酒井町イ11番 地図で見る
電話:0767-26-0156

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※この記事は2019年1月11日に公開した情報です。
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この記事を書いたトラベルライター

さすらいびと
「いつか、ある人にこんなことを聞かれたことがあるんだ。たとえば、こんな星空や泣けてくるような夕日を一人で見ていたとするだろ。もし愛する人がいたら、その美しさやその時の気持ちをどんなふうにつたえるかって?」
「写真を撮るか、もし絵がうまかったらキャンバスに描いてみせるか、いややっぱり言葉で伝えたらいいのかな」
「その人はこう言ったんだ。自分が変わってゆくことだって…。その夕日を見て、感動して、自分が変わってゆくことだと思うって」 星野 道夫「旅をする木」(文春文庫)より
https://blog.goo.ne.jp/kumaneko71

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