いま茨城県で話題の青い泉「泉が森湧水」をご紹介します。地底よりもくもくと出てきて、どこまでも青く神秘的な湧き水。平成の名水百選にも登録されているスポットです。近くの自然公園やグルメスポットと合わせて散策してみませんか?
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散策前に知っておきたい事前知識
泉が森湧水とは
泉が森湧水とは、その名のとおり「泉が森」のなかで湧き出ている水のことを言います。周囲が50メートルほどある泉の中心部分から、湧水がもくもくと出てくる様子が見どころです。泉の青さがひときわ美しいと、最近ではSNSなどでも話題です。水温は夏冬ともに約13度で保たれているのだとか。のちほどご説明する、泉神社の敷地内にあるスポットです。
「泉が森」とは
「泉が森」とは、泉神社の神域を含む総称で、常緑樹に囲まれた緑豊かな区域を指しています。昭和44年12月1日に「泉が森」として、茨城県指定文化財(史跡)に登録されました。その歴史は長く、奈良時代に編纂された日本最古の郷土誌『常陸国風土記(ひたちのくにふどき)』にも記載があります。
そのなかで泉が森湧水が紹介されており、夏の暑い時期には湧水地が人々の憩いの場であった、といった情報が残されているのだとか。筆者が訪問したのも快晴かつ気温の高い日でしたが、湧水地付近は木々が生い茂り、とても涼やかな風を感じることができました。
2スポットの散策がおすすめ
泉が森湧水は「平成の名水百選」に登録されています。正式な登録名称は「泉が森湧水及びイトヨの里泉が森公園」です。どういうことかと言うと、1つの登録地で2スポットがありますよ、ということです。
つまり、泉神社内にある1スポットめ「泉が森湧水」が水源であり、2スポットめ「イトヨの里泉が森公園」までその水の恵みがもたらされているということで、2スポット合わせて1つの名水百選登録地ということになります。といっても2スポットはすぐ隣同士の敷地にあるので、ぜひあわせて訪問してみて下さい。
ちなみに今回ご紹介予定のスポットはすべて徒歩で巡ることが可能です。最寄駅はJR常磐線大甕(おおみか)駅で、駅から徒歩20分程度のエリアになります。大甕駅より二駅目には日立駅があるなど、近辺の観光事情も充実しています。それではさっそく以下より詳しくご紹介させて頂きます。
【スポットその1】泉が森湧水(泉神社内)
泉神社の周辺は住宅地で、近くには国道も走っています。ですが、神社の敷地内へ足を一歩踏み入れるとまるでそこは別世界のようです。深い森が生い茂り、人もおらずまさに秘境といった雰囲気です。筆者が訪問した際は平日だったこともあり、一人も人を見かけませんでした。
お参りを済ませ、いよいよ湧水地へと向かいます。湧水地には弁天様が祀られたお社があります。お社の左脇にひときわ青い泉が見えています。一日の湧水量はなんと4,320トンと言われています。見どころは、地底からとにかくもくもくと湧き出るその水の勢いと美しさです。写真だと伝わりにくいですが、地面の砂が繰り返し盛り上げられている様子を思い浮かべて頂けるとよいかと思います。
さらに奥へ進んでいくと泉川という川が流れています。とても浅いですが水の透明感が素晴らしく、ところによっては勢いよく水が流れています。泉神社の敷地はそこまで広くないので、早ければ20分程度で見終えることが可能です。湧水や川に見とれていると50分程度はあっという間に過ぎてしまいます。
ちなみになぜこのような美しい湧き水ができるのかということを少しご説明します。阿武隈山地(あぶくまさんち)という言葉を聞いたことがありますでしょうか?阿武隈山地とは、宮城県南部から茨城県北部にかけて広がっている高地のことで、南北約170キロメートル以上にわたって連なる山地のことです。大部分は福島県に位置し、比較的なだらかな山地とされています。
実はこの阿武隈山地の南端が、茨城県日立市にあたっているのです。南端に位置するということは、阿武隈山地に降った雨が何年もの歳月をかけて地層を移動し、土のなかで水が何度もろ過されて、日立市の地下水源となって現れる仕組みです。地層は石灰岩を多く含む場所が多いそうで、カルシウムやミネラルなどを豊富に蓄えた栄養分たっぷりの湧き水が出来上がるのだとか。きれいなだけでなく、栄養分も豊富とは昔から人々の生活を潤してきた理由が分かるような気がしますね。
- 泉神社
- 茨城 / 神社 / パワースポット / 縁結びスポット
- 住所:茨城県日立市水木町2-22-1地図で見る
- 電話:0294-52-4225
- Web:http://izumi-jinja.sakura.ne.jp/
- 泉が森湧水
- 茨城 / 自然・景勝地 / 女子旅
- 住所:茨城県日立市水木町2-22-1地図で見る
- 電話:0294-52-4225
- Web:http://izumi-jinja.sakura.ne.jp/