イスタンブール
イスタンブール観光
ヨーロッパとアジアにまたがるトルコ最大の都市

実は見どころ満載!ユスキュダルでアジア側のイスタンブールを大満喫

取材・写真・文:

トルコ在住
訪問エリア:17ヶ国

2018年4月24日更新

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写真:Zon

トルコ イスタンブールは、ボスポラス海峡を挟んでヨーロッパとアジアに分かれる街です。有名な観光スポットの多くはヨーロッパ側にあるため、アジア側は観光客はなかなか足を運ばないエリア。しかし、ユスキュダルというエリアはアジア側に位置しながらも、イスタンブールの良さを十分に楽しむことができ、なおかつ物価も観光スポットよりも低め!というのが嬉しいスポットなのです!今回はユスキュダルのおすすめスポットを3つご紹介します。

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ユスキュダル

Üsküdar(ユスキュダル)はトルコ イスタンブールのアジア側に位置するエリアです。ボスポラス海峡沿いにある埠頭からは多くの船が出ていて、観光のみならず地元の人たちの通勤の足となっています。

ヨーロッパ側からのアクセスもとても簡単で、船であればエミノニュ、ベシクタシュなど多くの埠頭からアクセスすることができます。また、ヨーロッパ側とアジア側を結ぶMarmarayマルマライという近郊列車を利用することもできます。

  • 写真:Zonユスキュダルの埠頭 たくさんの連絡船が停まっている

ヨーロッパ側の観光スポットの多いエリアとは違い、ユスキュダルは観光客もそれほど多くない分、地元の空気感が漂う、飾らない魅力たっぷりのエリアです。そんなユスキュダルで、特におすすめのスポットを3つご紹介します。

その1☆乙女の塔

実は悲しい伝説をもつ塔

トルコ語でKız Kulesi(クズ・クレスィ)という乙女の塔は、ボスポラス海峡にポツンと浮かぶ、まるで童話の世界に出てくるような塔です。

  • 写真:Zon船から見た乙女の塔

様々な言い伝えがありますが、"乙女"という名前がついたのはある悲しい伝説によるものです。

昔、「お前の娘は18歳の誕生日に蛇に噛まれて死ぬだろう」と占い師に言われた王様は、愛娘をこの塔に閉じ込めて育てました。ボスポラスに浮かぶこの塔なら蛇に襲われる心配がなかったからです。娘の18歳の誕生日、王様は果物をいっぱいに詰めた籠を塔にいる娘の元へ持っていきます。しかしこの籠の中に毒蛇が隠れており、予言通り娘は死んでしまった、という言い伝えです。

連絡船で渡ってみよう!

乙女の塔は船の中からも見ることができますが、ユスキュダルでは海峡沿いの歩道を歩いていると、どんどん間近に見ることができます。塔の背景に見える、旧市街のトプカプ宮殿やアヤソフィア博物館などの世界遺産たちにも注目です!

  • 写真:Zonユスキュダルの海峡沿いを歩くと見えてくる乙女の塔

また、ユスキュダルからは乙女の塔への連絡船も出ているので、実際に塔に行くこともできるのです!

  • 写真:Zonユスキュダルからは乙女の塔行きの連絡船が出ている(大人20TL/580円)

乙女の塔の近くの埠頭にチケットブースがあります。チケットを買ったら、塔から連絡船が戻ってくるのを待ちましょう!

  • 写真:Zonこの船に乗って乙女の塔へ

かつて灯台として使われていたこの塔は、いまではレストランとして利用されています。また、上の階は展望スペースになっているので、まるで海の上からイスタンブールを見渡している、そんな特別な体験ができます。

  • 写真:Zon乙女の塔

実際に上陸して見上げてみると、なかなかの迫力です。塔への入場料は特にないので展望階へも無料で上がることができます。

  • 写真:Zon乙女の塔の展望階からの景色

ヨーロッパとアジアの境目、ボスポラス海峡のど真ん中からイスタンブールを一望できる素晴らしい塔。上の写真の右に見える街がユスキュダル、海峡を挟んで左に見えるのがヨーロッパ側の新市街です。

  • 写真:Zon海の上からイスタンブールを一望

新市街のランドマーク的存在、ガラタ塔まで見渡すことができます。天気のよい日はもちろん、夕暮れ時には旧市街の世界遺産の向こうに沈んでいく夕陽を見ることができるので、何回でも足を運びたくなる、そんなスポットです。

乙女の塔
イスタンブール / 建造物
住所:Salacak Mahallesi Üsküdar Salacak Mevkii 34668 Üsküdar/İstanbul地図で見る

その2☆ミフリマー・スルタン・ジャーミィ

建築家はミマール・スィナン!

ユスキュダルの埠頭を降りるとすぐに目に入ってくるのが、Mihrimah Sultan Camii(ミフリマー・スルタン・ジャーミィ)です。

  • 写真:ZonMihrimah Sultan Camii

このモスクは、オスマン帝国時代の栄華を築き上げたスレイマン大帝の娘、ミフリマー皇女のために建てられたもので、1548年に完成しました。トルコの大建築家、ミマール・スィナンによって設計されたものという点も見どころのひとつです。

モスクの外の様子

埠頭のすぐ近くにあるので、モスクの外はとても賑わった雰囲気で、ユスキュダルの地元の人たちで溢れています。

  • 写真:Zonミフリマー・スルタン・ジャーミィから見たユスキュダル埠頭付近

しかし、モスクの敷地内は、外部の喧騒が嘘のように神聖な雰囲気です。地元の人たちもお祈りのために集っています。

  • 写真:Zonミフリマー・スルタン・ジャーミィ 地元の人がたくさん

女性らしさを感じるモスク内部

ムスリム(イスラム教徒)でない場合も、モスク内では女性は頭にスカーフを被り、露出を控えなければなりません。こちらのモスクでは入口の左側にスカーフなどの貸し出しの用意があるので、持参していない場合は使わせてもらいましょう。

  • 写真:Zonミフリマー・スルタン・ジャーミィ 入口付近

準備が整ったらモスク内部を見学です。ミマール・スィナンはミフリマーに密かに恋心を抱いていたという説もあり、その気持ちの表れなのか、内装はほかのモスクに比べて華やかで、柔らかな女性らしさを感じさせます。

  • 写真:Zonミフリマー・スルタン・ジャーミィ 内部

華やかな色合いのステンドグラスから注ぎこまれる太陽の光がモスク内部を柔らかく照らす空間に、必ずや魅了されるでしょう。

  • 写真:Zonミフリマー・スルタン・ジャーミィ 内部

淡い緑や青など様々な色が使われているのに統一感があるのは、まさにミマール・スィナン!と言わずにはいられないモスクです。

ミフリマー・スルタン・ジャーミィ(ユスキュダル)
イスタンブール / モスク
住所:Mimar Sinan Mahallesi 34664 Üsküdar/İstanbul地図で見る

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この記事を書いたトラベルライター

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大学時代はロシア(モスクワ、サンクトペテルブルグ)に留学し、その後世界各国を訪れ、トルコ・イスタンブールに落ち着きました。ガイドブックには載らないようなイスタンブールでの楽しみ方や、最新の情報もお届けします。

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