ルクセンブルク公国はヨーロッパの中心に位置する小国です。小国というのは、面積や人口がそれを指しているためで、1人あたりのGDPは世界一と、経済的には超大国です。中世にタイムスリップしたような街の景観や歩く人々にどこか優雅さを感じさせます。しかし、そんな豪華でエレガントな顔とは裏腹に、夜になると少し違う顔も!今回は、ルクセンブルクの昼と夜の顔のギャップをお楽しみいただきたいと思います。
この記事の目次表示
優美で豪奢な昼の顔
ルクセンブルクは、ベルギーやフランス、ドイツに隣接する小国です。面積は日本の沖縄程度で、人口は60万人弱と本当に小さく、その国土もほとんど緑に覆われた自然豊かな国です。国としての歴史はそれほど長くはありませんが、古くからこの地に住み着いた周辺国の人々によって街が築かれているため、建物の優美さ、豪華さはフランスのパリを彷彿とさせるものです。
それでは、ルクセンブルク旧市街の昼の顔を散策します。
ルクセンブルク駅
ルクセンブルク駅は、ルクセンブルク国内の鉄道交通の拠点であるだけでなく、周辺各国への国際駅でもあります。ルクセンブルク市を流れるペトリュッス川のすぐそばにあり、当時はドイツ連邦の要塞として建てられました。木造だった建物は、ドイツ人建築家により近代風な駅舎に立て替えられ、ネオバロック様式の美しい外観で、往来する人々を見守っています。
それでは旧市街へ向かって歩いて行ってみます。
ノートルダム大聖堂
旧市街の中心に位置するノートルダム大聖堂は、遠くからでも分かるその空に突き刺さるような尖塔が特徴的です。
住人ももちろんのこと、観光客も必ず訪れる静かで壮大な教会です。
- ノートルダム大聖堂
- ルクセンブルク / 社寺・教会 / 教会
- 住所:Rue Notre Dame, 2240 Luxembourg City, Luxembourg地図で見る
- 電話:352 22 29 70 1
- Web:http://www.visitluxembourg.com/fr/adresse/misc/cat...
アルム広場
カルチャーセンター前のアルム広場は、毎日、音楽の催しをしているほか、周りにはレストランやオープンカフェが立ち並んでいるため、常に人々が集まる賑やかな場所です。
Chemin de la Corniche
ここは、ルクセンブルク旧市街で一番の見どころです。
ルクセンブルク旧市街は不思議な地形をしています。街の中心部が突然低地となり、そこを取り巻くように断崖絶壁が聳えているのです。当時の大公はこの地形を利用して砦を築き、強固な城塞都市を実現させたのではないでしょうか。
ここからの眺めは、「ヨーロッパで最も美しいバルコニー」と称され、地形的にも他では類を見ません。
この低地はGRONN(英語でGround)と呼ばれています。崖の下に降りてみましょう。
- シェマン・ドゥラコルニッシュ通りメルホールビスタ
- ルクセンブルク / 展望・景観
- 住所:Chemin de la Corniche, 1449 Luxembourg City, Luxembourg地図で見る
Gronn
同じ旧市街でも、崖下は車通りが少なく、静かで落ち着いた雰囲気です。
上から見ると小さく感じるSt Jean教会も、見上げると意外と大きい!
そして、Gronnを歩いていると、様々な砦を目にすることができます。
城塞都市だった当時の様子が伺えます。
美しくもハードコアな夜の顔
夜の帳が降りると、ルクセンブルクの街はあちこちがライトアップされ、より一層美しさを増します。
ノートルダム大聖堂は夜も存在感を放っています。
搭や橋などあらゆるところがライトアップされます。
日中に見た建物が、どのようにライトアップされているか、記憶を辿って散策するのも楽しいですね!
音につられて降りてみた夜のGronn
あちこち見ながら散策していると、どこからかハードな音楽が聴こえてきました。
ここは!日中、静かに佇んでいたGronn!?
写真だけ見ると、ライトアップされた美しい崖下の風景ですが、音楽はハードなトランス。このギャップが面白い!
早速、また崖下へ向かいます。
Gronnへ降りるエレベーター「Lift Plateau St.Esprit Grund」
昼間は崖下に続く道を降りましたが、急坂のため夜道は歩いての上り下りには足元が不安です。そこで楽なのがエレベーター!朝の5時から深夜2時まで、このエレベーターが地上とGronnを繋いでます。
- Lift Plateau St.Esprit Grund
- ルクセンブルク / 乗り物
- 住所:lift Plateau St.Esprit Grund地図で見る
写真のみでは静謐な感じですが。。。
Gronnへ降りて歩いていくと、爆音は崖下で絶壁に当たり、渦を巻いて轟いています。音は上がると言いますので、このために地上でも大きな音が聞こえていたのですね。
日中に見た橋はそのまま美しく、さらに美しさを増しています。
Gronnから見上げた地上は、まるで時が止まったよう。
サイケデリックトランスな夜のGronn
昼間は観光客がチラホラいるだけの静かな場所でしたが、夜になると人もわんさか降りてきます。
店に入れず(入らず?)、道に溢れる人々は誰彼構わず会話に熱中して楽しそう。音楽の音が大きいので、自然と会話の声も大きくなります。崖下の町が、アンダーグラウンドな総クラブ状態というのはなかなかないので、一見の価値ありです。
しかし、夜も11時を過ぎるとピタッと音は止み、Gronnに静かな夜がやってきます。
そのあたりは、きちっとしているルクセンブルクらしいですね。
日本からルクセンブルクへの行き方
日本からルクセンブルクへは、2018/9現在で直行便がありませんので、ヨーロッパ各都市を経由して行きます。ルクセンブルクの周辺国から鉄道もありますので、ヨーロッパの車窓の風景を観ながら向かうのも良いですよ!