スーツケースのキャスター部分を修理に出すと、1ヶ所数千円もかかるため買い替えた方が早いです。でも部品そのものは安価であるため、自力で直せたら助かりますね。今回は、車輪を新品に交換する、セルフ修理方法をご紹介します。
この記事の目次表示
スーツケースのキャスターは消耗品
スーツケースは便利な旅のアイテムであり、特にキャスター部分は命ともいえる重要な役割を果たしています。表面のゴムが取れてしまうだけでもかなりのピンチですが、そんなときの対処法として、以下の記事でゴム部分を補充する方法をご紹介させていただきました。
ですが「すでに車輪が割れてしまった」「もっとしっかり直したい」などの場合は、ゴム部分だけでなく車輪ごと取り替えるのがベストです。実はこちらもとてもカンタンにできるので、修理を迷っている方は試してみてください。
スーツケースのキャスターを自力で交換する方法
準備するもの
まずは必要な道具を用意しましょう。ポイントは金具を切るので少々根気がいることと、サイズの合ったゴム車輪とネジを用意することです。
最初に用意するもの
- 金ノコ(100円)
- 定規(自宅にあるものでOK)
- レンチ(なくてもなんとかなります)
「1」の作業後に用意するもの
- ゴム車輪(サイズや種類によって60〜200円くらい)
- ボルト(約30〜50円)
- ナット(約30〜50円)
- ドライバー(100円)
1. 古いキャスターの軸を切り取る
用意するのは100均の金ノコ
まずは金ノコを使います。こちらは刃だけでなく持ち手が付いているものを選びましょう。ホームセンターでは300円くらい(刃のみは100円くらい)で売られていると思います。上記の写真は100均で購入したものですが、これでもまったく問題ありません。
タイヤの隙間に金ノコを入れて切り取る
次に金ノコで軸を切り取ります。作業はカンタンですが、硬いものを切るのでちょっと根気が必要です。特に女性はノコギリを使うというだけで躊躇してしまいそうですが、焦らず少しずつ切っていきましょう。
切るのは1ヶ所で大丈夫です。キャスター軸そのものはあまり太くはないので、10〜15分くらい削っていれば、そのうちポロッと切り取れるはずです。切れたら車輪を揺らしたりサイドを押したりしていると、軸が飛び出てくるのでこれを完全に取り除きましょう。
2. 交換用キャスターを用意する
すべてを取り除いたら、いよいよここに新しい部品をはめていきます。ですがそれらはサイズが合っていなければいけないので、あらかじめ用意するのではなく「軸を切り取ってから用意する」方が間違いがないと思います。
車輪の直径と幅の長さを測る
車輪の直径と幅の長さを測ります。このときキャスター表面のゴムが取れている場合は、新品のときより直径が小さくなっています。そのため新品のサイズを想定して測らなければいけません。
ですが車輪自体は直径が40mm、50mm、60mm…といった具合に、10mm単位で売られていることがほとんどです。そのため1mm単位の中途半端なサイズはないので、ある程度は直感でいきましょう。
車輪の幅も測ります。既製品の車輪はある程度サイズが決まっているため、幅は古いキャスターと同じにならない場合がありますが、極端に細くなければ問題ありません。ここでは何ミリ以下であれば車輪が回るのかをチェックしてください。
軸の長さも測る
次に軸が入る部分の長さを測ります。ここは長すぎず短かすぎず、適した長さが必要です。それから軸を通す穴の直径も測りましょう。キツいと車輪が回らなくなるので、古いキャスターをホームセンターに持っていき、サイズを確かめて買うと間違いないでしょう。
3. 新しい車輪を取り付ける
新しく用意したのはこちらの3点です。車輪は種類によって60円〜200円くらいで売られているので、サイズの合った「ゴム車輪」を選びましょう。軸となるボルトは全体の長さではなく、ねじこむ部分の長さで選ぶのがポイントです。そして軸を固定するナットも忘れないよう用意してください。
後はボルトをはめ込み、ナットをくるくるっと回せば出来上がりです。取れないようにしっかりと固定しましょう。スーツケースを転がしているうちにナットが緩んでこないように、ボンドを埋め込んでもいいかもしれません。
完成です!転がしてみた感じもスムーズで、なかなか上手に仕上がっています。表面のゴムだけを補充するやり方と違って、キャスターそのものが新しくなったので、これであと数年使えそうです。
プロが仕上げたよりは手作り感がありますが、キャスターなのでよく観察しない限りはわかりません。できれば何かしらの不具合が起こる前に、交換をしておくと安心ですね。修理に出すよりかなり安く仕上がるので、ぜひチャレンジしてみてください。