バルセロナにある世界遺産のコンサートホール「カタルーニャ音楽堂」。2019年から朝の時間帯に限った「自由見学」も始まり、より観光しやすくなりました。今回は、カタルーニャ音楽堂を訪れる際の選択肢、ガイドツアーor自由見学orコンサートについて、それぞれのメリット・デメリットを徹底比較。加えて、コンサートの様子についても紹介します。
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世界遺産のコンサートホール「カタルーニャ音楽堂」って?
スペイン・バルセロナ市内にあるコンサートホールの「カタルーニャ音楽堂」。花や動物をモチーフにしたロマンチックな表現方法である“アール・ヌーヴォー”の世界観が満載で、オシャレで可愛すぎるコンサートホールなんです。とくにホール天井から下がる豪華なシャンデリアは、フォトジェニックで必見♡
設計はガウディのライバル!?
「カタルーニャ音楽堂」を設計したのは、バルセロナ出身の建築家、リュイス・ドメネク・イ・ムンタネー(以下ドメネク)です。建築学校の教授を務めていたこともあり、当時の教え子にはあのアントニ・ガウディがいたとか(その後、ガウディはドメネクの強力なライバルとなります)。
「カタルーニャ音楽堂」は、同じくドメネクが設計した「サン・パウ病院」とともに、1997年に世界文化遺産に登録されました。20世紀初頭のモデルニスモ建築(アール・ヌーヴォーの影響を強く受けたバルセロナ独自の建築様式)の代表作として、今でも高い評価を受けています。
- サン・パウ病院
- バルセロナ / 建造物 / 観光名所
- 住所:Carrer de Sant Quintí, 89, 08026 Barcelona地図で見る
- 電話:+34 932 91 90 00
- Web:https://www.santpaubarcelona.org/en
どこを撮ってもフォトジェニック!豪華絢爛たる内装
カタルーニャ音楽堂の一番の見どころは、なんといっても大ホールの天井を彩るステンドグラスのシャンデリアです。天井から滴り落ちるようなユニークなフォルムは、躍動感や生命力を表現しているそう。
またシャンデリアをはじめ、音楽堂の全体にお花モチーフがふんだんに取り入れられ、女子ゴコロをくすぐります。どこを撮ってもフォトジェニックで、カメラ好きや建築ファンにはたまらないはず!なんでも、ドメネク自身がバラの花が大好きだったようで、「花の建築家」との異名を持つほど。ホール中がお花だらけなのも納得ですね。
ガイドツアー・自由見学・コンサートどれがおすすめ?
モデルニスモ建築のエッセンスをこれでもかと詰め込んだような、ラブリーな世界観にあふれるカタルーニャ音楽堂。これまでは内部を見るにはガイドツアーに参加するか、コンサートに訪れるかしかありませんでしたが、2019年からは朝の時間帯に限りガイドなしの自由見学(Self-guided Tour)が可能に!
以下に、ガイドツアー、自由見学、コンサートのそれぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
カタルーニャ音楽堂「ガイドツアー」概要
- 所要時間:約55分
- 料金:€20 ≒ 2,460円(21日前までに予約すると€16 ≒ 1,967円に割引あり)
- 言語:カタルーニャ語、スペイン語、英語、イタリア語、フランス語
- 予約は公式ホームページ(英語)から
「ガイドツアー」のメリット
ガイドツアーのメリットは、当たり前ですがガイドによる詳しい解説が聞けることです(ただし日本語はなし)。ビデオ解説などもあり、とくに建築やデザインに興味がある方は満足できる内容でしょう。さらに、コンサートホールの幕間に使われる休憩室は、ガイドツアーか自由見学でないと入れません。
必見なのは、この休憩室から続くバルコニー。ガイドさんに誘導されてバルコニーに出ると、音楽堂の外からも見えるモザイクの柱がずらり!一本一本デザインも色合いも違う柱の列は、とても見ごたえがあり、精緻なモザイクには思わずため息が出るほどですよ。
「ガイドツアー」のデメリット
ガイドツアーのデメリットは、団体行動ならではの自由の無さ。基本的にガイドさんのあとを付いて回るため、好きな場所で好きなだけ写真を撮るといったことはできません。
カタルーニャ音楽堂「自由見学」概要
- 所要時間:最大で1時間45分(朝8:30から入場開始、見学時間は10:15まで)
- 料金:€15 ≒ 1,845円(早期予約割引なし)
- 言語:なし
- 詳細・予約は公式ホームページ(英語)から
「自由見学」のメリット
自由見学の最大の魅力は、自分の好きなように動き回れる点です。ガイドツアーと違い個人行動のため、写真撮影もじっくり時間をかけて行えますね。自由見学でも、前述した休憩室のバルコニーへ入ることができます。また、料金も€15(約1,845円)とリーズナブルです。
- 出典:www.photo-ac.comじっくり時間をかけて好きなだけ写真が撮れるのは、自由見学ならではの魅力!
「自由見学」のデメリット
自由見学のデメリットは、朝早い時間帯にしか実施されていないこと。見学開始は朝8:30から15分刻みで、10:15には終了です。ただし、朝イチの回が予約できれば最大で1時間45分ほど見学することができますので、頑張って早起きしましょう。
また内部見学中は解説が一切ないので、事前にガイドブックやネットで知識を入れておかないと、音楽堂の歴史などを知ることはできません。
カタルーニャ音楽堂「コンサート」概要
- 所要時間:約2~3時間(演目によって異なる)
- 料金:€20~€130 ≒ 2,460円〜16,000円程度(演目によって異なる)
- 予約は公式ホームページ(英語)から
「コンサート」のメリット
コンサートでカタルーニャ音楽堂を訪れるメリットは、その滞在時間の長さです。時間に余裕をもって訪れれば、開演前にたっぷり内部見学や撮影ができ、さらにスタンドバーでの一杯も可能。コンサートの間も世界遺産建築の中で数時間過ごせますので、大満喫できること必至です♡
「コンサート」のデメリット
カタルーニャ音楽堂で開かれるコンサートは、クラシックやジャズ、スパニッシュギターなど様々なジャンルがあり、安いものだとチケット代は€20(約2,460円)程度。バルセロナ名物のフラメンコやオペラを鑑賞できる日もあるようです。
しかしやはり、有名なオーケストラや人気のアーティストのチケットは€100(約12,300円)以上と高額になります。また良い席は予約開始すぐにチケットが完売することもあり、入手が困難な演目も。
さらにコンサートはたいがい夜に開催され、しかも21時以降の開演が多いため、終わるのが深夜0時近くなることも。コンサートの日は近くのホテルに泊まる、タクシーをあらかじめ予約しておくなど、事前に計画しておきましょう。また終演後はすぐにホールが閉められてしまうため、内部見学は開演前にしかできません。開演時間まで余裕をもって、会場を訪れてください。