サグラダ・ファミリアやグエル公園、カサ バトリョなどのガウディ建築に、旧市街の並木道・ランブラス通り、カタルーニャ音楽堂など、バルセロナ旅行で外せないおすすめの観光スポットと大人気のバルをご紹介します。
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【1】絶対に外せない「サグラダ・ファミリア」
天才建築家アントニオ・ガウディがその建築に生涯を捧げた大聖堂。1883年、31歳のガウディが2代目主任建築家として就任して以来、亡くなるまでの43年間のほとんどをここで過ごしたそう。
完成まで100年かかると言われていましたが、近年の建築技術の急速な進歩により、2026年頃の完成を目指しています。青空にそびえ立つ昼間の姿にも圧倒されますが、毎晩行われるライトアップも素敵。2005年、世界遺産に登録(生誕のファサードと地下礼拝堂)されました。
ガウディが自ら指揮をとり完成させた生誕のファサード
ガウディ存命中に完成した数少ない部分。キリストの生誕物語をテーマに、聖母マリアへの受胎告知やキリストの生誕などが精巧な彫刻で生き生きと表現されています。日本人建築家の外尾悦郎さんが手がけた「ハープを奏でる天使」などの作品も見ることができます。東側に面して建ち、朝日を浴びて光り輝く姿は神々しいの一言。入場券を事前予約した場合はこちら側が入り口になります。
直線で表現される受難のファサード
- 出典:commons.wikimedia.org受難のファザード側(photo By jeny CC BY-SA 3.0 from Wikimedia Commons)
生誕のファサードの反対側に位置する受難のファサードは、その表現方法も対照的。カタルーニャ出身の現代彫刻家ジョセップ・マリア・スビラックスによる彫刻は、華美な装飾は一切なく、ストイックなまでの直線的表現で、キリストの磔刑から死に至るまでの受難と昇天の場面を描いています。当日券を購入した人はこちら側から入場。
森の中を思わせる聖堂内部
いざ聖堂の中へ。上部に伸びるにつれ広がりを見せる柱、自然光を受けてやさしく色彩を放つステンドグラス、シュロの葉をイメージしたという天井など、自然と調和しまるで生きているかのような力強さに溢れた聖堂内部が現れます。2010年にはローマ法王が聖別ミサを行い、サグラダ・ファミリアは正式に教会として認められました。
塔に登って聖堂上部を間近で見よう
地上からは小さくしか見えない、キリスト門上部にある糸杉のオブジェもこんなに間近に。ディテールまでしっかり見えます。受難、生誕のファサードともにエレベーターで鐘塔に登ることができ、バルセロナの街も一望。
入場券、塔のエレベーター乗車券ともにインターネットで事前予約ができます。とにかく混雑している場所なので、スムーズな入場のために事前予約がおすすめ。
- サグラダ・ファミリアのチケット予約はこちらから(英語)
- サグラダ・ファミリア
- バルセロナ / 社寺・教会 / 観光名所
- 住所:Carrer de Mallorca, 401, 08013 Barcelona,Spain地図で見る
- Web:http://www.sagradafamilia.org/
【2】ガウディワールドにどっぷりハマれる「カサ・バトリョ」
1877年に建てられた集合住宅を、オーナーのバトリョがガウディに増改築を依頼して現在の姿に。隣接するカサ・アマトリエールへの対抗心からより豪華に際立たせたいという思いで全面リフォームを行ったそう。
地中海からインスピレーションを受けたという建築は、一切の直線的表現を排除して、全体を自然の曲線美で装飾しています。日本語のオーディオガイドもあるので、より深くガウディワールドを理解しながら見学することができます。
中央サロンでは、柱は自然に伸びて波打ち天井に吸い込まれるように調和。海の底にいるかのような感覚に。
- 出典:commons.wikimedia.org吹き抜け部分は、美しいタイル装飾で彩られている(photo By Mcginnly CC BY-SA 3.0 from Wikimedia Commons)
自然光がたっぷり入る吹き抜けは、ブルーのタイルで彩られています。上部に比べ、光が入りづらい下部のタイルは色をやや明るくすることで、見た目の色が均一になるよう工夫されています。
すべてが曲線で構成された入り口ホールや、ガウディが細部までデザインした階段や扉、屋上のオブジェのような煙突、大窓が目を引く外観、人工工学に基づいて設計された家具など、見所がたくさん!
- カサ・バトリョのチケット購入はこちらから
【3】世界屈指のコレクションを誇る「カタルーニャ美術館」
- 出典:tripnote.jp
ロマネスク美術において、世界屈指のコレクションを誇る美術館。1934年、バルセロナ万博のために建てられた国立宮殿を利用して設立されて以降、スペイン内戦や第二次世界大戦など混乱の時代を切り抜け、長年の改修工事を経て2004年に再オープン。カタルーニャ地方の美術を中心に、ロマネスク美術、ゴシック美術、近代美術を展示しています。
特に11〜13世紀のロマネスク美術のコレクションは素晴らしく、世界遺産に登録されているロマネスク教会群のひとつ、サン・クレメント教会から保存のために移築された「全能のキリスト」は必見です。
他にもベラスケスやスルバラン、ピカソやダリといった作品まで。とにかく規模が大きいので、一日で回りきるのは不可能。チケットは購入から1カ月なら2回入場できるので、時間があるならもう一度訪れてもいいですね。
- カタルーニャ美術館
- バルセロナ / 博物館・美術館 / 美術館
- 住所:Palau Nacional, Parc de Montjuïc, s/n, 08038 Barcelona,地図で見る
- 電話:+34 936 22 03 60
- Web:http://www.museunacional.cat/en/node/340
【4】ガウディが創作のヒントを得たキリスト教の聖地「モンセラット」
- 出典:tripnote.jpモンセラット修道院
スペインを代表するキリスト教の聖地(巡礼地)であり、モンセラット=ギザギザな山を意味する通り、のこぎり山とも呼ばれる独特の山肌が特徴のスポット。スペインの有名な建築家・ガウディが創作のヒントを得た山と言われています。
- 出典:tripnote.jp
その奇形な岩山に囲まれて建つモンセラット修道院は、9世紀にひとりの羊飼いによって洞穴から発見されたという黒いマリア像や、世界的レベルの少年聖歌隊のミサでも有名です。バルセロナ郊外に位置するモンセラットは、バルセロナの中心部から電車とロープウェイや登山鉄道を乗り継いで約2時間ほどでたどり着けます。
- モンセラット
- バルセロナ / 自然・景勝地 / 絶景
- 住所:スペイン 〒08691 バルセロナ モンセラート地図で見る
- Web:https://www.aeridemontserrat.com/en/
【5】20世紀初頭の集合住宅「カサ・ミラ」
石と鉄で波打つような曲線を描く外観がひと際目を引くカサ・ミラ。バルセロナ市民からは「ラ・ペドレラ(石切り場)」の愛称で親しまれ、今なお住人が暮らす民間建築です。
実業家ペレ・ミラとその妻からの依頼を受けて、ガウディが54歳のときに設計。どの部屋にも自然光が入るように考えられ、通気性の良さにもこだわり、見た目のインパクトだけなく快適な住み心地を実現しています。
見学用の住居スペースには、1900年代初頭のブルジョア階級の家を再現した家具が置かれています。当時の様子を体感できる空間です。
- 出典:ja.wikipedia.orgphoto By Sergey Aleshin CC BY-SA 3.0 from Wikimedia Commons
吹き抜けになっているため、建物全体に自然光がたっぷり入る構造になっています。バルセロナの街が見渡せる屋上には、バラのつぼみをモチーフにした彫刻や、兜をかぶった兵士のような形の煙突が並びます。サグラダ・ファミリアやティビダボの丘も見え、撮影スポットとしても大人気。
- カサ・ミラのチケット予約はこちらから(英語)
【6】バルセロナ市街を一望できる「グエル公園」
もともとガウディのパトロンであったグエルが、ガウディに依頼した都市開発プロジェクトで、当初は60戸の田園住宅街として建設されたものの売れたのは2戸(しかも買い手は、グエルとガウディ)。結局、住宅地としては成功せず、後に公園として市民に開放されました。
- 出典:commons.wikimedia.orgグエル公園の正面階段(photo by es:Usuario:Rapomon CC BY-SA 4.0 from Wikimedia Commons)
公園は無料エリアと有料エリアに分かれていて、人気写真スポットであるモザイクのドラゴンがいる中央階段や列柱ホール、タイルやガラスで飾られた波型のベンチがあるテラスなどは有料ゾーン。テラスからはバルセロナの街を一望できます。かつてガウディが暮らした家は現在、ガウディ博物館として公開されています。
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