鎌倉
鎌倉観光
古都の町並みが美しい日本を代表する観光地のひとつ

美しすぎる!絵ハガキみたいな鎌倉一の美しさ。鎌倉【長寿寺】

取材・写真・文:

神奈川在住
訪問エリア:47都道府県

2020年3月27日更新

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写真:えいぶゆう/TossyPhoto

鎌倉には数多くの寺院がありますが、その中でも最も美しいかも?と言われる庭園を持つ寺院をご存知ですか? それが「長寿寺」。あまりの美しさに、誰でも絵ハガキレベルの写真が撮れちゃうというフォトジェニックすぎるお寺。境内の建物の中から窓越しに見る庭園は、額縁に景色が切り取られたようでとっても絵画的なんです。鎌倉は日本有数の観光地のため、いつも人で賑わっていますが、長寿寺はある理由から比較的空いている穴場スポットなんです!静かにノンビリ美しいものを見たいなあという方にお勧めしたい寺院をご紹介します。

この記事の目次表示

どうして穴場なの?

日本有数の観光地である鎌倉の寺院は、観光向けにいつも開かれているイメージがあります。・・・が、実は今回ご紹介する長寿寺は、もともとずう~っと非公開のお寺だったんです。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto長寿寺のお庭

長寿寺の周辺には、鎌倉の寺院の中でも大規模で、平日休日問わず、常に多くの参拝客が訪れる大人気の建長寺があったりして、ひっそりたたずむ長寿寺の存在を観光客が知ることは長らくありませんでした。

【関連記事】禅を知るならココに行け!鎌倉の荘厳な禅寺「建長寺」

しかもお寺に面している通りからは、細い階段を登ったところにあるので、ついついお寺の存在を見逃してしまうところにあるんですねー。運よく「あれ?お寺があるぞ?」と気付いたとしても、今までは山門から見える限定的な景色だけでした。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto山門と境内

それでも、大部分が隠された境内ながら、美しさの片りんを感じ取れます。なんだか「美」のオーラが漂ってる感じです。

長らく非公開でしたが、近年檀家を受け入れるようになったこともあり、一般公開となりました。美しいのに穴場なのは、まだまだ知られていないからと言うわけ。

超限定公開のお寺

一般公開となりましたが、しかぁし!「期間限定」、「週末限定」、そして「天気限定」という限定・限定・限定!!という前提で、一般客が参拝できるようになったんです。

そのため注意したいのは、いつ訪れるかです。お出かけを予定する前に、最新情報を鎌倉市観光協会のHPで十分チェックして行きましょう。

ちなみに、拝観OKの時は、入口の石段下に立て看板が掲げられます。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto拝観OKの立て看板

「足利尊氏公ゆかりの寺」の横に「季節・曜日限定」と書かれていますね。HPにはさらに「雨天中止」とも書かれているので、3つも限定があるんです。

長寿寺はどういったお寺なの?

さて、写真だけお目当てに、長寿寺を訪れるのもちょっとモッタイナイので、長寿寺の成り立ちについて少し学んでから向かうとしましょうか。

まず「長寿寺」というお寺の名前。さきほど立て看板にも書かれていた「足利尊氏公ゆかりの寺」のとおり、足利尊氏の法名(ほうみょう)から来ています。法名がズバリ「長寿寺殿」だったんです。そのまんまですね。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto長寿寺境内

法名とは、仏門に下った人に付ける名前のこと。仏「法」の「名」という意昧で、「仏のルールに従って生きていきます!」と名乗りをあげる意思表示なんです。

ところで、法名とよく間違われるのが「戒名(かいみょう)」。戒名は「戒律を守って生きていきます!」という感じで、法名とは意味が異なります(宗派も異なります)。

戒名には、亡くなった後の名前というイメージがついてしまっていますが、本当は生前から使う名前なんですよ。

で、その長寿寺殿である足利尊氏は、歴史上のセレブ中のセレブです。「足利尊氏」と漢字だとピンと来なくても「あしかがたかうじ」と読むと「あ~、社会の授業で聞いたことある。」と思う方が多いんじゃないでしょうか。教科書や大河ドラマなんかで登場する、あの人です。

そんなわけで、ここ長寿寺は、足利尊氏が眠るお寺です。境内には足利尊氏のお墓もありますので、後ほどご紹介しますね。

写真の前に、まずは手をあわせるのがマナー

冒頭でフォトジェニックと紹介してしまっているので、「早く早く写真を撮りたい!」という気持ちがあるかもしれませんが、深呼吸してしばしお待ちを!

お寺の本来の目的は、仏を敬うことにあります。「写真写真!」とあからさまにガッついていると、お寺の方にとっていい気分ではないので、まずは手をあわせるのがマナーです。

なぜこう口スッパク言うかというと、入口のところに写真撮影目的の参拝は禁止の旨がガツーンと書かれているからなんです!

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto写真撮影目的の参拝はご遠慮ください

「フォトジェニックなお寺と紹介しておいて、それはないんじゃないの?」とお叱りを受けそうですが、あくまでもお寺の目的を無視しての行動に対しての注意喚起です。

手をあわせた後に散策していると、お寺の方から「どうぞごゆっくり写真をお撮りくださいね」というやさしいお言葉をいただけることもありますので、マナーを守って楽しみましょう。

本堂

さて、山門を抜けるとまっすぐ正面には本堂と書院があります(この写真は本堂参拝後に撮影したものです。念のため)

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto本堂と書院

玄関で靴を脱いで、中に入ります。足音が空間にとけていくほど静かな廊下を歩いていくと、ご本尊である釈迦如来像が安置されています。

呼吸を整え、まずはご本尊にそっと手をあわせましょう。

「これから写真撮影させていただきますので、なにとぞご了承ください・・・。」と心の中でお願いし、お許しを得たような気がしたので、さっそく絵ハガキみたいな景色を堪能するとします。

本堂から見た景色

本堂から山門を振り返ると、さっき通った山門と、そこに続く真っ直ぐな石畳が。絵ハガキみたいでキレイですよね。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto山門と境内

参拝客の中には、「写真部」と腕章を付けた学生さんたちも訪れて、さっそく夢中で撮影していました。初夏は青々とした健やかな緑、秋は鎌倉中の夕陽を落とし込んだかのような、赤々とした葉っぱがとっても美しいですよ。

方丈

お堂から、渡り廊下伝いに、お堂の奥にある書院と方丈に行くことができます。まずは方丈から。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto方丈内部

赤いじゅうたんが部屋の隅に敷かれています。そこに行ってみると、「毛氈に座ってお喋りをしないで静かに庭をご覧ください」と書かれています。

座って庭を見てみると・・・

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto開放的な空間

いかがですか?視界の全面にその美しさが迫ってくる迫力があります。例えるならば、映画館の巨大スクリーンの2、3メートル前に立って、その想像以上の美しさに圧倒されるような感じです。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto裏手の庭園

残念なのは、写真にしてしまうと、その迫力がだいぶ縮小された景色になってしまうこと。ぜひ、ご自身の目で迫力を堪能してくださいね。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto別角度からの庭園

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