バルト三国の南に位置するリトアニア。代表料理はじゃがいも生地で具を包んだ「ツェペリナイ」で、モチモチとした食感が特徴です。少々手間はかかりますがお馴染みの食材でできるため、自宅で試してみてはいかがでしょうか。リトアニア気分が楽しめるツェペリナイの作り方をご紹介します。
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リトアニアの伝統料理ツェペリナイとは
リトアニアの食といえば、じゃがいも、ハチミツ、サワークリーム、ライ麦パンなどを思い浮かべますが、特にじゃがいもの消費量はとても多く、サイドメニューとして添えられたり、メインディッシュの材料にもよく使われます。
もっとも代表的な料理は「ツェぺリナイ」で、楕円の形が飛行船ツェッペリン号に似ているためこう呼ばれているそうです。ツェぺリナイはすりおろしたじゃがいもで生地を作るため、いも餅のようなモチモチとした食感に仕上がります。
リトアニアではあちこちのレストランで注文できますが、実は一般家庭ではあまり作られていないようです。理由は手間がかかるのと上手に作るのが難しいからだそうですが、とても美味しいのでご自宅でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
自宅でチャレンジ!ツェペリナイの作り方
ツェペリナイの材料(2人分)
- じゃがいも 4〜6個
- 玉ねぎ 1個
- ひき肉(豚または合挽き)
- ニンニク 少々
- サワークリーム(クリームチーズとレモンで代用可)
- ベーコンまたは豚バラ
- 片栗粉
- 塩
- こしょう
1.じゃがいもで生地を作る
まずはじゃがいもで生地を作ります。じゃがいもは大きさによって4〜6個でいいと思いますが、生地が薄いと具が飛び出る可能性があるため、気持ち多めに用意するといいでしょう。半分は皮をむいて4つ切りにし、やわらかくなるまで茹でます。茹で上がったらかたまりがなくなるまでつぶします。
もう半分のじゃがいもは生のまますりおろし、ガーゼやキッチンペーパーで水気を絞ります。何度かキッチンペーパーを取りかえながら、水分をじゅうぶんに取り除いてください。絞った水分は捨てずにとっておきましょう。
水気がとれたらつぶしたじゃがいもと混ぜ合わせます。お好みでみじん切りにした玉ねぎを加えてもOK。このとき水分が多く手にくっつく場合は片栗粉を混ぜ、水分が少なくパサパサしている場合は先ほどの絞り汁を入れて調節します。
2.ひき肉と玉ねぎで具を作る
次に具を作ります。ボウルにひき肉とみじん切りにした玉ねぎを入れ、塩・コショウ・すりおろしニンニクを加えて味付けをします。玉ねぎはあらかじめ炒めておいてもいいでしょう。手でこねて粘りが出たらできあがりです。
3.じゃがいも生地で具を包む
適量の生地を手にとり楕円形に広げます。広げた生地に具を乗せて包みますが、調理中に中身が飛び出してこないよう丁寧に閉じましょう。形はツェぺリナイの特徴である飛行船型を作ります。ヒビがある場合はじゃがいもの絞り汁を塗って、割れた部分をなじませてください。絞り汁がなければ水溶き片栗粉を使っても大丈夫です。
4.包んだツェペリナイを弱火で茹でる
大きめの鍋にお湯を沸かし、沸騰したらツェぺリナイを入れていきます。このとき壊れないようにやさしく入れることと、一度に鍋に入れすぎないようにしてください。強火でぐつぐつ煮ると中身が飛び出す可能性があるので、弱火〜中火で20分ほど茹でます。茹であがったらフライ返しなどでやさしく取り出し、キッチンペーパーを軽くあてて表面の水気を取り除きます。
5.ベーコンのトッピングを作る
ベーコンまたは豚バラ肉を小さく切り、みじん切りにした玉ねぎを加えてフライパンで焦げ目がつくまで炒めます。火が通ったらツェぺリナイの上にまぶして、さらに軽くあたためたサワークリームをかけます。サワークリームがない場合はクリームチーズにレモンを加えたもので代用してもいいでしょう。これでツェぺリナイの完成です!
おわりに
ツェぺリナイはモチモチしていて日本人にも人気のお料理ですが、型くずれしやすくきれいに作るのは少々難易度が高いです。慣れないうちは失敗するかもしれませんが、どうしても崩れてしまう場合は、茹でるのではなく蒸すといいかもしれません。その際には中までしっかり火を通すようにしてください。
そのほかホワイトソースやカレー粉などを使ってアレンジしても面白いですね。休日は美味しいツェペリナイとともに、ご自宅でリトアニア気分を楽しんでください。