広島県・宮島の観光名所の一つ「紅葉谷」。今回は、そちらに建つ宿「岩惣(いわそう)」について、紹介していきます。特に、和や落ち着いた雰囲気が好きな人にオススメしたい宿です。
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歴史あり!宮島観光に便利!な宿「岩惣」
岩惣は、広島県・宮島の紅葉谷に建つ宿で、江戸末期に創業し、160年以上の歴史があります。なんと、歴史の教科書に載っているような偉人や皇族、著名人が岩惣にご宿泊!知る人ぞ知る、宮島で憧れの宿です。
建物は新しくありませんが、格式の高さを感じる宿で、館内の至るところで威厳溢れる骨董品が飾られています。
岩惣は紅葉谷にある宿なので、フェリー乗降場の「宮島桟橋」から宿まで距離があります。しかし、「宮島口桟橋」からフェリー乗船前に宿に電話を入れておけば、「宮島桟橋」から宿まで送迎してもらえるので安心です。チェックイン前に荷物だけの送迎もしてもらえます。
またチェックアウト後も、宿から宮島桟橋まで送迎(荷物だけの送迎も可)してもらえるので、気軽に宮島観光を楽しめますよ。
客室で、自然の音に耳を澄ませてみよう
岩惣では、宿泊出来るお部屋のタイプが数種類ありますが、今回は1番リーズナブルな新館客室を紹介していきます。古き良き和室といったお部屋ですが、お風呂場やお手洗いは最新で清潔感があるので、気持ちよく利用出来ます。
エアコンを付ければ、広縁まで暖かく過ごせる点が、他の宿にはありそうで意外とない、良い点です。フリーWi-Fiも完備。
お茶請けには、「藤い屋」のもみじ饅頭が。もみじ饅頭は、明治40年頃に当時の岩惣のおかみさんが発案して作られたものだと、紹介されていました。
プラス、岩惣オリジナル「ごぼうのかりんとう」、冷たい水、ミネラルウォーターが用意されていました。岩惣オリジナルのかりんとうは4種類あり、売店でも販売されています。
白地に紺色基調で、紅葉柄が可愛い浴衣。可愛い色味の湯上り袋や足袋は、持ち帰り可能です。
お部屋からの景色は木々が生い茂っており、季節によって新緑や紅葉が見られます。筆者が訪れた12月はさすがに紅葉は僅かでしたが、葉っぱがひらひらと散る光景が情緒があり、それはそれで素敵でした。
また、テレビ等音がするものをつけなければ、鳥の鳴き声や川の流れる音等、自然のBGMに癒されます。
胃に負担がかかりにくい、優しい料理
岩惣の料理は、夕食が会席で、朝食が御膳になります。全体の印象として、胃に負担がかかりにくい優しい料理で、少食の人でも食べやすいです。
お食事処「もみぢ」の改装後は、新館・本館に宿泊した場合は、夕食・朝食は半個室を備えるレストランでいただくことになります。筆者が訪れたのは改装前でしたので、夕食はお部屋で、朝食はお食事処「もみぢ」でいただきました。また離れに宿泊すると、夕食・朝食ともに、部屋食になります。
以下で、筆者が宿泊した際の夕食・朝食をご紹介します。どちらも2021年12月時点のものです。
夕食
食前酒
この日の食前酒は、みかんの果実酒。
光附
光附は、空也蒸し(あなご白焼き、百合根、銀杏、椎茸、青菜、鼈甲餡、山葵)です。
前八寸
前八寸は、帆立、舞茸、榎木茸、とんぶり、博多海老真薯(柚子味噌)、柚子巻柿、野菜カステラ、燻製サーモン砧巻き、穴子八幡巻き、胡桃飴煮です。
向附
向附は、旬の鮮魚(間八、撥鮪、真鯛、吉和山葵、芸州造り醤油)と、添え向(鯖棒寿司、白甘酢生姜)です。
焼物
焼物は、宮島産焼きかき、広島生檸檬添えです。
強肴
強肴は、和牛焼きシチュー(茸いろいろ、生クリーム)です。
焜炉
焜炉は、饂飩すき(雛鶏摘入れ、車麩、芹、人参、牛蒡、九条葱、柚子胡椒、一味)です。
食事・止椀・香の物
食事は飯器にて(じゃこ御飯、ゆかり)、止椀は、袱紗味噌仕立て(汲み湯葉、滑子、小葱、粉山椒)で、香の物は、安芸むらさき、広島菜、べったら漬けです。
水菓子
水菓子は、季節の盛り合わせ(イチゴ、紅まどんな)。
夜食
岩惣では夜食が付いています。この日の夜食は、いなり寿司をいただきました。
朝食
朝食は和朝食で、他の宿の朝食と比べると、味付けも量も胃に優しいです。食後にコーヒー、又は、紅茶をいただけます。
宮島で数少ない温泉!若宮温泉
岩惣の温泉は地下にあるので、1階まではエレベーターで向かい、その後は階段で下ることになります。そのため、足腰の悪い人にはハードルが高いかと思われます。足腰に自信のない人や温泉に特にこだわりのない人は、お風呂付きの客室を選ぶと良いでしょう。
岩惣は、宮島でも数少ない温泉宿です。明治18年に掘られた井戸水を一部、水まわりに使用していたところ、「肌がつやつやする」と先々代の女将さんが気がつきました。その発言をきっかけに調べてみると、温泉であることが判明し、「若宮温泉」と呼ばれるようになりました。
若宮温泉の泉質は、単純弱放射能冷鉱泉(低張性・中性・冷鉱泉)で、無色透明・無味無臭。体に優しい湯で、化粧ノリが良くなります。
運が良ければ、露天風呂から野生の鹿やタヌキを見ることも出来ますよ。
ぜんざいの「玉善」・かき氷の「玉氷」
宿の建物の向かいに、岩惣が運営している和風カフェ「楓泉」があります。
10月~4月までがぜんざいを提供している「玉善」として、5月~9月まではかき氷を提供している「玉氷」として、営業しています。
尚、2022年1月12日~2月28日まで、岩惣の工事により玉善も休業するので、ご注意ください。
玉善のぜんざいには、焼き餅が2個入っています。白餅かよもぎ餅、又はミックスから選べます。箸休め付きなので、最後まで美味しく食べられる工夫がされています。
こちらは玉氷のかき氷。見た目はボリュームがあるように見えますが、意外とペロリとたいらげられます。頭がキーンとすることなく、果肉のごろっとした自家製のフルーツソースがよく合う、美味しいかき氷です。
- 岩惣 楓泉
- 宮島 / 甘味処
- 住所:広島県廿日市市宮島町南町345−1地図で見る
- Web:https://www.instagram.com/iwasofusen/?hl=ja
さいごに
朝食の時間帯前後~チェックアウトの時間まで、弥山から新鮮な空気が下りてくるからか、岩惣周辺はとても空気が澄んでおり、美味しく感じられます。宿泊した際は、ぜひ朝のお散歩をしてみてください。
- 岩惣
- 宮島 / ホテル / 温泉旅館
- 料金(目安):32,400円〜51,000円
- 宿泊時間:15:00〜10:00
- 住所:広島県廿日市市宮島町345-1地図で見る
- 電話:0829-44-2233
- Web:http://www.iwaso.com/