「法華寺(ほっけじ)」は奈良県奈良市法華寺町にあるお寺です。奈良市街地の北西に位置する静かな境内には、様々なお堂や庭園があり、観光客に四季折々の風景を見せてくれます。
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法華寺の基礎知識
奈良県奈良市法華寺町にある法華寺は、天平時代から続く由緒あるお寺です。
もともと法華寺のある土地は藤原不比等(ふじわらのふひと)の邸宅でしたが、不比等没後に光明天皇が皇后宮として使用、その後に法華滅罪之寺(ほっけめつざいのてら)として総国分尼寺(全国の国分尼寺を総轄したお寺)となりました。東大寺が日本総国分寺であるのに対し、法華寺は日本総国分尼寺として奈良の地に根付いています。
境内の見どころ
本堂
本尊「十一面観音像」を安置するお堂です。1596年の地震で被害を受けましたが、1601年にすぐ再興されました。
護摩堂
室町時代に倒壊し、そのまま復興されることなく600年の時が経ち、2004年にようやく再興されました。池の中にあるお堂で、横にある噴水が非常に涼しげに感じられます。
鐘楼堂
入母屋造りのお堂です。こちらも本堂と同様に1600年あたりの再興と言われています。
横笛堂
現存する法華寺の建物の中では最古と言われている鎌倉時代に建てられたお堂です。『平家物語』に出てくる横笛が祈りを捧げたお堂と言われています。
光月亭(華楽園内)
光月亭は、法華寺にある多種多様な植物が見られる華楽園内にあります。もともと境内にあったものではなく、奈良県月ヶ瀬村にあった建築物を昭和に入ってから移築してきたものです。当時の住宅の建築様式や佇まいを見ることが出来る貴重な建物になっています。
浴室(華楽園内)
こちらも華楽園内の施設です。浴室と書いて「からぶろ」と読みます。名前通り中は蒸し風呂になっており、ここで光明天皇が幾多の難病患者を救ったと言われています。
名勝庭園
杜若(かきつばた)が開花する4月1日~6月10日の間だけ特別公開される庭園です。京都市の仙洞御所より移築された回遊式庭園で、国史跡にも指定されています。
周辺のみどころ
海龍王寺
法華寺のすぐ近くにあるお寺で、こちらも多くの観光客を集めています。法華寺と同様、もともとは藤原不比等の邸宅敷地であったとされており、当時の高官の邸宅の広さをうかがい知ることが出来ます。
旅行・留学の安全祈願のお寺であり、由来は遣唐使として唐に渡った四隻のうち、唯一帰還した一隻から海龍王寺の経典が発見されたこととされています。
- 海龍王寺
- 奈良 / 寺
- 住所:奈良県奈良市法華寺町897地図で見る
- 電話:0742-33-5765
- Web:http://www.kairyuouji.jp/
春日社
法華寺と海龍王寺の間に位置する神社です。バス停のすぐ前から長い参道が続いており、法華寺や海龍王寺に観光に訪れる人々の目を惹きつけます。奥まで行かずとも少し参道を歩いてみることで、独特な雰囲気に浸ることが出来るのでオススメです!
法華寺拝観案内
拝観時間
9:00~17:00
拝観料
- 本堂 大人/500円
- 本堂(御本尊御開帳時) 大人/700円
- 本堂・華楽園セット券 大人/700円
- 華楽園 大人/300円
上記料金は一例です。特別拝観時などは拝観料金が変わることがありますので、その都度ご確認ください。また、寺内にある名勝庭園と華楽園はお寺とは別物の扱いで、華楽園内の施設である浴室や光月亭の見学には華楽園の入場券が別途必要になります。
法華寺までのアクセス
最寄りバス停は 奈良交通「法華寺前」です
- 「近鉄奈良駅」から 13番乗り場発 [12][14]バス
- 「JR奈良駅」から 7番乗り場 [12][14]バス
- 「近鉄西大寺駅」から 1番乗り場 [12][14]バス
- 「近鉄新大宮駅」から 徒歩17分
まとめ
法華寺はいかがでしたでしょうか?結構見どころも豊富にあるお寺なのですが、奈良の中心街から少し離れているため、激しい混雑が無いのが特徴です。その一方で、平城宮跡までぐるっと周れる観光用路線バスもバス停に停車しますのでアクセスは良好です。奈良を訪れる際はぜひ参拝してみてくださいね!
- 法華寺
- 奈良 / 寺 / 花畑(5月)
- 住所:奈良市法華寺町 882地図で見る
- 電話:0742-33-2261
- Web:http://www.hokkeji-nara.jp/