24時間運行しているNYの地下鉄(MTA)は、乗りこなせばとても便利な交通手段!Wi-fiがつながる駅も増え、表示看板などのデジタル化も進み、より安全で快適な地下鉄になるべく日々進化中です(2017年9月現在)。今回は、NYの地下鉄に乗る前に知っていると安心かつ、地下鉄に乗るのが楽しくなりそうな、とっておきの「NY地下鉄プチ情報」をNY在住経験のある筆者の体験を交えてご紹介します。
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【1】NY地下鉄の基礎知識
1904年に開通以来、100年以上走り続けている、全米随一の規模を誇るNYの地下鉄は365日休みなく運行しています。各路線はそれぞれ、A.B.C.1.2.3といったアルファベットや数字の名前がつけられており、経路によって色分けされているので非常に分かりやすく安心です。
また、北方面へ行くのはUptown、南方面へ行くのはDowntownと表示されていますので、覚えておくと便利です。基本的にラッシュ時は2〜5分おき、日中は10〜15分おき、夜中は20分おきに運行されます。
まず、メトロカードを購入しよう!
地下鉄に乗るには、メトロカードが必要です。メトロカードの種類と、券売機でのメトロカードの買い方を簡単にご説明します。ちなみに、地下鉄の料金は、どこからどこまで行っても距離に関係なく一律3.0ドル(約336円)です。
地下鉄をたくさん利用する予定の方で、4泊〜7泊くらいの観光滞在であれば、7日間乗り放題のメトロカードを購入するのが便利でお得です。メトロカードがあれば、地下鉄だけではなく、普通バスや、ロープウェイにも乗れてしまいます。
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<Single Ride>
シングルライドと呼ばれる1回限りのメトロカードは$3.00(約336円)
※発行してから2時間以内有効です。乗り換えはできません。
<Fast $9 Metro Card>
$9.99チャージされた状態のカードは$9(約1,008円)。あらかじめチャージされた残高がなくなった後も好きな額をチャージ(Refill)して使用可能
<7-Day Unlimited Pass>
7日間地下鉄と普通バスが乗り放題になるメトロカードは$31(約3,472円)
<30-Day Unlimited Ride>
30日間地下鉄と普通バスが乗り放題になるメトロカードは$116.50(約13,048円)
<7-Day Express Bus Plus>
7日間地下鉄と普通・急行バスが乗り放題になるメトロカードは$57.25(約6,412円)
券売機でのメトロカードの買い方
❶タッチパネルの「Start」を押す
❷言語を選ぶ画面「Which language?」に変わったら「English」を押す(タイムズスクエアなどの大きな駅では「日本語」も選択可)
❸メトロカードの種類を選ぶ
メトロカード、シングルライド(1回乗車券)などを選択。「Get New card」を選ぶ
❹日数を選ぶ
乗り放題なら、7日間または30日間の乗り放題の日数を選ぶ
❺料金を支払う
支払い方法を現金かカード(クレジットまたはATM)のいずれかを選ぶ
<現金の場合>
券売機のbillと書いてあるところに紙幣を入れる(紙幣は顔の書いてある面を上にして挿入)
<クレジットカードの場合>
クレジットカードは差し込み口に一度差し込んで抜く。ZIPコード(郵便番号)が必要ですが「10001」(NY州NYの郵便番号)でOK
<ATMカード>
デビットカード(在住者のみ)
券売機でのメトロカード購入方法は動画でも紹介がありますのでご覧ください♪
もしメトロカードが使えなくなってしまったら・・・
筆者の経験談になりますが、30-Day Unlimited Rideのメトロカードを購入したところ、磁気の問題か何かですぐに使えなくなり買い直した経験があります。
メトロカードを購入した際のレシートがあれば、そのレシートと、使えなくなったカードをMTAのオフィスに専用の封筒(地下鉄構内の窓口でもらえます)に入れて郵送するとお金は返金されますので、購入した際のレシートは必ず保管しておいた方が良いです。それから、メトロカードは携帯電話や電子機器に近づけて所持しない方が良いかと思います。
メトロカードを入手したら地下鉄に乗ってみよう!
地下鉄の入り口を見つけたら、入る前に駅の名前、路線番号の表記を確認しましょう。小さな駅では、進行方向によっても入り口が分かれている場合があるので、駅名の下に「Uptown(北行き)」「Downtown(南行き)」などの表記があれば、自分の行きたい方向の表記がある入り口から入りましょう。
グランドセントラルやタイムズスクエアなどの大きな駅では、改札を通ってから行きたい方向のホームに降りることになります。
改札を通る時は、メトロカードの黄色の面を内側に向けた状態で、改札口のカード読み取り口にスライドさせます。“GO”というサインが出ればOK。もし“Please swipe again”という表示が出たら、もう一度カードをスライドさせないといけません。スライドさせるのが早すぎたり遅すぎたりするとOKにならないこともあるので、慌てずに落ち着いてスライドしてみてくださいね。
入場時にはメトロカードが必要ですが、退場時はカード不要で出られます。
知っていると安心!地下鉄車内での注意点
地下鉄に乗ったら、いくつか注意点がありますのでご覧ください。
①地下鉄車内で居眠りしてはいけません!
車内でウトウトと居眠りしてしまうと、スリに狙われる可能性もあり危険ですので注意が必要です。筆者が車内で居眠りしてしまった時には、親切なニューヨーカーに「寝ると危ないですよ」とよく注意されていました。
②席は人が座る場所、荷物を置いてはいけません!
自分の隣の席が空いていたとしても、そこに自分の荷物は置かずに、膝の上か足元に置きましょう。(空席に荷物を置くと罰金を取られるという噂を聞いたことがありますが、そのせいかもしれません。)
③ドア付近に立つときは、背中をドア側に向けましょう!
ドア付近に立つ場合、つい自分の背中を人に向けてたってしまいがちですが、後ろから襲われたりバッグの中身を盗まれたりと危険性が高まるため、背中はドア側に向けて立つようにしましょう。
④乗客が少ない車両は要注意です!
通勤などの混み合う時間帯に、なぜか乗客の少ない車両があることがあります。それはいくつか理由があるのですが・・・。例えば、エアコンが壊れていてとても暑くて不快だったり、汚物で床や席が汚れていたり、ホームレスが車両の隅にいてその匂いに耐えられないなどです。人が少ない車両には注意しましょう。
⑤手すりには必ず捕まりましょう!
NYの地下鉄は、急停止したり、左右に揺れて危ないですので、立って乗る場合は、必ず手すりやポールに掴まってください。立っている乗客は皆、それぞれが手すりやポールにつかまることができるよう、お互い気配りしています。
⑥可動式ホームに注意しましょう!
地下鉄ユニオンスクエア駅の4、5、6ラインの南行きが発着するホームの一部は、可動式になっています。列車とホームの間にかなりの隙間があり、この隙間を埋めるために、列車が到着してドアが開く前に、ギャップ・フィラー(Gap Filler)がせり出して列車とホームの隙間を埋めてくれます。“STAND CLEAR”と書かれた場所より前に立つと危ないですのでお気を付けください。
⑦Local列車のはずが突然Expressに?! 車内アナウンスに要注意!
電車に乗っていると、目的地の駅がスルーされてしまうことがあります。事前に車内アナウンスで説明があるのですが、諸事情(イベントや事故、駅の工事など)でLocal(普通)が突然Express(急行)に変わったり、その逆もありますので、注意してアナウンスを聞くようにしましょう。
⑧週末は運行ルートをしっかり確認しましょう!
いくつかの路線では、清掃や点検、工事などの諸事情のために、週末に運行しなかったり運行ルートが変更することがあります。事前にインターネットで調べたり、駅に着いた時に、自分が乗りたい路線が運行しているかどうか、電光掲示板や張り紙を確認するようにしましょう。