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嬉野ブランド化戦略の仕掛け人が運営する、老舗温泉旅館「和多屋別荘」
「和多屋別荘」はもともとは島津藩主が長崎街道を往来する際に途中休息のために利用していた施設で、嬉野川沿いの約2万坪の広大な敷地に建ち、皇族も利用するほどの格式高い老舗旅館です。ただし、昔ながらの老舗旅館をイメージして訪れるとそれは見事に崩されます。
館内の設えがいちいちオシャレ
ロビーにはブランディングされた商品の数々がこれまたお洒落に、まるで都会の高級ブティックのようにディスプレイされています。
そして、館内の至る所に季節の花々やアート作品がとてもセンス良く飾られており、佐賀県が誇る三右衛門の作品が展示されている壁面など、まるでアートギャラリーのような雰囲気が実にラグジュアリーです。実は先に紹介した「嬉野茶寮」などの斬新なプロジェクトの仕掛け人は、この和多屋別荘の代表。この旅館を見れば、そのことにも頷けます。
長い廊下に飾られた金魚のオブジェは暗くなると明かりが灯り、川の水面に映ってまるで本物のように見えるという憎い仕掛けも。
「ティーツーリズム」の提唱
先に紹介した「嬉野茶時」プロジェクトは、こちらの和多屋別荘を始め、大正屋や東京などでもイベントを開催していますが、さらに嬉野茶の奥深い体験をできるのが、和多屋別荘が手がける「ティーツーリズム」です。
ティーツーリズムでは、山の上の一面に広がる茶畑の中にある展望台のようなウッドデッキ天茶台という場所で、眼下に嬉野の街全体を望みながらお茶をいただくことができます。
その他にも、針葉樹の森の中に作られたスケルトンの杜の茶室や、吉田焼の製陶所を現代風にリノベーションした吉田茶室、大村湾が一望できる絶景茶空間茶塔など、今までに無かった贅沢な茶空間で、茶農家によって行われるティーセレモニーを体験することができます。
- 【料金】1名 10,000円(税別) ※お茶・お菓子付き ※完全事前予約制
- 「ティーツーリズム」公式サイト
その他面白い取り組みも!旅館にウェブサイトを手がけるIT企業のオフィスが入る?!
様々なプロジェクトを仕掛けている和多屋別荘ですが、近年新たに、旅館内の空いたスペースにWeb制作会社のオフィスが入るという前代未聞の発表がありました。
都心では大型ホテル内のテナントに会社が入っている例はありますが、それとは異なり、単純に敷地内の空いてるスペースにオフィスを作るということみたいです。会社に本格的な温泉があるなんて職場環境としては最高ですよね。
次々と打ち出される新たな発想には驚かされますが、今後の展開がますます気になります。
- 和多屋別荘
- 佐賀 / ホテル / 旅館
- 料金(目安):13,500円〜90,763円
- 宿泊時間:15:00〜10:00
- 住所:佐賀県嬉野市嬉野町大字下宿乙738地図で見る
- 電話:0954-42-0210
- Web:https://wataya.co.jp/