アメリカ・カリフォルニア州の代表的な都市として知られるロサンゼルスとサンフランシスコ。どちらも太平洋沿岸に位置していますが街の雰囲気や文化は大きく異なり、互いをライバル視する市民も少なくありません。そんな中、サンフランシスコでロサンゼルスっぽいムードが味わえるお店「Chambers(チャンバース)」を紹介したいと思います。
この記事の目次表示
場所は少し怪しげ 中に入れば別世界
レストラン兼バーとして営業しているChambersはガイドブックなどで必ず「危険」と書かれるテンダーロイン地区にあります。2階建てのカラフルな「Phoenix Hotel(フィーニックス・ホテル)」に併設されていますが入り口は別。周囲は昼間でもやや怪しげな雰囲気なので、すぐに店内に入りましょう。
エディーストリートに面した飾り気のないドアを開くと、中はまるで別世界。壁一面にレコードがずらりと収納され、インテリアの落ち着いた佇まいも相まって、1960〜70年代にタイムスリップしたような感覚をおぼえます。
バーはおしゃれで都会的
- 出典:chambers-sf.comファッション雑誌に登場しそうな都会的なバー
夕方以降のみ営業のバーは店の奥にあり、こちらはまた違った意味で大人っぽいムード。BE AMAZINGと大文字で描かれたイルミネーションがサンフランシスコらしからぬ積極的なファッション性を打ち出しています。
ドリンクメニューはシャンパンからカクテルまで幅広くそろっていて、おつまみのチョイスも豊富。選ぶのに困ったらバーテンダーさんにおすすめを聞いてみるのもいいでしょう。
ブランチはプールサイドで
サンフランシスコ市民にとってChambersにロサンゼルスの空気を一番強く感じるのが、ホテルとレストランの間にある屋外プールです。1年を通して比較的涼しいサンフランシスコでは屋外プールの存在自体が珍しく、ホテルのカラフルなドアに映える真っ青なプールは「非日常的な光景」と言わざるを得ません。
天気のいい週末にプールサイドのテーブルを確保できたら、飲み放題のミモザで乾杯しながらブランチを楽しみましょう。メニューはトロトロの半熟卵に同じくトロトロの豚バラを合わせたり、メンチカツのサンドウィッチがあったりと、どこか日本のテイストが漂っています。
お値段はほとんどが12〜16ドルで、サンフランシスコでは平均的な設定。ふわふわの食感が人気のスフレパンケーキは調理に時間がかかるので早めに注文しましょう。
- チャンバース
- サンフランシスコ / カフェ・喫茶店 / 居酒屋・バー
- 住所:601 Eddy Street, San Francisco, CA地図で見る
- 電話:415-496-5178
- Web:http://chambers-sf.com/
実は有名なPhoenix Hotel
このChambersを併設しているPhoenix Hotelは全44室で規模は小さいものの、イベントの会場に起用されるなど市民にも親しまれています。
毎年10月に催される「セレブリティ・プール・トス」は近隣地域の青少年向けプログラムを支援するチャリティーイベントで、プールパーティの最中に地元の政治家や有名人がプールに落とされ、喝采を浴びます。
また、ツアー中のバンドが愛用するホテルとして栄えた時期もあり、数々のエピソードが残されています。
特に有名なのは1994年にシアトルの自宅で自殺したカート・コバーンの「遺品のメモ」。結婚の誓いを皮肉ったメモが遺品の財布の中に残されていたと、死後20年の2014年に発表されましたが、そのメモが書かれていたのがPhoenix Hotel備え付けの便せんだったと話題になりました。
- フィーニックス・ホテル
- サンフランシスコ / ホテル
- 住所:601 Eddy Street, San Francisco, CA地図で見る
- 電話:415-776-1380
- Web:http://www.phoenixsf.com/